eye4工房番外編

卒業式の朝



2017.02.03
 人形の粘土や塗料の乾くまでの間に、Nゲージ関連の作品を作ったりしている訳ですが、趣味としては
手間もかかるし、ちょっと高価なのかもしれません。
 そこで少しでも安くあげようと思ってヤフオクを眺めていたら、Nゲージ関連の雑多な素材が出品されて
いました。これを4300円で落札すると、3日後にはダンボールいっぱいの商品が送られてきました。
 中に入っていたのは土や草の表現に必要な素材だったり、1/150から1/87ぐらいのスケールの乗り物、
建物、そしてフィギュア。もうしばらく何も買わなくてすむ量というより、新品も中古も、開封も未開封も全部
ひっくるめて 一生分あるって感じです。

 

 もう耐用年数を超えていたり、使うこともないだろう思う物を除いても、ざっと数万円分の価値のものが手元
に残りました。なかにはとても貴重な物もあって嬉しい限りです。



 今現在、こういったフィギュアはほとんどが中国か東南アジアで生産されているのですが、こちらはおそらく
紛れもない国産品やプライザー社製のもの、おそらくは20年以上も前につくられたものでしょう。同じ商品が
今も売られてはいますが、シャープさや塗装の精密さは比較になりません。本当に良い買い物をしました。



1 基本レイアウトの制作
 今回は思うところがあって、あえて列車のない風景をつくろうと思います。だから「鉄道模型のレイアウト」と
いうより、1/150のジオラマですね。舞台は田舎の小さな小学校です。

   1 まずは土台を組み立てました。こちらは角材とに5mm厚のスチレンボードを組み合わせた
    もので、大きさは20cm×25cmほどです。
     


    2 この上に使用予定のストラクチュアをならべ、プランを練ります。小学校はtomixのものを
     使います。
     

3 練ったプランを紙に写し、これを型紙として使用し
 ます。
4 型紙を元にして、3mm厚のスチレンボードをカット
 します。これが地面の起伏になります。
  5 スチレンボードは必要に応じて加工しておきます。
 図は池を表現するため、窪みをつくっているところ。

6 万能ボンドで本体とスチレンボードを接着、接着
 剤が乾くまで重しを乗せておきます。
7 細かなパーツを更に付け加えました。なだらかな
 凹凸は粘土で表現します。
 


 ここで使用するのがKATOのプラスタークロスというもの。簡単に言うと石膏の付着した
ガーゼのようなもので、簡単に起伏が表現できる優れものです。


8 貼り付ける面の大きさに合わせて適当にカットし
 ます。部屋がかなり汚れます。
9 これを水に濡らして、貼り付けてゆきます。1ヶ所
 につき2~3枚重ねます。
  10 けっこうガーゼの目が残るので、水に濡らした筆で
 全体をならします。

11 完全乾燥を待って、全体にやすりをかけます。
 縁はカッターで形を整えます。
12 凹凸が目立つ部分はウルトラマットジェルを筆で
 塗り、平均化すると良いと思います。
  13 裏側の四隅には丸いコルクを1/4にカットしたもの
 を貼り付けました。

     14 次は照明関係です。校門付近にLEDの街灯、校舎内に2つの照明を設置し
      ました。校舎内の照明は長さ3cmぐらいのプラ棒の先に取り付けてあります。
     

15 裏側を配線、ハンダ付けしたあと、熱収縮チュー
 ブで絶縁します。
16 点灯テストしてます。校舎内の照明が漏れてい
 るので屋根裏に黒テープを貼りました。
  17 テストが終わったところで配線をテープで固定
 
します。

18 この配線をカバーするために、クリアーファイルを
 適当な大きさに切って貼り付けます。
19 壁に掛けられるようにフックを取り付けました。
 (壁に掛けておくと、省スペースになる)
 



 ということでベースが仕上がりました。
 準備していたストラクチュアをレイアウトしてみます。



 春の風景を目指していたんだけど、 白いパウダーをまいたら、このまま雪景色としてもいけちゃうね。



 現在の完成度は40%ぐらいかな? 次回の更新ではフィギュアや小物類の取り付け、植物の再現
などを行い、リアルな情景として完成させたいと思います。







2017.03.10
 前回に引き続いて小学校の風景を完成させます。
 電車が主人公になっているレイアウトでは、春から秋、天気晴れ、昼間の時間帯といった無難な
シチュエーションを選ぶのが普通かと思います。ですが今回はNゲージを走らせることもないので、
思いっきりピンポイントの設定でまとめようと思います。
   (最初から見たいという方はこちらから→NG1702)




2 春の風景をつくる
 今回のレイアウトは、地方の小さな小学校、3月末頃の早朝、雨上がり、卒業式といったキーワードを
もとにまとめてゆきます。
 前回完成させたベースに、大まかに色をおいてゆくところから作業は再開します。

20 コンクリートとアスファルト部分にリキテックスの
 ライトグレーを塗ります。
21 マスキングテープでペイントを保護します。マスキ
 ングで仕上げた方が、よりシャープに表現できます。
  22 イエロー系のリキテックスを混色してグランド部分
 を塗ってゆきます。

23 ブラウン系を混食して土を表現してゆきます。
 これでだいたいの感じがつかめます。
24 次は質感の表現です。タミヤのテクスチュアペイ
 ントで道路のアスファルトを表現します。
  25 同じくダークアースで土のざらついている感じを
 表現します。

