自然な光を演出するには
● 太陽の出かたによって写真の写り方は変わる
空の明るさと太陽光を表現する
照明編の発展です。状況に合わせて自然な光を演出するにはどうしたら良いのかについて考えてみました。
室内で自然光を表現するためにいろいろ調べたり、考えたりした結果が下の照明配置です。
季節や時刻と、場所や天候の表現
ちょっと難しいですが、まずは「空がなぜ青いのか」「夕焼けがなぜ赤いか」についての話です。
照明編の1で解説したように、太陽光は 赤 橙 黄 緑 青 藍 紫 などの、たくさんの波長の光が集まったものです。 そしてこれらの光には次のような特徴があります。 ● 光は空気をつくる分子に散乱(乱反射)されてしまう。 ● 波長の短い光ほど散乱されやすい。
太陽光線の強さや、太陽の出ている高さなどと、季節や時刻、場所や天候などの関係を簡単にまとめてみました。
これだけでイメージ通りの写真が撮れるようになるとは言い切れませんが、この関係を意識することで、より自然な写真に近づくと思います。
これまでのことは気に入った風景写真と人形写真を合成するときにも役に立ちます。
ここでは2つの例をあげて説明します。
風景写真の光は右やや後方からの逆光です。これを考慮して人形写真のライトを調整し、写真を合成します。
風景は晩秋の朝、太陽高度はかなり低いです。そこで肌の色をちょっと赤く、
そして直射日光はあたっていないので、コントラストを少し下げます。
枯れたススキの穂がきれいです。輝く感じを出したいので、最後にソフトフォーカスをちょっときかせます。
2008.01 Ha-Yarn Cho ( Doll More製 レジンキャスト 68cm 2007) camera: Canon Eos Kiss Digital X + Sigma DC17-70/ graphic tool: Ichikawa Daisy Collage 10
風景写真の光は右上方から、ただし薄曇りで日差しは強くありません。これを考慮して人形写真のライトを調整し、写真を合成します。
けっこう人形が風景から浮いてしまっています。
風景は夏の昼、日陰になった通りです。そこで肌の色をちょっと青くします。
またあわせて少し明るくします。後方の女性が色と明るさの参考になります。
日陰にいる雰囲気は出ました。
足下にやわらかい影をつけます。
また用が済んだので後方のおねえさんもコピーツールで消します。
最後に美白系のフィルターをかけました。(全体が少しだけもやがかかったように白くなる)
フィルターは最後にかけてやると2枚の画像がなじみます。
2008.01 Ha-Yarn Cho ( Doll More製 レジンキャスト 68cm 2007) camera: Canon Eos Kiss Digital X + Sigma DC17-70/ graphic tool: Ichikawa Daisy Collage 10
|