カタストロフと美術のちから展
森美術館15周年記念展
2018.12.22
自分のつくるお人形には特別芸術性はないのだけれど、アートそのものにはとっても惹かれるものがあって、ふだんからどこの美術館で何をやって
いるのかそれなりに気にしています。名作が日本にやってくるというとそれなりに話題にはなりますが、よく練られた企画の現代芸術もインパクトが
あって面白いです。今回もそんなものの一つかな。
12.22(土)
11:45
先週末の三連休はお天気も今一つだったので、どこか美術館に行ってみようということになり、やってきたのがここ六本木ヒルズの森美術館です。

「カタストロフと美術のちから展」という少々ながいタイトルですが、震災やテロ、難民問題といった惨事(カタストロフ)をテーマにした真面目で、
少々重い美術展です。 (入館1800円、前売り1500円)
土曜日なのだけど、著名なアーティストの出展はないせいか、わりあいすいてました。ちなみにお隣の「カードキャプチャーさくら展」の方は
ものすごい列ができてました。

作家名/作品名 トーマス・ヒルシュホーン <Abschlag>
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・非改変 4.0 国際」ライセンスによってライセンスされています。(以下の作品も同様)
*)会場内の作品は一部を除いて撮影可、また約束事を守ればサイトへの掲載も可ということで、その約束事に従っています。
やはり東日本大震災関連の作品は多いです。災害現場を再現したもの、記録映像、スケッチなど、あの時の記憶がよみがえってくる感じです。
それだけリアルな空間がここに再現されています。


平川恒太<ブラックカラータイマー>
白い壁に貼り付けられた黒い円盤に、除染作業される方々の肖像画を黒い絵の具で描いたもの。静かだけどずしーんとくる重さがあります。

武田慎平 <痕>
最初は何が何だか分からなかった写真です。画像からは細かいところまで良く分からないけど、印画紙に直接、放射性物質を含む土で感光させた
写真です。



高橋雅子 <ARTS FOR HOPE>
震災直後に結成されたARTS FOR HOPEというアーティストの集団の活動記録です。被災地の避難所や仮設住宅、小学校などでワークショップ
を開き、延べ4万人が参加したそうです。

ジョルジュ・ルース <星は空に輝いて>
被災したカフェに希望の星が浮かび上がるプロジェクトをこの展覧会のために再現したもの。
ここから先は震災とはまた違った惨事にまつわる作品です。

スウーン <メディア>
作家自身の家族がテーマ。母親の死去、性的虐待、薬物乱用、家族内の暗い過去やトラウマを乗り越えるべく制作された作品。


池田学 <誕生>
自然災害を乗り越えた文明の再生がテーマ。下の写真は拡大図で実に緻密。全体の大きさは4m×3mという巨大な作品、いったいどれだけ時間がかかったのかな?

オノ・ヨーコ<色を加えるペインティング(難民船)>
希望者には青と白のクレヨンが手渡されます。そして自らの思いを書きこむ、だから毎日作品は変わってゆく・・・。


このほかにもたくさんの作品がありましたが、すべてはご紹介できません。
映像作品の多くは撮影不可だったのですが、そのなかでもすごいなって思ったのは、アイザックジュリアンのプレイタイムという映像作品、
ドバイの風景に圧倒されます。
この美術展、思ったよりずっと良かった。ともかくその迫力がすごかった。
13:00
一通り見終わったので展望台へ。但しあいにくのお天気でこんな感じです。


ちなみに森美術館に入館すると展望台にも入場できるのですが、こちらでは今、藤子不二雄Aの世界が展開されていました。

写っているのは本人ではなく、実物大の人形・・・、でもよく似てる。

喪黒福造もいたんだけど撮り忘れました。
 
作品展示のほか、仕事部屋などが再現されていました。
なんか淡々と解説しちゃいましたが、カタストロフと・・・を見た後だったので、さすがにインパクトが感じられず、ついつい流して見てしまうことになりました。

14:45
外に出たら、もうクリスマス一色。
その雰囲気に流されて、雨の中を青山ぐらいまで散歩。

途中で見かけたMaxMaraのテディベアもすごかった、身長3mぐらいあるんだもの。

じゃあ今回はこの辺で。
新年は、これから出かける予定の旅の記事をできるだけ早くUPするようにします。それでは皆さん良いお年を。
(ブログの方はまだまだ記事をUPするよ)
2018.12
camera: Panasonic LUMIX GX8 + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm / graphic tool:
GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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