ドールワールドリミテッド2017
2017.12.03
5月のデザインフェスタから半年、久しぶりのイベント出展です。
ドールワールドリミテッドとドールワールドフェスティバルは今では数少ない創作系のお人形が出品される
ドールイベントで、その規模こそ一般的なドールイベントに比べれば小さいけど、個性的でここでしか見られ
ない手づくり品が多く出品されます。
12.03(日)
8:05
浅草駅に到着です。今日はお天気も良く暖かい日で良かった。荷物は全部持ち込みなので、雨が降ったら
むちゃくちゃ大変。
スカイツリーがビルの合間から見える風景はいちばん浅草らしいね。浅草ってカメラを向けると、どこかに何か
目を引くものがあってフォトジェニックな街です。
8:20
会場の都立産業貿易センター浅草館に到着したら、まだ会場の設営中だったので、荷物だけ置かせていただいて
浅草寺周辺をお散歩しました。
朝まだ早いのにけっこう人が多い、半分以上は中国人観光客って感じです。
今日は福島の復興イベントが行われる予定のようで、境内ではその準備がすすめられていました。あとで暇を見て
もう一度来ることにしましょう。
仲見世に続く参道はきれいに銀杏で彩られています。
新仲見世通りから見たスカイツリー、この風景が好きで来るたびに撮影しています。
9:00
会場に戻ってきて準備開始です。今回のイベントは貿易センター４Fのワンフロアでネイチャーアニマルワンダーランド
という動物系創作物のイベントとの共催になります。
今回のレイアウトはこんな感じです。大きなお人形は4体、小さな方は10体持ち込みました。
まずは大きな方のお人形、オリジナルの球体関節人形です。人形の着ているワンピースはすべてJETRUNNER；Dのみけ様に
作っていただいたものです。
左から mirai、chie、kanako、miu。左2体は最近の作品、右2体は過去の作品をリメイクしたものです。実のところ旧作品2点に
ついては前日まで手を加え続けていました。特に miu はウイッグ交換とアイラインの調整をしたらがぜん良くなった感じです。
こちらはリアル系ドールの自分なりの完成形だと思っています。
1:6サイズの娘達は基本的にオビツSBHボディとオリジナルヘッドの組み合わせです。OFは主に arisutedyisu0511様の作品です。
こちらの背景は自作で、時計やライトなどと組み合わせてベッドサイドやデスクトップに置いて楽しめるようにしています。
今回は従来の nano、sayaka シリーズに加えて、TBLeagueなどのアクションフィギュアにも向くドールヘッドを持ち込みました。
レジン製のヘッド本体にアイやウイッグを組み合わせたもので、一つ一つ手作りで仕上げています。
ちなみに今回の出品物の大きな画像はこちらにあります。こちらの方がちゃんと写っているので、詳細はこちらを参考にしてください。
page671
10:40
準備が早く終わったので浅草寺の境内に戻ってみます。朝食が早かったので、ちょうどおなかも空いてきました。会場は福島県の
名産物でいっぱい！（お酒もあったけど、荷物になるので買えなかった）
左は二本松のざくざく汁。鶏肉のほかに根菜類が名前のとおりざくざくと切って煮込まれているものでとってもおいしかったです。
右は本宮烏骨鶏の焼き鳥、しっかりとした食感でうまみが強い鳥だね。
さてこのままだと何をしにきたのか分からなくなっちゃうので会場に戻ります。
11:30
開幕です。他のドールイベントに比べれば静かなオープニング、それでも12:00を回るころになると会場はけっこう混雑してきます。
いつものことですが自分のブースに列ができることもなく、静かに淡々と時間が過ぎてゆきます。
今回目立つように、こんなものを置いてみました。
イベントに出るようになってもう5年近くなるのですが、作品の完成度が上がってくるにつれ、大きな方のお人形は粘土でできた
創作人形であるとは気づいてもらえなくなりました。ようするに手作り感がなくなって大量生産品にしか見えなくなってしまうという
ことなんです。
ここ訪れてくださった方々はそれなりにＤＯＬＬに関心がある方々ではあると思うのですが、創作人形が身近な存在という方は
それほど多くないと思います。またそもそも一般の方々にとって人形趣味自体が身近なものでなくなってきているという背景もあ
ると思います。
創作人形のブームがあったのはもう10年以上も前のこと、お人形趣味自体が低迷して、もう定期的に刊行されているDOLL雑誌
