2024



澤観音寺



2024.05.17 SAT 天気:晴れ
8:20
 基本、那須の家に行くときには景色の良いところだったり、ちょっと興味のある史跡などを巡って向かうことにしています。
 この日も東北自動車道を矢板北で降りてマップを頼りにドライブします。



 栃木は北に行くほど水田が多い感じで、特にこの矢板あたりはいちめんに水田という景色も珍しくないです。
 水の入った水田は本当にきれい。



 農業用水路には澄んだ水が流れ、水草が繁茂する。
 そして近くには水生植物の育つ小さな公園があり、その近くには集落もあるようなので、立ち寄ることにしました。



 公園の駐車場に車を止めて集落に向かいます。
 集落に続く細い道の脇にはピンク色の花がずっと続いています。家々にも様々な花が植えられていてほっとする感じです。



 途中、小さなお稲荷さんもありました。





 5分ほどで目の前が開けた。
「あ、ここ来たことがある・・・、以前に枝垂桜を見に来たお寺だ!」

 こちらは澤観音寺、下野三十三札所巡りの8番札所で825年開創という古いお寺です。ご本尊の千手観音は鎌倉時代の作で県の文化財になっています。
 以前は直接車で乗り付けたので、この景色を見るまで気づきませんでした。
 前回は枝垂桜でしたが、今回は参道に真っ赤なポピーが本堂に向かってずっと続いていました。



 境内にはほかにも 八重桜や蓮、牡丹、つつじ等々四季折々の美しい花が咲くことで知られており、「花の寺」として知られているところです。



 実はこちらのお寺は1675年にこの地に再興されたもので、それ以前にはここに城がありました。



 1187年に那須七郎満隆は箒川西岸にこの沢城を築き、塩谷氏との度重なる戦いの場となったという。ちなみに那須満隆は源平の合戦で名を挙げた那須与一の兄にあたります。
お城の本丸はこの澤城址の裏山にあります。ただ現状ではうっそうとした杉林になっていて、遺構は残っているものの本丸から対岸を望めるような状況ではないです。(ここも行ったことがある)



 こちらはお隣の湯泉神社、ここも城郭の一つだったというから、かなり規模としては大きいです。
景色は歴史によって塗り替えられる。そして人が利用しなくなれば本来の姿に変わって行く、ただそれだけ。





 「自然を守ろう!」そう、その通りです。
 こういう看板は増えてよいと思いますが、ここでなく霞が関や北京で示されるような世の中になってほしい。 「地球環境の保全」「平和な世界を実現」「人権の尊重」世界を視野に入れた
政治家はみんな言っているけど、それが実現する世界はあまりに遠いような気がするのは自分だけでしょうか。





 

10:00
 那須にたどり着いてまずやってきたのはヒロガーデンです。春なので庭に植える花などをいくつか買って行って植えました。
 でも生き残るものは数えるほどで、その多くは雑草に負けちゃう。



 庭仕事が終わって、時間もまだ早いのでドライブに出かけた。
 ここはヒオウギアヤメの咲く田んぼなんだけど、今年は天候のせいなのか花の数が少ない。なんたって昨年はこのあたりでも気温35℃を記録した。気象条件の違いで植物の
育ちも違うと思う。







14:10
 那須塩原というと、旧黒磯市、塩原町、西那須野町が合併してできた市ですが、昔からの街並みから温泉街、農地、そして那須の山々と、それぞれ特徴のある地区があつまってできています。
 新幹線の停まる那須塩原駅周辺は比較的新しい街で、昔からの街並みは少し北の黒磯周辺に残っています。

 黒磯というと駅から西に延びる県道55号線の通称「shozoストリート」が全国的に有名で訪れる人も多いです。
 自分たちはふだんあまり黒磯方面には行かないのですが、駅周辺の再開発も完了したみたいなので久しぶりに行ってみることにしました。
 今回まずはshozoストリートの北側のごちゃっとしたところを訪れます。



 この周辺を散策するなら黒磯公園をベースにすると良いでしょう。無料の駐車場は広いし、様々な植物を見ることのできる那珂川河畔公園にも下りてゆくことができます。
 またすぐそばには黒磯郷土館(入館無料)があって、もとこの地域の名主だった旧津久井家の古民家などを拝見することもできます。
 黒磯よりも西側の地域はもともと原野だったところで、明治以降に開拓されて現在のように広大な牧場や農場のひろがるところとなった。黒磯は那須野原に国道、鉄道が開設されてから
交通の要所になり、人々が集まるようになってできた街です。



 こちらの黒磯神社もそういう状況の中で明治35年に建立されました。比較的新しい神社ですが林に囲まれていて、厳かな感じがあります。



 駅前にやってきました。ところどころに明治の雰囲気を残す建物がある。
 そのランドマークとも言えるのが、もともとは旧黒磯銀行本店だったというこちらの建物です。(登録有形文化財) 現在はカフェ・ド・グラン・ボワというお店として営業しています。
 人気店なのでお昼時には予約していった方が良いかもしれません。



