1:6 オリジナルドールヘッド こちらは市販の1:6ボディに組み合わせて使用する、レジンキャスト製オリジナルヘッドの特徴やメンテナンス 方法を解説したページです。現在3種類のドールヘッドを制作していますが、基本的な構造や取り扱いはすべ て同じです。 1 種類 現時点で制作しているのは、画像下の3タイプです。左から順に、 nano obitsu 27cm ボディ (ホワイティ) に合わせてつくりました。 ジョイントを加工することで他のボディにも使用できます。 sayaka obitsu 27cm ボディ (ホワイティ) ほか対応ボディは nano と同じです。 nano に比べると鼻筋がとおっていて少しクールな感じに仕上げてあります。 ikumi Phicen スーパーフレキシブルボディに合わせて作りました。(pale、tan、suntanの3色あり) 旧タイプの Phicen ボディほか、HotStuff、クールガールなどリアルアクション系のボディに似合います。 nano sayaka ikumi 2 特徴 こちらに掲載している作品は基本的にすべてレジンキャストによって制作されており、首の接合部分の工夫 と、2つのパーツをネオジムマグネットによって接続していることから汎用性が高く、多くのボディに取り付ける ことができます。 また自作ドールアイを組み込み、睫毛をとりつけ、またウイッグを交換式にするなど、このサイズのDOLLとし ては手間のかかる方法で仕上げています。 また基本塗装を終えたあとにウレタンクリアーによる塗装を繰り返しており、高い表面強度を保っています。 基本的な構造は下の画像のとおりです。 3 取り付け方法 <オビツボディ> 1 ドール最初についている首ジョイントを外します。 2 付属しているジョイントのうち、大きい方から2つめでヘッドの下部をねじ止めします。 3 ゆるみやがたつきがあったときは、シリコーンのワッシャーをジョイントの下にはさむと良いです。 <phicen スーパーフレキシブルボディ> 1 最初についているヘッドを首ジョイントから抜きます。 2 ヘッドの下部を金属製ジョイントに差し込みます。 3 付属するシリコーンのワッシャーを金属ジョイントの遊び部分に差し込んですき間をうめます。 *) 2012ごろまでの製品はそのまま装着できますが、2013以降の製品は下部パーツの切削が必要になります。 4 メンテナンス ● レジンキャストヘッドにMr.Colorで基本となる塗装を施し、ウレタン塗料のつや消しクリアーで処理した後に Mr.Color等でメイクしています。強くこすったりすると塗装やメイクがはがれ落ちる可能性があります。 ● 紫外線による黄変にご注意下さい。 ● 汚れなどがついてしまった場合には中性洗剤やOAクリーナーを使用して、テッシュなどで軽くふき取ります。 ひどい汚れはメラミンスポンジなどで軽くこすりとることになりますが、表面のクリアー塗装も落ちて光沢が出て きてしまいます。この場合、市販のつや消しクリアーを軽く吹き付けて下さい。 (可能であればつや消しウレタンクリアーでの再塗装がベストです。この際、ドールアイや爪のマスキングをお忘 れなく) ● ご自分で修復が不可能な状態になってしまったらメールにてご相談下さい。できる限り対応させていただきます。 5 市販パーツとの互換性 ● 洋服 本来、組み合わせる obitsu もしくは Phicen ボディの問題なので、こちらからお答えするのはやや筋が違う のですが、ご質問が多いので簡単に整理しておきます。 <オビツボディ> obitsu 27cm ボディは1:6 スケールドールとしては高い汎用性があり、基本的に momoko やJenny 用のOF の多くは着せることができます。またヤフオクなどでもこういったOFを制作されている方は多く、かなりの自由度 で着せ替えを楽しむことができます。 実際、当工房で利用させていただいているOFの大半もこういった市販品やヤフオク出品された作品です。但し 注意すべき点が2つあります。 (1) obitsu 27cm のL胸ボディに着せられるOFは数少ないです。ヘッドに組み合わせるボディはM胸を選ん でおくのが無難です。 (2) obitsu と他のボディを比較したとき、いちばん違うのは太股です。obitsu ボディの太股はボリュームが あり、特に momoko 用につくられたタイトなパンツスタイルは入らないことがあります。 <phicen ボディ> いわゆるリアルアクション系ボディは、自分の記憶によればタカラのクールガールがその先鞭をつけたものと 考えています。基本的にはクールガールのサイズや機能が現在まで引き継がれているものと思っています。