    26 最後にMr.カラーのつや消しクリアーをグランド部分に吹き付けて、全体の調子を整えます。
    

 次にキーワードの一つ「雨上がり」を表現します。


27 デザインナイフの柄の部分をぐりぐり押しつけて
 あちこちに窪みをつくります。

    28 この窪みに、クリアーにごく少量のブラックを混ぜたものを塗ってゆきます。具合を
     見ながら何回か繰り返すことで水たまりやアスファルトの濡れを表現します。
    

    29 これで基本的な土の表現は完成です。校舎やポール、倉庫などを取り付けました。 
    

 さてさて、これではあまりに殺風景なので、ここからちゃんとしたジオラマとして春の風景を
完成させてゆきたいと思います。まずは腐らずに残っている枯れ草の表現からです。

30 薄めたスーパーフィックスを塗り、枯草色のター
 フをピンセットでつまんでおいて行きます。

    31 ふと思いついて2点追加しました。一つは教室の下にある花壇、もう一つは窓の外側の
     出っ張っている部分。この二つって必ず木造の小学校にあるよね。

    

 小学校を思い浮かべてみてありそうだなとに思うものを更に付け加えます。


32 手洗い場、さすがにちょっと蛇口までは表現でき
 ませんでしたが。
33 鉄棒。0.5mmの真鍮線を折り曲げてつくってい
 ます。

 校舎の右側はビオトープを完成させます。

34 いい毛の底にグリーン系の塗料を塗ります。
 中心は濃く、外側は次第に薄くなるようにします。
35 フィールドグラスを束ね、中心部分に接着剤を
 塗って切断し、背の高い草をつくります。
  36 草を取り付けた後、UVレジンを流し込みます。ここ
 では魚をその上に描いています。。

37 石ころを配置し、さらにもう一度UVレジンを流し
 込みました。
38 周辺にコースターフなどを補って水辺の風景に
 まとめてゆきます。

39 花壇にも少々、緑のターフを蒔いてみました。
 ただ早春なので、少しその量は控えめです。
40 何種類かのターフを混ぜ合わせ、枯草の上に
 少量まいて自然な感じにまとめます。

    41 春3月を想定しているので、当然のことながら植物はそれなりに成長を始めているはず
      です。若葉をスタティックグラスで表現します。
     

    42 成長の早い小さな植物は花を咲かせていることもあると思います。ウッドランドの花4色
     セットを少しだけ蒔きました。また常緑の植物はコースターフなどで表現します。
     

    43 菜の花は咲き始めている時期なので、ミニネイチャーの似たものを使って表現しました。
      他にも同シリーズで使えそうなもをアクセントととして使っています。
     

44 格安の桜の木です。針金がベースになっている
 ので、ほぐして形を整えます。
45 花を表現しているスポンジが落ちてしまいまし
 た。せっかくなのでこれを集めて細かくします。
  46 スーパーフィックスを塗って、この花びらをそれら
 しくのせてゆきます。

    47 桜の木を取り付けます。あわせて校舎の裏には大きな木を立てました。
    

 もしこれがソメイヨシノなら、けっこう早めの開花ということになりますね。河津桜や山桜なら
遅めなので、東北か標高の高いところということになると思います。

48 校舎の裏側が寂しいので、ちょっとブランコを
 おいてみました。
49 校舎自体に変化がないので、水道や電気のメ
 ーター、アンテナその他をつくってみました。

    50 それらを取り付けてみたら、ちょっと納得のゆく感じになりました。小物を加えることで
      リアリティーが断然増します。
    

    51 ビオトープに百葉箱置きました。あと手洗い場を移動して全体のバランスをとりました。
    

    52 花壇に花を植え、軽トラックを駐車場に置きます。
     

    53 登場人物は一人だけ、校門に掲げる立て看板を持っています。
    



 ということでやっと完成しました。なんとか雨上がりの朝が表現できたように思うのですが、
いかがでしょう。







 ちなみにこれまでにつくったレイアウトとつなげることができるようにしてあります。





 ディオラマのリアリティーって、豊富な手持ちの素材に比例するところがあるので、ちょっとずつ買い足
していったら、すでに段ボール二箱分ぐらいたまってしまいました。鉄道模型ってお金かかります。今回
つくったディオラマのサイズは25cm×20cmですが、一般的な鉄道模型のレイアウトは90cm×60cm以
上が当たり前、なかには数十万円をつぎ込んで、一辺3m以上のものをつくってしまう人もおられるよう
ですが、自分には無理ですね。

 今回もこのシーンを再現するにあたって、設定したストーリーをお伝えして終わりにしたいと思います。
最後の2枚の画像は情景師アラーキーさんに習って、屋外で撮影してみました。



3月28日(火)
5:20
 今日はこちらの小さな小学校の卒業式です。前日の夕方は雷も鳴る大荒れの天気だったのですが、
幸い夜半にはきれいに晴れてきました。ただその悪天候のせいか、もう少しで満開だった桜も、その花
を少々散らしてしまいました。



 夜明け前、用務員さんが誰よりも早くやってきました。前日の悪天候で準備が終わらなかったためです。
大雨で汚れた玄関をお掃除し、最後に卒業式の看板を校門に立てかける頃には夜が明けてきました。
 このあと職員室のストーブに火を入れ、お湯を沸かします。
 あともうちょっとでみんなやってくることでしょう。
 良い卒業式になるといいね。






 次回の作品の制作も開始しました。またNゲージの走らない小さなディオラマになる予定です。
今度は昭和の面影の残る路地裏がテーマです。



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