eye4工房の1/6オリジナルドール



 nano や sayaka といったオリジナルヘッドにオビツSBHやTBLeague s26A といったボディを組み合わせてオリジナルドールをつくっています。
自分としてはただ飾っておくだけでなく、着替えさせて写真に撮って、あちこちに連れて行けるような実用的なドールをつくりたいと考えています。



 自分のつくるドールのいちばんの特徴としては、一般的な描き目でなくUVレジンでつくったドールアイを入れていることで、ちゃんと睫毛もついています。
光の当たったときの瞳の輝きは入れ目とは比較になりません。瞳がキャッチライトしているとぐっとかわいく見えてきます。
 もう一つの特徴は植毛でなく、ちゃんとしたウイッグを使っていること。シチュエーションによってはヘアーを付け替えることもできます。
 つまりヘッドについてはSDと同等の作り方をしてるってことです。





 実はこういったコンセプトのドールは以前からあったのですが、その代表的なものが上の画像のJーDollという製品でした。入れ目とウイッグの仕様に加え、
世界各地のストリートをイメージした豊富なアウトフィットがついていて、1万円ほどというものでしたが、やはり製造原価が高すぎたのか、数年で販売中止に
なってしまいました。(現在でも30体以上コレクションしてます)



 それで「売ってもらえないのなら自分でつくってしまえ。」という勢いで作り始めたのが、今も制作している nano というシリーズのお人形というわけです。
 ただボディまでつくるとさすがに大変なのでヘッドのみをレジンキャストで制作し、オビツのSBHボディに組み合わせることにしました。



 レジンキャストというと黄変が心配になりますが、いったんホワイトサーフェーサーで全塗装しているので、黄変が表に出て来ることはないと思います。



 ヘッドパーツは分割式、ネオジムマグネットでつながっています。ご覧の通りアイやウイッグは交換できる仕様です。ジョイントを挟み込む形式なので、
少し加工してあげればどのような1/6ボディにもつながります。(実際に試してみた)
 また近年発売されたTBLeagueのスーパーフレキシブルボディにはシリコンのワッシャーを噛ませるだけで、無加工で接続できます。  





 ということで、最近は TBLeague のs26Aボディと組み合わせることが多くなってきています。関節がなめらかなラインで結ばれて女の子らしいです。
 ただこのボディは色移りの可能性がむちゃくちゃ高いので、濃い色の洋服を着せるときには古いSBHボディを使うなどして、使い分けるようにしています。





 上の画像も先ほどご紹介したJ-Dollです。
 今でもとっても素晴らしいドールだと思っているのですが、写真にしたとき時々困ったことが起こりました。美白系のボディだと、こんなふうに日なたで撮影すると
顔が白くなりすぎて表情が分からなくなってしまうことがあります。(これを「白とび」といいます)
 カメラに顔認識させると顔は普通に写るようになりますが、今度は周囲の風景が暗くなりすぎてしまいます。最近ではカメラやスマホがが自動的に調整してくれる
ような機能もありますが、不自然に仕上がることも多いです。



 

 これを防ぐ方法は簡単で肌の色を濃くすること、でもやっぱり色白の方が見栄えが良いので、ぎりぎり白とびしない程度の美白系にして、更にウレタン塗料で
反射のない完全なつや消し肌に仕上げています。どの程度の白さかというと、TBLeague のペールボディぐらいです。これ以上白くしたり、つやが残ったりすると
間違いなく日なたで白とびします。
 あとウイッグは顔に影を落とすので、前髪は額にぴったりと張り付くようなものを選びます。
 こういう調整をしたうえで、お散歩に連れて行って撮影テストをします。







 また最終的な塗装は自動車塗装にも使われるウレタンクリアーで仕上げているので、簡単に塗装が落ちることはありません。
(ただ眉毛とか最終調整のメイクは落ちやすいので、そこだけはやり直す必要はあります。)
 この日も海辺で撮影していたら波にさらわれそうになりましたが、うちに持って帰って丸洗いしたら元通りです。いろいろ遊んであげてほしいお人形です。



2018.12
camera: Canon PowerShot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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