新居・舞阪



2018.08.14
 お盆のお休みのときに、静岡県の西部にある浜名湖に行ってきました。昨年、天浜線に乗って浜名湖北部の旅をしたので、
今回は南側の新居から舞阪あたりを歩いてみます。この二つの街並みは旧東海道の宿場町だったところです。


08.14(火)
9:55
 なんでこの暑いときに浜名湖の海岸線なのかというと、漁港があっておいしいものが食べられそうだということ、それから天気予報に
よれば昼前から曇り、ところによってにわか雨みたいな感じで、さほど暑くはならない感じだったからです。

 

 新居の宿(静岡県湖西市)に到着です。JRは海水浴などに出かける人でけっこう混雑してました。
 旧東海道を西に向かって歩いてゆくと、古民家風の建物がいくつも目に入ります。きっと宿場町の雰囲気を復元しようとしているんでしょうね。
ちなみに右側の画像はコインランドリーです。





 ここの観光の目玉としてはやはり関所跡かな。(国の指定史跡)  江戸時代に建てられた現存する唯一の関所だそうです。
(後述する紀伊国屋資料館との共通券が410円)

 

 現在の建物は安政年間に建てられたものですが、築160年以上経ったものとしては保存状態がとても良いように思えます。



 一帯は高札や土塁なども復元され、映画の撮影にも使えそうな感じです。
 この高札ですが、びっしりと文字が書き連ねてあります。幕府や役所の正式発表は常にここに示されていたわけで、そういう意味でここはとっても
重要な意味を持っていたことになります。
 でもここにやってこられない山奥の人や字の読めない人は、どうやってこのお触れ知ったんだろう? きっとものすごく困ったんじゃないでしょうか。




nano (オリジナルヘッド+オビツSBHボディ 2014 27cm)



10:20
 お向かいにある紀州屋資料館、紀州藩の御用宿だったところです。

 

  こちらは屋内の見学も可能で、旅籠として使用されていた当時のままに保存されています。ちなみにこちらの紀伊国屋さんは
昭和30年代まで営業を続けていました。
 こういった旅籠が新井の宿には20軒以上あったそうです。



 

 こちらは小松楼まちかど交流館です。大正から昭和の初期にかけて置屋として営業していた建物です。(入館無料)




 ふすまにいろんなことが書いてあるみたいなんだけど、達筆でよく分からない。




 2Fの通りを望むところなんだけど、外壁がわざと傾けてつくってある。ここに昔は芸者さんが腰掛けていたんだろうね。
 あと障子の下にガラスがはめ込んであるんだけど、このガラスは特注のもののようで「小松屋」の小の文字が透かしとして
入っています。



 電球やろうそくを光らせるとこんなふうに「小」の文字が浮かび上がります。なんておしゃれな・・・。





11:10
 ここから先、浜名湖を東西につなぐ国道301号線を渡って、対岸の舞阪方面に向かいます。

 

 天気予報ではお昼から曇り、ところによってにわか雨だったはずが、雨を降らせそうな雲は一つもなく、おかげで気温はどんどん上昇。
(結局35℃ぐらいになったみたい)
 体力の消耗も激しくローソンで休憩です。好物の案納芋もなかを食べますが、元気が100%回復というわけにはゆきません。こうなったらウナギ食って
精力つけないとやってらんないかも。





 浜名湖の手前の風景、これじゃまるで南洋の島。




 ぎらぎらとした太陽の下、今ちょうど浜名湖を対岸に向かって渡り始めたところ、対岸に弁天島の鳥居が見えます。





 ここは個人的に興味あるところです。国道301号線とその側道(歩行者・自転車専用)、東海道本線、東海道新幹線と4本もの橋が架かっています。
この測道から東海道線と新幹線を同時に撮影・・・、と思ったら延々とフェンスが続いていて希望は叶いません。
 どうもここから釣り糸を垂らす人が多くてトラブルが続出したみたい。この柵は釣り防止のための柵です。





 橋の下にまわると、ここは橋脚マニア垂涎の場所です。(そういう人がいるかどうかはともかくとして)
 いちばん古いのは東海道本線のもので、明治時代の中頃の完成です。





11:50
 橋を渡り終えたところが弁天島です。



 沖に見えるのは弁天島。もともと浜名湖は独立した淡水湖だったそうで、それが地震と高潮の影響で海とつながることになったとか。
今は波の静かな海水浴場になってます。
 更にその奥に見えるのは国道1号線のバイパス、夕日の名所です。





 舞阪宿(静岡県浜松市)に到着です。こちらは新居の宿よりもっと落ち着いている感じです。

 

 昔の船着き場や常夜灯などがそのまま残されています。街としては地味な感じですが、旧街道に沿って宿場が続くので散策にはこちらの方が
良いかな。車の通る数も少ないです。

 

 脇本陣跡が一般公開されています。(入館無料) とても素敵な坪庭。



 こちらはその先にある東海道の松並木です。セミがうるさいぐらいに鳴いていました。
 途中、どこかでウナギでもと思っていたのですが、結局見当たらなくて(気づかなくて)最後まで歩いてしまいました。

 

 この舞阪で見つけたのがこちらのお店(堀江商店)。けっこう静かな通りにあって、ここだけはひっきりなしにお客が訪れています。
サイズ別、混じり物の有無、そういった区別はあるものの売っているのは基本的にシラスと少々の海苔のみ。
 お値段を見て、ちょっと安い混じり物ありのシラスと大ぶりなシラスを購入しましたが、小さな混じりものはそのまま、大きな方はシラス
とチーズのピザでいただきました。
 これだけおいしい釜揚げシラスはなかなかないです。しかも100gで300円しないという破格のお値段、もう絶対におすすめです。







13:40
 浜松に入ったので、名物というと餃子になります。
 ということで今度は餃子を探して車で移動していたら、こんなお店を見つけました。

 

 結果、ラーメンも餃子もそこそこおいしかった。マー湯油のきいた豚骨系の味なので熊本ラーメンの系統かな?(ラーメンの写真は撮ったけど、餃子は忘れた)



14:45
 帰りに袋井に寄りました。「遠州三山風まつり」が開催されているということをニュースで知ったからです。
 遠州三山とは袋井市内の法多山・可睡斎・油山寺のお寺のことで、最初はこのうちの可睡斎に向かったのですが、けっこうな混み具合で、駐車場に入るにも
時間がかかりそう。(数百の風鈴が並ぶということで、やっぱりいちばん人気かな)

 

 ということで自分たちはこちらの油山寺を訪れてみました。
 こちら油山寺は701年に行徳によって開山されたというとても古いお寺で、無病息災、特に目の病気の治癒に御利益があるということです。



 本堂に安置される薬師如来像は今川義元によって寄進されたものであって、国指定の重要文化財。



 山を登ったいちばん奥まったところにある薬師本堂。



 同じく重要文化財の三重の塔。
 あんまりよく知らずに来たけど、すごいねここは・・・。





 さりげに飾られた風鈴が、ときおり吹くそよ風にちろりんと鳴る。
 派手さはないけど、風流ではあります。一瞬、我に返ったような感じになります。
 がしかしエアコンに慣れた身体には、暑さを忘れて身も心も涼しくとはなりません。心は「シャワーでも浴びて何か冷たいものを・・・。」
ほんの数秒で煩悩おかされる自分がいます。





2018.08
camera:Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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