 こちらもレトロな木造建築、もともとは酒屋さんだったみたいですが、今は使われていないみたいで、ちょっと惜しい。
 あとお店としては、この建物の筋向いの冨陽というお蕎麦屋さん、お隣の明治屋という和菓子屋さん、少し離れたところにある丸信本家というラーメン屋さんあたりが個人的なおすすめかな。

 今回行ってみたら、本当に駅周辺はきれいになっていた。昔ながらのごちゃっとした感じから時代が一気に20年ぐらい進んだ感じがしました。
 黒磯は那須周辺の観光地の玄関みたいなところだから、この方が良いのかな。



 駅前のお店もリニューアルされていました、左からピザ屋さん、カフェ、パン屋さんとならぶ、どちらのお店も賑わっています。



 こちらのkanel breadというパン屋さんでお買い物です。
 地元の粉を使って、たくさんの種類のパンをつくっている人気店です。黒磯や那須ってパン屋さんがものすごく多くて、しかもレベルが高い、それぞれのお店に特徴があってパン好きには
こたえられないところです。



 こちらは今回初めて発見したお店で、Jazz Salon 黒磯 というらしいです。今回は営業時間外でしたが、コーヒーを飲みながら本格的なジャズが楽しめるところだという。(土日の夜だけ営業)



 このほか、黒磯駅周辺のカフェやレストランでは音楽やアートを楽しめるところも多いです。なかなかに深いところです。





14:40
 今回、黒磯の街でいちばんすごいなって思ったのがこちらです。
 このおしゃれな建物は何だろ?  黒磯駅前の一等地には、これまで見たことのないおしゃれな建物ができていた。



 中に入るとあちこちに本があって、こちらが公立の図書館であることが分かります。こちらは「みるる」、那須塩原市の図書館です。
 図書館というと、静かでぎっしりと本が詰め込まれているようなイメージだけど、ここはひろく明るく、開放的です。
 しかも司書の方の工夫なのか、おすすめの図書が目立つところに配置され、そして基本的なコンセプトなんだろうと思うけど、美術館的な装飾にも圧倒されます。



 普通の雑誌でも1冊1000円以上になってしまって、軽い気持ちでは買えなくなっている現在、ここでは主だった雑誌がたくさん取り揃えられていて、それを眺めながら喫茶スペースで
コーヒーをいただくこともできます。
 コーヒー+ソフトクリーム (600円) で気になる雑誌を読むだけで、完全に元がとれちゃうね。



 逆に静かな環境が確保できるようなサイレントルームも用意されていて、ここには心落ち着かせる観葉植物が栽培されています。なかには入りませんでしたが、きっと浄化された空気の
なかで勉強も捗るだろうと思います。



 この「みるる」ですが、こういう居心地の良い空間であるがゆえに、可能性として本にはあまり興味のない人たちのたまり場になってしまいそうな可能性がないわけではない。
 もちろんそれも計画段階で織り込み済みなんだろうけど、実際にこうやってつくってしまったところがすごいと思う。
 その勇気のある自治体って少ないかもしれません。



 

17:20
 食事はいつもの殻々工房です。いつ行っても美味しくってリーズナブル。

 那須に格安の別荘を構えてすでに14年になるのですが、この14年間に変わったなと思うこともあれば、どこも変わらないところもある。いちばん変わったのは賑わい方で、この数年間のコロナ禍では
いったん死んだように静まり返ってしまった。
 その後、那須町や那須塩原市の人口そのものは減ってはいるのだけど、いわゆる観光スポットに近いところには新しいお店が出来たり、新たに移住してくる人も増えているように思います。自分の住んで
いるところも、最近は人口密度がちょっとだけ上がってきている感じかな。
 一方で変わらないのは景観、条例で派手な看板はつけられないというのもあるけど、基本的には那須高原は田舎そのものです。
 美術館や博物館、様々なアミューズメントと温泉があるというのが那須の売りではあるのだけど、自分たちが別荘を構えた理由はやっぱりすてきな景色です。



 等々工房に行った帰りです。美味しいごはんとお酒をいただいた後、まだまだ6:30なので空は明るい。
 那須高原は標高が高く、しかも高層の気象状況の変化を受けるので、オーロラとまでは言いませんが空の色の彩度が高いです。しばし立ち止まって撮影をします。



 刻々と色は変わってゆく、でもこれがごく普通の夕暮れです。







5.18 SUN 天気:晴れ
5:15
 翌朝は夜明け前からご近所のお散歩です。
 梅雨入りの直前、田んぼに水が入ると突然に景色がきれいなる。



 水面を境に上下対象。こういう景色で見られるのは早朝のみです。



 夜が明けてしばらくして光が地上に降りてくる。
 自分がいちばん好きな瞬間です。



7:15
 この日はとっても天気が良かったので、コンビニで朝食を買ってドライブに出かけます。



 やってきたのは大田原市黒羽の高岩というところです。那珂川に突き出すような形で大きな岩が突き出している。
 これからの季節はアユ釣りでたくさんの人が訪れるところです。  自分はここからの景色が好きで、この岩で朝食をとるのはこれで3回目かな。

