TBLeague PHMB2018-T01A



 TBLeague(旧Phicen)といえば、金属骨格を持つアクションフィギュアのなかでは最もメジャーなものです。そのTBLeagueが
昨年発売開始したのが、1/12スケールのこちらのアクションフィギュアです。



 基本セットの他に交換用ハンドパーツ2種、フットパーツ1種、そして簡単なコスチュームが付属しています。


 

 サイズは従来の半分(1:12)ですが、これまでの1/6のものと同じ構造を持っており、関節の自由度は著しく高く、ポージングは
自由自在です。皮膚はやや硬めのTPEもしくはシリコンでとてもリアル、もうほとんど超小型ラブドールです。
 現時点で発売されているのはT01AとT01Bの2種、この違いは肌の色でT01Aはペール、T01Bはサンタンとなります。
 現時点でamazon価格は4700円程度ですが、精度や手間を考えれば1/6よりも安いというのは良心的かもしれません。これ以上
小さくなると、自分としてはむしろ高くなってしまうこともあり得ると思います。
 今回は体形的には筋肉質のスポーツウーマンタイプですが、おそらく売れ方次第でこれからいろいろなバリエーションが出てくる
んだろうね。





 問題ははっきり言って可愛くないこと。
 1/6の製品についてですが、これまでもボディは良いのだけれどオリジナルヘッドは × だったので、各社から発売されていた互換
ヘッドを利用していた人は多いと思います。
 ところが発売されて半年以上過ぎたけど、互換ヘッドの発売は皆無です。(1万円近いコスチュームセットが近く発売予定ではありますが)
 やっぱり1/12となると、きっちりと仕上げるのは難しいんだろうな。ここはぜひ KIMI TOYS あたりに頑張ってもらって、名作KT005の縮小版
を出してほしいところです。


 

 ということで、手持ちの1/12ヘッドから使えそうなものを選んでみました。もちろんこのボディ用としてつくられたものではないので、流用する
場合にはジョイント部分を多少加工をする必要があります。
 左の方は figma のレイカです。色合いは良いのですが、ちょっとヘッドの方が小さめかな。あと長い髪がポージングのじゃまになる・・・。
 右の方は上半身だけ見ると思ったより相性が良かったピコニーモ、筋肉質の太腿はパンツや長いスカートで隠せばOK。ただもう少しヘッドの
方に赤みを加えた方が良いかも。
 結論としては市販の1/12のヘッドを流用させることはできます。がしかしせっかくのリアル系ボディなので、やっぱりリアル系の植毛ヘッドの方
が相性は良いでしょう。とりあえずは付属ヘッドをなんとか見られるレベルまでリメイクしてみましょうか・・・。


1 まず実行したのは、突き出した顎を削ること、それ
 から鳥のくちばしのような唇の形をデザインナイフで
 整えること。これだけでだいぶ良くなった。
  次に彫りが浅く平坦な感じだった眉間に瞬間接着
 パテを盛り形状を整えます。
2 次にエアブラシを使って、全体の色合いを合わせ
 てゆきます。
 

3 吹き付け塗装ですべてメイクするのは厳しいので、
ここは人間用のファンデーションで行います。
4 ファンデーションを少しずつのせ、そのあと艶消しクリアーを吹き付けるという作業を何回か繰り返します。

   5 眉毛やアイライン、唇といったところは極細の筆で仕上げます。
    途中、何回か写真を撮りながら調整を繰り返します。
   

 このスケールだとモニターで拡大して確認するのは必須だね。




 ここまでの作業時間は1時間半ほど、最初よりは少し美人さんになったような気がします。
 とりあえず完璧な出来ではないけど、マクロモードで超拡大しなければ大丈夫でしょう。



 問題はピコニーモ用の洋服のなかに合うものがあるかどうか。
 いろいろ探したけど使えそうなのはアサルトリリイの洋服ぐらいしかなかった。あとはそもそも入らない
ものが半数、イメージの合わないものが半数といったところです。



 とりあえずはピコニーモの服の中から何とかあうものを見つけて着せてみました。
 苦しいな・・・、着せるものがないと、これで遊ぶ人は増えないかもしれません。


 あとこれだけ小さいと、写真を撮影するにもこれまでとは違ったシチュエーションを考えなきゃいけないかな。
 スケールが小さいだけあって、顔を極端なアップで撮影するような性質のものではなさそう。つまりはドールハウスとか、
ジオラマのなかに組み込んで遊ぶのが良いかと判断しました。
 ただそうするとフィギュア本体だけでなく手間をかけて背景までつくらなくちゃいけない。でもそれはそれでとっても大変。
 ということで思いついたのが、最近になって影響を受けつつある田中達也氏の作品。日常的なものを別なものに見立てて
フィギュアをそこに配置し、一つの情景として完成させるという手法です。
 そしてとりあえず組んでみたのがこれです。





 最近ではDOLL制作に欠かせなくなった手持ちの化粧品を利用してコンサートのステージを再現してみました。
 アイシャドウパレットは蓋を開いてキーボードに、ファンデーションはモニタースピーカー、チークはアンプ類に
見立ててこんな感じにまとめてみました。つくったのはマイクスタンドのみです。
 きっとこういうのもありだよね。
 すでにあるものを見立てるだけなので、アイディアさえ思いつけばすぐにも組み立てられるというのはとても効率が
良いです。ということで、ちょっと seria あたりに行って次の作品のアイディアを練ってみようかと思います。



2019.06
camera: Panasonic GX8 + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm / graphic tool: S ILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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