ネット上でたまたま見つけた Delilah Noirシリーズ。身長42cm のちゃんとした球体関節 1/4ドールです。 サイズ的にMSDの洋服も利用できそうです。現在、みごとにはまりつつあります。
さてここであらたな問題発生。 ボディメイクしようと服を脱がせたら各パーツが微妙に色が違っているし透明感がない。 何カ所かにパッケージ、もしくは同梱されたブーツからわずかな色移りがある・・・。 ちょっとだけ塗装を剥がすと下層の硬質ビニル樹脂に黒い混入物もある様子。 これらは委託生産している中国工場での生産管理の問題だろうと推測できます。 素材に問題が見つかり、それを隠すために同色の塗料を上から吹き付け販売した、というが状況でしょう。 販売会社のアシュトンドレイク社は、ベビードールやアメリカンブライスで有名で実績もあり、こういった ことがしょっちゅうあるとは思えませんが・・・。
ここから人形本体のボディメイクに入ります。今回は上の画像の汚れとりも工程に加わります。 但し、人形自体は綺麗に再塗装されているので、塗料やカスタマイズに不慣れな方は、そのまま お楽しみいただいたほうが良いと思います。 また溶剤や特殊な塗料を使用するので、参考にされる場合には慎重な作業をお願いいたします。 3 まずはよごれや混入物質を取り除きます。使用するのは下の2種類、左の「塗料はがし」は強力で 塗料だけでなく、プラスチック類も溶かしますので少量ずつ磨くように使用します。その後「うすめ液」で 全体を拭き取ります。 ![]() ![]()
6 サンドペーパーやデザインナイフで表面にはざらつきや凹凸が残っています。 そこで透明ウレタン塗料をその部分に塗り、更にサンドペーパーをかけます。これで表面を平滑にします。 ウレタン塗料は塗膜が強く、ラッカー系シンナーや油分にもおかされません。特に頻繁に手に触れる場所の コーティングには最適です。但し扱いはやや難しく、お値段もやや高めです。 ![]() Delilah Noir シリーズに使われている硬質ビニル樹脂は、よく研究されていて人肌に似た透明感があります。 ですから、その上から塗料を濃く吹き付ければ、当然、その質感は失われてしまいます。 従って使用する塗料は明色とクリアー系を中心にして、極力うすく仕上げることにします。これはフィギュアの サフレス仕上げと同じ発想です。
9 すべてが終わったら、再び透明ウレタン塗料(つや消し)を全体にまんべんなく吹き付けます。こちらはしっかりと した厚さの塗膜ができるようにします。このウレタン塗料の層が人形表面の保護をしてくれます。 この後、全体にスーパークリアーつや消しスプレーを吹きかけ、あらためて唇や爪などにクリアーを塗ります。 ![]() ウレタン塗料は自動車の表面塗装にも使われるほどで、入手できる塗料のなかでは最も強度があります。ちょっとさわった ぐらいで剥がれることはありません。またこの上からラッカー系の塗料で塗装ができ、シンナーで拭き取ってもウレタンは侵さ れません。 これで安心して屋外で人形遊びができます。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() どうです? かわいいでしょ? Delilah Noir日本国内の取り扱い業者は少ないですが、直接アメリカのメーカーからも取り寄せられます。 またアメリカ国内のオークションを利用するのが最も安く、12000円ぐらいから出品されています。 みなさんも Delilah Noir のオーナーになってみませんか? |