 

 景色の良いところ、空気のおいしいところでの朝食は最高です。
 この高岩というところは、那珂川の流れでえぐれたような形になっている。そして右手の上段には高岩神社という古い神社があって、那須の与一が扇の的を射る際、波を沈めてくれるよう祈願した
伝説があるそうです。

 ちなみにこの高岩は火野正平のNHK「こころ旅」で目的地になったこともあります。
 でも本人の腰痛のため、予定されていた旅が中止になったとか、大丈夫なんだろうか?






 黒羽というと、那珂川の東岸にある黒羽城址や芭蕉の館などが有名ではありますが、西岸の風景もなかなかに良いです。江戸幕府が整備した宿場町の名残が色濃く残る、一言でいえばなかなかにシブいです。
 今回はこちら側をご紹介します。



 こちらは高岩山明王寺、真言宗智山派のお寺で創建は1500年代の後半と伝わる。那須三十三観音第一番札所のお寺。
 こちらの手水舎のそばに芭蕉句碑が建っていました。

 
今日も又朝日を拝む石の上

 そうこれ、きっと高岩の上で詠んだに違いない。
 アーティストはこうでなくっちゃ、自分たちは朝ごはんだったけどね。



 こちらは1565年に創建された光明山常念寺、こちらにも芭蕉の句がある。

 野を横に馬索むけよほとゝきす

 芭蕉はこの黒羽だけで36もの句を後世に残していて、今でもこの黒羽では俳句の里として、俳句や近世文学のイベントが開かれているという。



 

 中心街に近づいてくると、少しおしゃれな店などもある。決して黒羽は賑わっている観光地という訳でもないけれど、けっこう伝統的な文化を伝えるお店もある。
 こちらは藍染の「紺屋」さんです。伝統だけでなく、新しい技を発信する黒羽を代表するお店の一つ、こちらもNHK「美の壺」で取り上げられたことがあります。



 こちらはいわゆる「ウナギの寝床」ですね。間口が1間ほどなのに奥行きがその10倍ぐらいある。



 黒い壁の土蔵造りは足利銀行、そのほかにも伝統的な建造物がいっぱいある。このまま時を経たら登録有形文化財になってしまうものも多いのではないでしょうか。
 そうは思うのですが、現実にはこの景観の維持は難しいのだと思います。



 街自体に空き家は多いし、取り壊されて空き地になってしまったところも多いです。
 おそらくは芭蕉の句は将来に残る。でもどうして芭蕉がそのような句を詠んだのか、それを読み取ることのできる景色は失われてゆくだけだと思う。





 

10:25
 道の駅「きつれがわ」に立ち寄ります。
 地方の道の駅なので、さくら市産の採れたて新鮮野菜がお安く買えるのはもちろんなのですが、地元特産品の販売だけでなく、全国あちこちから良いものを仕入れて提供しているのが良いと思う。

 たとえば栃木県内のお酒なら、ほぼすべての銘柄を扱っているし、今回行ったら鹿児島の知覧のお茶なども販売していました。
 あとは施設内に温泉があったり、川沿いにはBBQやキャンプを楽しむ施設もある。
 これからの季節だと鮎が美味しいだろうな。

 こちらの道の駅はほかとは一味違う感じがします。思わず余分なものまで買ってしまいます。





 道の駅を出てすぐ「ポピー畑 → 」の看板を見つけました。
 その矢印に従って車をすすめるとこんな景色がひろがっていました。



 清々しい青空の下、延々とポピー畑が続いていました。



 入園無料なのですが、100円以上の募金でポピーを10本まで持ち帰ることができます。
 こちらも嬉しいサービスですが、1本10円というのは安すぎないかな、いいのかなって思いました。



 ちなみに今回は喜連川の街中散策はしませんでしたが、レトロな風景が好きな方にはおすすめです。
 川を渡った反対側は旧喜連川藩の城下町のあったとろこで、今もその風情が感じられます。龍光寺という室町幕府の初代征夷大将軍 足利尊氏が創建したお寺があったり、その昔は武家屋敷が
立ち並んでいたところに「御用堀」や「寒竹囲い」などが今も残る。

 道の駅「喜連川」はそれなりに賑わっているけど、街中もなかなかに魅力的です。
 何年か前、最初に街中を訪れたときには空き家が目立って寂しい感じがしたけれど、今はおしゃれなお店も増えてきて、少しずつ活性化しつつある感じです。自分のおすすめは「竹末」という老舗の
中華料理店の「初代竹末食堂の焼きそば」、それから「紙屋」という和菓子屋さんのお菓子、お茶するなら「HAYAKIKAZE cafe」かな。



2024.05
camera: Panasonic DMC-TZ60 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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