海沿いの道
(青森・下北)


2014.08.15〜17

 やっとまとめて取れたお盆のお休みは15日から4日間のみ。
 さてどこに行こうか思案の後、ひさしぶりに青森県に行って
みることにしました。
今回は青森市街から下北半島を1周します。


 いつもは無計画に、宿の予約など入れないで
旅行に出ますが、今回はお盆の金土日なので、
さすがに前夜に予約を入れました・・・。
(それでも遅い!)
 やはり満室の宿が多くて、予約入れといて良か
ったです。


   
8.15(金)  5:00
 5時前には自宅を出発、お盆休みだけあって、
渋滞が心配ですから。
 天気はほぼ快晴に近く、東京都内は比較的す
いています。とりあえずは順調。

 最初の目的地は三内丸山と青森県立美術館。
 ナビに打ち込むと、その距離は750km・・・。
8時間はかかるってことです、やっぱり遠いなあ。

 

  11:40
 途中で休憩2回、うち1回は給油。
 栃木県を抜ける頃から徐々に雲が厚くなり始
め、途中から雨、予報では東北南部は数日間
ぐずつく予報。
 でも青森県は、なんとか曇りベースで推移す
る模様らしい・・・、この予報は信じたいな。

 盛岡あたりでお盆の渋滞に巻き込まれ、お昼
頃に青森到着の予定が危うくなってきました。


   





13:30
 やっと到着しました、こちらが三内丸山遺跡です。
 縄文時代の遺跡としては、発見されているなかで
は、間違いなく最大の規模です。
(国特別史跡)

 
 
   
   昼食をまだとっていなかったので、まずは館内の
レストランに入ります。
 写真を取り忘れたけど、キノコの蕎麦、古代米入
りのおにぎりがけっこうおいしかったです。

 実はこちらを訪れるのは今回で2回目。
 最初に行ったのは大規模発掘が始まって間もな
いころのことだったので、まだ十分な施設も整って
いませんでした。
 ということで、右の「さんまるミュージアム」ははじ
めての入館です。(入館料無料!)
 

 遺跡で発掘されたものがこちらで見学できます。
 またこの時代の人々の生活ぶりが分かるような
展示も行われています。
 こういった貴重な資料を無料で拝見できるなんて、
すばらしいことだと思います!

       
         





 次は屋外展示です。

 右は、有名な巨大掘っ建て柱。
「物見櫓なのかな〜」
 その利用方法はまだはっきり分かっていないそう
です。太さ1mぐらいの柱が6本、記憶ではロシア
から送られてきた栗の木だったと思います。

 この時代は今より温暖で、やや内陸のこのあたり
が海岸線になっていたそうです。
 きっととても住みやすい地域だったんでしょうね。
人々が集まり、交易も盛んに行われていたらしいで
す。
 縄文時代って思っていたよりずっと豊だったのか
も。

 
   こちらは大型竪穴式住居。
 集会所か作業用の建物だったのか、こちらも使用
目的は分かっていないようです。
 文字が残っていないのですから、自分たちは結局、
発掘品をもとに想像するしかないわけです。

 

 こちらは掘建柱建物、倉庫に利用?
 このほか一般的な竪穴式住居もあって、全体として
縄文時代のひとつの村が表現されています。

 歴史に詳しくない人出も、無料ガイドツアーもあった
りして勉強ができます。
 ここは誰もが縄文のいにしえにひたることのできる、
とっても良い施設だと思います。

 最後にミュージアムショップでピンバッジを買いまし
た。こういった施設は少しでも応援しなくっちゃね。



 
       





15:30
 三内丸山遺跡から歩いて5分(駐車場共通)、
青森県立美術館に到着しました。
(今回は特別展の関係で拝観料は1500円、通常
は510円)

       

 こちらの美術館は建築家、青木淳氏による設計
だそうで、ちょっと複雑で、ユニークな構造をして
います。
 収蔵されているのはウルトラマンの成田亨、
棟方志功、奈良美智、寺山修司など郷土の作家
の方々の作品を含む3000点以上で、こちらは
常設展で楽しむことができます。


   
 こちらは「あおもり犬」。
 美術館のいちばん奥まったところにあって、人気
高いです。記念撮影で順番待ちができます。
(奈良美智)

 
 
 
 今回ちょうど「美少女の美術史」という特別展が
開催されていました。
(事前に知っていて、ちょっと期待してました)

 この特別展の切り口がすごい。
 江戸から現代にいたるまでの浮世絵、絵画、
アニメ、フィギュアなど美少女に関係するものを
集め、ユニークな発想で企画をまとめあげてい
ます。
 彫刻の横にfigma、写実絵画の横に漫画みた
いな感じで、見ていて飽きませんでした。

 
*)人形の着ている和服はヤフオクでお譲りいただいた FUK I様(ヤフオクIDはqrxfn776)の作品です。
 
 
 
 
 ミュージアムショップでは手ぬぐいとポストカード
を購入。ほかに限定品のフィギュアなんかもありま
したよ。

       





