1/12オリジナルドールヘッドの制作 2
メイクとドールヘアーの取り付けから完成まで




DOLLはそのサイズによって違う遊び方がある

 
 自分の部屋にはいろいろなサイズのドール&フィギュアがあります。
 1/3や1/4は着せ替えやメイク、そしてじっくりと写真を撮って楽しむこ
とができます。でも旅行やお散歩に連れてゆくには大きすぎるし、数を
そろえるとなるとスペースやお金の面で厳しい。
 1/6だと手頃なサイズでフットワーク良く撮影もできるし、そこそこ着替
えを楽しむことができます。
 1/12はドールハウスのスタンダードスケールなので、背景まで考える
と、いろいろな遊びができるし、スペース的にも節約できる。

 というわけで、自分の作業部屋(4.5畳)はいろんなサイズの人形や、
今はほとんど作っていないレジンのフィギュアがもう場所もないほど
一杯になっている状態です。
 人形部屋が欲しいけど、そんな場所なんぞありません、さてどうした
ものか・・・。

 

 今回は前回に引き続き、1/12レジンキャスト製オリジナルヘッドのメイク、ヘアー、
そしてピコニーモボディへの取り付け完成までをご紹介します。

 シリコンの型から取り外した状態からスタートです。

  

1 まずはレジンについている離型剤を落とします。
 バケツに中性洗剤を入れて一晩おきます。
2 これを洗い流した後に乾燥させ、レジンパーツの
 修正に入ります。
3 バリをとり、瞬間接着剤とパテを使って気泡や欠け
 を修正してゆきます。

4 きれいになったところで白のサーフェーサーを吹き、
 Mr.カラー111でベース塗装します。
5 次にMr.カラー112を用いて全体に立体感をつけて
 ゆきます。
6 全体にウレタンクリアーにつや消し剤を混ぜたもの
 を吹きつけ基本塗装が完了します。

 ウレタンはアクリル系塗料におかされることがないので、メイクに失敗した場合でも
薄め液で洗い流せるので便利です。

 次にヘッド後方部分にヘアーを取り付ける作業をしました。たまたま手元に極細の
ドールヘアーがあったのでこれを使うことにします。このサイズのウイッグは市販さ
れていないので、他に方法はありません。

7 まずはヘアーを10cmぐらいの長さに切りそろえ、
 端をそろえます。
8 ここにボンドGクリアーをへらでしっかりと押さえつけ
 ながら浸透させてゆきます。
9 しばらく乾燥させ、ボンドの浸透部分を3mmぐらい
 残して端を切りそろえます。

10 まずは頭頂を取り囲むようにヘアーを2重に貼り
 付けてゆきます。
11 ヘアーを束ね、ボンドを塗ってヘッドの溝の部分に
 押し込み乾燥を待ちます。
12 全体が均等になるように頭頂部分のヘアーを前後
 左右に振り分けてコードで縛ります。

13 このままタオルにくるんでお湯をかけます。これで
 なんとかヘアーは落ち着きます



 これを乾燥させてボディに取り付けたのが下の画像です。

   

 ちょっと目が小さいかな? ちょっとだけアイホールを大きくする必要がありそう
です。全体のバランスを見ながらヘッドの修正とメイクを同時に進行させます。

14 Mr.カラー310で陰影を強調します。あごの下、上瞼、
 目尻などに極力絞って吹き付けます。
15 Mr.カラー112と47を混合して赤みをつけます。頬、
 目頭、耳といったところです。
16 これまでの塗料を混色しながら、目の輪郭、唇
 などを描いてゆきます。

17 ドールアイを選びながら、これに合う眉毛とまつげ
 をMr.カラー41で描きます。
18 上まつげをつけようとしましたが、アイホールが小さく
 薄すぎるので今回は断念しました。
19 あらためて上まつげもMr.カラー41で描き、すき間
 パテでドールアイを固定します。

 今回、ドールヘッドは同時進行で2つ作っていたのですが、市販ドールアイのものは
イメージどおりにゆきませんでした。このヘッドに合うアイは自作するしかなさそうです。

 こちらが完成写真。左はピコニーモの素体にアゾン製のセーラー服との組み合わせ。
真ん中はアゾンのちいか、右はアサルトリリイのヘッドと交換したものです。


    

   

 入れ目、ドールヘアー、縫製した服の3つがそろったドールは、この1/12が限界かな。
 世の中には1/20のミクロマン、1/35のMMシリーズ、1/144の鉄道模型用フィギュアな
ど、これ以上に小スケールのものはあるけれど、現状では自分の手に負えません。
 しばらくは今回のテストショットをもとに完成度を高めたいと思っています。
(そう言いながらコップのふちこさんに手を出したりして・・・。)