もありません。
そんな状況の中でこのドールワールドリミテッドやフェスティバルは主催者の方々がとてもよく頑張ってくださっていると思います。
実際、以前に出ていたドールショウやドルパあたりでは創作人形系の出展はほぼなくなり（自分は最後までがんばっていた方）、
芸術系のデザインフェスタあたりでも出展数は激減（ワンダーフェスティバルあたりも出たけど、こちらはちょっと場違いだった）して
います。
5年前、最初にデザインフェスタに出展したとき、自分のサイトのアクセス数が1週間前からいつもの５倍以上に増え、やっぱイベント
に出るとなると違うなあ・・・、と思ったのですが、このような反応は最初で最後でした。以降、だんだん減って今年のデザインフェスタ
ではほとんどアクセス数の増加はなし。今回のドールワールドリミテッドもちょっと増えたぐらい・・・。これが悲しい現実。
午後2時を回るころになると、来場者もまばらになり始めたので全体をぐるっと一周します。同時開催の
のネイチャーアニマルワンダーランドの方はもふもふパワー全開といったところ、どちらかというと創作人形
よりも勢いがあるかも。
ドールワールドリミテッドの方はというと、やっぱりいちばん多いのはビスクドール関連、そして次に家具や
洋服、アクセサリーといったブースでしょうか。見逃せないのは最近の流れとして、小さなスケールのものが
ものすごい勢いで増えているってことです。
＜雛罌粟人形堂＞
小さなビスクドールの老舗。今回も2cmサイズのビスクを出品されてました。見るたびに完成度が高まってるなあ。
＜髪結ひ辰乃＞
左は胡粉仕上げのお人形。数少なくなってしまった正統派の創作人形を制作されてます。完成度が極めて高いです。
特に肌の美しさがすごい。手間がかかってます。
＜鈴雪＆わにふち＞
＜ロハル、風鈴＞
上の２つは自分のお隣のブース２つ。粘土から一つ一つつくる創作人形は、どのイベントでも減少傾向。若くて勢いのある作家
さんが新たに参加されるってことは、とても嬉しい限りです。これからも頑張ってね。
このほかにもたくさんの作品がありましたが、今回は取材不足もあってご紹介しきれません。失礼ながら、後はこちらの主催
様のサイトでご覧ください。
17:00
イベント終了です。朝の準備から終了まで8時間、さすがにちょっと疲れた。
あらためて当方のブースに来てくださった方、いただいた方、お話させていただいた方、撮影された方、皆様に感謝申し上げます。
今回、販売という意味では完敗です。
ただ先に述べたようにサイトのアクセス数があまり増えていなかったことから、このような状況は十分に予想できていました。ということでこの日は
完全にPR中心の展開にさせていただきました。むしろこの時代、いまだに粘土でこういったリアル系のお人形を1体1体つくっている、そういうベタな
世界もあるってことを知ってもらうことの方が重要かもしれません。
お話をさせていただいた方には名刺をお受け取りいただいたのですが、その数が1日で50枚ほど、これが今回の成果かな。
これまで何回もいろんなイベントに参加してきたのですが、今回展示した内容は、間違いなくこれまでのなかでベストなものだと言い切ることがで
きます。もちろん改善する余地は十分にあるとは思いますが、それなりのレベルに達している自信もあります。
そしてこれからなんだけど、売れる可能性が高いから小さなスケールへとか、ましてやもふもふへ、とは絶対に言わない。コンテストで賞をとれる
ような芸術性の高いお人形もつくらない。むしろ縮小しているDOLLの世界で目立つことより、DOLLの世界を分母として広げる方が大切な気がする。
そもそも今作っている普通に可愛いお人形がいいです。
粘土の手づくり人形自体が絶滅危惧種のように影が薄いけど、実はこれっていちばんベーシックでストレートでコアなタイプのお人形です。誰もが
人形をつくるっていうと最初に粘土をこねるでしょ、その延長線上にあるだけのこと。自分はまだまだこの分野でがんばります。
いろいろ課題はあるけれど、次の方向性は明確になっているので、これから前向きに8月に向けての準備を始めることにしたいと思います。
2017.12
camera:Canon PowerShot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 ＋ GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
サイトのトップページにとびます