       
  18:20
 予約を入れたホテルにチェックインしたあと、青森港
を臨むアスパムという三角形の施設に出かけました。
 こちらは観光物産館で地元の名産品が購入できる
ほか、13階は展望台になっており、市街が一望でき
るようになっています。
(400円、飲み物つき)

 






19:10
 ホテル近くの「きはら」というお店に入りました。
 センスの良いお通しがまずは出てきて、次につぶ
貝、白身魚の盛り合わせ・・・とオーダーしました。
どれもおいしかったです。

 ちなみに青森といえば田酒が有名ですが、今回
飲んだ亀吉はとてもおいしいお酒でした。多分この
あたりでしか手に入らないんだろうなあ・・・。

 
     
 
 





     
8.16(土)  5:30
 早朝のお散歩です。
 曇っているせいもありますが、涼しいです。もう夏が
終わってしまったみたいです。

 青森港で青函連絡船「八甲田丸」を背景に撮影。
 ちなみに下の赤い建物は「ワ・ラッセ」という、ねぶた
を展示している資料館です。
 

 
 
   
   






8.18(土) 6:20
 早々に出発です。
 今日はこれから下北半島の内側を半周して佐井村に
宿泊、そして明日は外側を回る予定です。




 国道279号線を北上。
 途中、雨が降ったりやんだりだったけど、幸い
北上するにつれて天気は回復。
 穏やかな海岸線が続きます。

 
*)人形の着ているワンピースはイベントやヤフオクで御世話になっている PastelFlower 様の作品です。

  8:20
 本当は大湊線の列車を背景に撮影したかった
のですが、通過時刻が分からなかったので、次の
横浜駅へ。
 するとほどなく列車が到着。
 
 このあたりは菜の花が有名らしいですが、時期的
にはちょっと外れていて残念。

 
 




     
  8:40
 ここは同じく横浜町の八幡神社。
 1053年に建立という歴史ある神社です。それほ
ど大きくはないのですが、とても荘厳な感じがしま
す。
 また境内の広葉樹林がとても美しいです。樹齢
500年ぐらいのヒバや柏の木が茂っています。

 

 
       
 
   
 

 





10:00
 むつ市街を通過して、そのまま恐山へ。
(入山料500円)
 こちらは1200年も前に建立された霊場です。
 
 
   周辺の荒涼とした風景。
 硫黄の香り。

 日常とはかけ離れた世界がひろがります。
 下の画像はは宇曾利湖岸の賽の河原での
撮影です。

 

   
         





11:10
 こちらは釜臥山展望台です。
(くもっていて何も見えませんが)
 天気さえ良ければ標高879mの山頂からむつ
市街が一望できるそうです。またここから臨む
むつ市街の夜景は最高なんだとか・・・。
 でもこれじゃあしょうがないですね。

 自衛隊の施設がある関係で、着た道をむつ
市街に向かって戻ります。
 




 
  12:00
 つ市川内庁舎付近の観光案内所に到着。
 ここには下北最大のかわうちマリンビーチという
海水浴場があるのですが、小雨がときどき降る
ような天候では誰も来ません。

 

   ちょっと目にとまった案内地図が楽しい。
 こどもたち書き上げたものだと思いますが、
ここが暗くて危険とか、溝があって注意とか、
身近な情報が書き込まれています。

     
       
 
   
   





13:00
 内陸に向かって車を走らせます。
 川内川渓谷に到着。4kmほどの遊歩道が整備さ
れています。
 観光客も少なくとても静かです。

 
     
 
   





15:00
 下北でいちばんの?景勝地、仏ヶ浦に到着です。
 ただ駐車場からはちょっと離れていて、海岸まで
は15分ぐらいの下りになります。
(ということは帰りが登り!! ちょっときついです)

 ちなみに佐井の港などから船で直接海岸に乗り
付けるという、別の見学方法もあります。

 いずれにせよ景色はすごいです。
(国の名勝天然記念物)

     
     





 陸上からだけでは見えない景色もあるようなので、
海岸線を巡る遊覧船に乗ります。
(30分ぐらいで一人800円)
 船底は透明で海の底が見えます。ウニがいっぱい
です。

 
   
 
 
     
   このような地形は、造山運動によって1500万年前
に隆起した海岸線が浸食されることによってつくられ
たということです。
 実は100m近い崖や奇岩は確かにすごいですが、
海の透明度もすばらしい。こんなに綺麗な海にお目
にかかれるなんてめったにないと思います。

 
   

 
       
   海岸に上がってしばしの撮影と見学。
 何か別な天体に降りたって撮影しているみたいな錯覚
に陥ります。

     
     





16:50
 下北の海岸は見ていて飽きません。
 ここは願掛岩というところで、男女が抱き合うよ
うに見えるんだそうです・・・。
 つきだした2つの岩の先端の方には小さな祠が
ありました。こちらは縁結びに御利益があるそう
です。

 




 
   