現在 販売されているこの系統のボディは Phicenほか、HotStuff、ZC、TRIADTOYS といった香港、中国といった海外 メーカーです。従ってこれらのシリーズのOFも大半が輸入品で、またヤフオクで制作されている方も少ないです。 そのため結果として入手しづらく、また高価になってしまう傾向にあります。 ● ウイッグ 頭部の周囲は9.5cm程度です。付属のウイッグは両面テープで固定されているだけなので、簡単に交換できま す。頭周3.5〜4.0インチのものが合います。 ● ドールアイ 付属のドールアイは直径7mmで共通、瞳孔は nano 用 5mm、sayaka 用 4mm、ikumi 用 3mmと使い分けて 使用しています。すべてUVレジンによる手作りです。水道工事用のパテで固定しているので交換が可能です。 またその際にはつけ睫毛が外れてしまうので、合わせて交換していただくことになります。 6 obistu と Phicen nano と sayaka は obitsu 用、ikumi は Phicen 用でつくっていますが、基本的な構造は同じなので、物理的 にはどちらのボディにも取り付けが可能です。 まずはそれぞれ obitsu ボディ (ホワイティ) にとりつけてみました。( ikumi は pale ボディ用を使っています) nano ◎ sayaka ◎ ikumi △ ikumi は一見して、まずは雰囲気が合わない、やはりこのボディにはカワイイ系のヘッドかなって感じです。 また Phicn ボディに合わせているので、ヘッドが少し赤すぎるように見えます。 次にそれぞれ Phicen ボディ ( pale ) にとりつけてみました。 nano △ sayaka ○ ikumi ◎ nano は顔が白すぎるし、ヘッドが小さすぎてバランスが悪い。これに比べて sayaka は思ったより違和感が ありません。鼻筋のとおったフェイスと、やや強めのメイクがリアルドールに似合っているということでしょうか。 でも不思議です。基本的なサイズはみな同じなのに、ボディと組み合わせてみると、ヘッドが大きかったり小さ かったりして、そのバランスが変わって見えるんですから。 7 obistu ボディのノーマルとホワイティ obistu 27cm ボディには様々なタイプがあるのですが、色としてはホワイティ(美白系)とノーマル(肌色系)の 2タイプです。基本的にホワイティを基準にしているのですが、ノーマルボディに取り付けたらどうなるかな。 過去につくったノーマルボディ用の nano ヘッドも取り出して試してみました。 まずは標準のホワイティボディからです。 nano ◎ sayaka ◎ nano (旧・肌色系) ○ 次にノーマルボディです。 nano △ sayaka ○ nano (旧・肌色系) ◎ やっぱりホワイティ用なので、あえてノーマルボディを選ぶ必要ななさそうですね。ただ面白かった のは、やや濃いめのメイクや陰影をつけた sayaka ヘッドは意外にもノーマルボディでも違和感が なかったということ。フェイスのペイントはフラットな感じでなく、メイクや陰影を強くつけてあげること で、ボディカラーの選択幅をひろくしてくれるようです。勉強になりました。 8 各種ボディのジョイントと色 次は範囲をひろげて、様々な1:6ボディとの相性をみてみます。 ということで、いくつかの1:6DOLLを引っ張り出しました。ただどのメーカーも多くの種類のDOLL を出しており、そのカラーに至っては時期や製品によって微妙に変わったりもします。ですからあくま でも参考程度とお考え下さい。 <nano、sayaka と各社の標準的なボディ>
(15.06.25追記)
タカラ製ボディやピュアニーモなどを含めたアゾン製ボディは基本的に大型の固定 ジョイントを使用しているので、首部分の加工が必要となります。 実際にピュアニーモボディを使って取り付けてみましたのでこちらをご覧下さい。 page465 基本的にボディカラーは美白系を選べば大丈夫だと思います。 バービーについては、手元にたくさんあるのですが、もう見るからにイメージが違うので 今回は試してみませんでした。ただ魅力的なボディなので、今後新しいヘッドを開発する なかで試してみたいと思います。 <ikumi と各社リアルアクション系ボディ> 最初の3タイプのボディカラーに対応したヘッドを制作しています。
ということで、今回の実験はおしまい。 でもよく集めたなあ・・・。気づいたら1:6 DOLLだけでも、既製品と自分の制作したものをあわせて 100体は優に超えている。筆頭はJ-DOLLで40体ぐらい、次にクールガールで20体近く・・・。自分でも 呆れてしまいました。 このほかにも、もちろん1:3や多数のフィギュアもあるし・・・。 なんかこのままゆくと、博物館ができちゃいそうです。 |