桶川



2018.03.11
 今回のお散歩旅は埼玉県の桶川です。もともと桶川は中山道の宿場町として栄えていたところなので、古い町並みなどが
残っているのではないかと期待して訪れてみました。 


03.11(日)
9:10
 今日は那須から東北道を下ってここまでやってきました。雰囲気からすると無料で駐車できそうなところもあったのですが、
とりあえずは無難に市営駐車場(1時間100円)に車を止めて旅はスタートです。



 市営駐車場の入口に観光マップがあったので、さっそくこれをカメラに収めます。



 この地図ですが、右側が北になっているようですね。市営駐車場は中心街よりも少し北にあるので、まずは北のはずれまで
行き、そこからゆっくりと通りを南下してこようかと思います。(地図の右から左へ移動)



 街のいちばん北の外れにある製麺屋の福屋。創業明治24年の文字に惹かれて、まだほとんど歩いていないのにもうお土産
購入です。

 

 自分たちは細めのうどん(乾麺)を購入して、さっそくいただいてみたのですが、けっこうしっかりとした腰のある麺でした。



 こちらは龍谷山 大雲寺、開山は1557年と伝えられるお寺です。





 歩道橋の向こうに見えた赤煉瓦の倉庫? ここだけなぜか洋風のたたずまいです。でもちゃんとした英国積みになっていて、
何かここだけ横浜みたいです。

 

 その昔、ここには造り酒屋があったそうで、こちらはその酒屋さんが建てたもの。その後、いろいろと変遷があって、
現在は家具屋さんの倉庫になっているそうです。(一般公開はしていない)





 ここから細い路地に入ってゆきます。(旧菖蒲通り)

 

 左側の写真の小さな神社は1638年の創建だそうで、この細い道自体が江戸の初めからあったってことだね。





 歳を重ねたケヤキの穴に、小さなお稲荷さんが祀られていました。





 こちらは1225年ごろの創建と伝えられる稲荷神社で、本殿は1817年の造営だそうです。(ご覧のように現在修復中)

 

 境内の梅の花が満開です。









 そのままずっとこの道をすすむと再び表通りに出ました。このあたりが宿場の中心だったところです。







 こちらは穀物問屋を営んでいた矢部家住宅。土蔵は明治17年、店舗は明治38年に建てられたものだそうです。この黒漆喰が
風格を感じさせるね。





 向かいにある小林家住宅。建設は江戸時代の終わりごろと伝えられ、当初は旅籠だったそうです。(国登録有形文化財)
その後、小林家は材木問屋を営むようになり、現在に至ります。





 看板も昭和レトロなおき川という和菓子屋さんです。大正4年の創業。連れは当たり前のようにお買い物。

 



 こちらは本陣遺構。(県指定文化財) ただ今は普通の方がお住いのようで、中に入ることはできません。



 桶川は江戸の中心から10里(約40km)のところにあり、これは旅人が1日に歩く平均的な距離と同じだそうです。そういう地理的な
条件や、紅花、藍などの集散地ということでたいそう栄えたんだそうです。



 懐古堂というレトロなおもちゃの並ぶお店ですが、残念ながら閉まってました。





 1546年に創建された浄念寺。正面に見える山門は二階建てで、上の階には鐘楼があります。





 1852年に建てられた旅籠が現在も営業中。(武村旅館、国指定登録文化財)



 昔の建物や風情ある通りなど、宿場町の名残を感じさせるものが桶川には多く残っています。



 この後、旧中山道の表通りを外れて駅方面に向かいます。

 

 こちらの通りはJR高崎線の開通とともに開けてきた場所なはずで、もちろん歴史遺産のようなものはありません。でもどことなく
懐かしいです。戦後の復興でつくられた街並みが、雰囲気そのままに残っているような場所ではないでしょうか。





 時代はちょっと新しいけど、ここも歴史のいっぱい詰まった街並みのような気がしませんか?

 

 駅前通りです。道がとっても狭いので車が入りづらいです。
 バスも小さい・・・。でもとってもかわいい!

 ここは有料の駐輪場、トタン張りなのが泣けそうに懐かしい。自分的にはここを歴史遺産として登録したいぐらいです。





 駐輪場から駅方面を望みます。昭和レトロな駐輪場、その向こうにJR高崎線の桶川駅、そして更にその奥には近年に建てられた
マンションが見えます。駅の反対側は取り立てて説明する必要のないごく普通の都市です。桶川が東京から40km、通勤時間1時間
以内のいわゆるベッドタウンであることを思い出します。

 こんな看板がありました。



 近く駅の東側の再開発も始まるようです。まあ確かに道は狭いし、老朽化した建物も多いのは事実だけど、でもそれらがもしきれい
さっぱりとなくなってしまったら寂しい気がする。もう昭和の時代も徐々に歴史遺産の範ちゅうに入りつつあるので、なんとかこのまま
残してほしいな。
 でも逆に言うと、今回見ることができて良かったのかも・・・、ちょっと複雑な気分です。



11:00
 桶川の郊外にある城山公園です。車で移動してやってきました。運動場も整備されている総合公園なのですが、肝心の城跡がどう
なっているのか良く分からない・・・。近くの歴史民俗資料館にまずは行けってことなのかな?





 この辺りもお散歩コースとして整備されているようなので、そのいくつかを訪ねてみることにしました。



 こちらは福禄寿が祀られたお堂ですが、松尾芭蕉の句碑があったりします。松尾芭蕉って本当にいろんなところに顔を出しているね。
すごく精力的に活動していたってことだろうけど。





 こちらは熊野神社。明治時代に社の改修をしようとしたら、地下からたくさんの遺物が発見され、ここが古墳だったと分かったみたい。
画像に見える小さな丘そのものが直径40mの古墳です。



12:20
 お昼は大木うどんというお店でいただくことにしました。

 

 左側は山菜うどん、右は揚げのたくさんのったもりうどんです。(700円と550円) ボリュームもさることながら、うどんの太さが3cm×1cm
ぐらいあって迫力満点、でもゆで具合が絶妙ですんなり食べられるのは技だね。
 自分たちはたまたま入ったのですが、けっこうな有名店らしく混んでいました。



13:00
 晴れて来たので、腹ごなしに荒川の流れるあたりに行ってみることにしました。

 

 

 この荒川中流域では支流を含めて何本もの河川が流れているのですが、その土手や堤防では菜の花が満開になりつつありました。





13:25
 その菜の花の上を軽飛行機が飛んでゆくのを見て、ここホンダ飛行場にやってきました。



 到着したらスカイダイビングを楽しむ人たちがちょうど降りてくるところでした。



 飛行場の草は丹念に刈られているので、背の低い草ばかり。その結果、普通は目立つことのないオオイヌノフグリが(花の大きさが5mmぐらい)
いちめんに咲いていて、まるで日立海浜公園のネモフィラみたい。これはある意味絶景かも。

 これからはいよいよ春本番、この旅の記録も忙しくなります。



2018.03
camera: Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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