  17:30
 本日の宿に到着。
 ご主人に近くの津軽海峡文化館アルサスで
催し物があるので行って来ては? とすすめ
られます。
 この施設には観光案内所、物産館などがあっ
て、いろんな意味で村の中心。近くにはコンビニ
や洋品店、銀行などもあります。
 ちなみにここから仏ヶ浦に向かう遊覧船も
出ています。

 

 お盆のイベントなので「盆踊り」なのかな?
と思いきや、大学生のダンスサークルによる
イベントでした。
 そしてそれが終わると灯籠流しが始まります
・・・。
         
     

   
 この日お世話になった宿は民宿「芳栄丸」さん
です。民宿なので特別なおもてなしがあるわけで
はありませんが、6000円で1泊2食を提供いただ
けるのはとても嬉しいです。
 食事もおいしいです。
 Wi-Fi使えます。

   
      





8.17(日) 5:30
 翌朝、朝食前に港をお散歩です。
 イカ釣り船がたくさん繋留されています。今日も
8月であることを忘れるぐらいに涼しいです。

 







   港にある公園を散歩していると、ロシアとの交流
について説明した記念碑などがありました。
 江戸時代にここから出航した多賀丸という船が
難破、漂流してロシアに流れ着いた。その後、乗
組員は日本語学校の講師を務めるなど、ロシアと
の交流の基礎を築いたということです。

 

 こちらは村上剛太郎の生家です。
 彼は日露戦争のときに軍医として従軍。赤十字
の精神で多くの兵士を救い、世界から賞賛された
と説明されています。
 ここでは医師であった彼の生涯を綴る展示物
があります。

     

7:40
 今日はまず本州最北端の大間を目指して出発
します。



 大間までもうちょっとというところで、またまた変
わったかたちの岬を発見。
 津鼻崎といわれるこの場所では柱状節理
(材木状の岩)が一面にみられます。
火山活動によってつくられた地形ということでし
た。

 







  8:10
 こちらは赤い海岸。(名前は覚えていない)
 鉄分が豊富なのかな?

 
 




     
8:30
 大間に到着。
 本州最北端の地です。というより、まぐろ一本釣り
の町といったほうが、分かりやすいかな。
 もう目の前は北海道。
 とりあえず本州の最北端にたどり着けたことに
満足します。


   
   早朝ですが、岬は観光客で賑わっていました。
 まぐろの解体も朝からやってます。猫はお裾分け
をねらって、じっと待機してます。

 お土産やさんではまぐろグッズたくさん。
 我が家は、まぐろのかぶと煮買いました。

     





9:30
 海岸線を東へ。
 むつ市街には入らず、そのまますすむと次第に
民家が少なくなってゆきます。
 森を切り開いた道はどこまでもまっすぐ。

     
   東通村に入ると、あたりが開けてきます。写真は
村営牧場です。

 連れと話をしたのですが、景色が日本らしくない
です。荒々しい海岸と原野、牧場と森林、何かスコ
ットランドとか、アイルランドみたいな雰囲気があり
ます。

 
         
 道の駅に何かおいしいものはないかな? 
 野牛川レストハウスでブルーベリーソフトいた
だきました。
 濃厚かつ清涼でおすすめです。
 あと、このあたりは蕎麦も有名らしいです。

 このレストハウスの周囲には大きな湿原がひろ
がっています。

 
     
   





11:00
 下北半島の北東の端、尻屋崎。
 あっというまに下北半島の東端までやってきま
した。
(時速60kmでずっと走り続けられるんだから)

 ここで津軽海峡と太平洋が分かれるわけです
ね。
 ここは海の交通の要衝ということで、東北地方
初の洋式灯台が整備されたそうです。

 
 
   下は寒立馬、南部馬の改良品種で厳冬期の
厳しい環境に耐えられる馬だそうです。そして
この一帯がその放牧地になっています。
(天然記念物)
 人にとても馴れています。

 

 この風景、かなり昔に行ったアイルランド北西部の
海岸によく似ているような気がします。
 




     
11:40
 そろそろお昼ご飯ということで、海峡食堂「善」
というお店に入りました。

 自分は郷土料理の貝焼き定食、連れは海鮮丼。
海鮮丼の具がすごくてびっくり。
 おいしくて満足です。



 
     





12:20
 岬から海岸線を南下します。
 こちらはヒバの埋没林。
 12世紀ぐらいに、近くの砂丘が移動してこの
地域のヒバの林を埋め尽くし、ヒバはそのまま
立ち枯れしたというものらしいです。

 
     
 







  13:10
 ヒバを埋没させた砂丘は南北17kmに及ぶそうで、
スケールはあの鳥取砂丘以上だそうです。
 こちらはその端の風景、延々と何もない砂浜が続い
ています。
(時間があればその中心部に行きたかったのですが。)

 
 




 
 お土産たくさん買いました。連れは石やら貝やらを
たくさんひろいました。写真もたくさん撮りました。
 でも持ち帰れなかったものも沢山あります。結局、
最高の思い出は自分の心のなかに残っているんだ
よね。


 
     
  
 
 
 
     



2014.08
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