春のお散歩旅 1



2020.03.25
 今回もお花いっぱいで健康的な春のお散歩旅です。JR二宮駅から小田急線の東海大学前駅まで歩きます。このあたりはいわゆる大磯丘陵と
呼ばれるところなんだけど、けっこう気持ちよいハイキングのできるところです。



3.25(水)
9:36
 旅の出発地点はJR二宮駅、ここから小田急線の東海大学前駅までは直線で9km(実際の道のりは12km~13km)、だいたい3時間はかかるんじゃ
ないかと予想してます。なぜここを選んだのかというと、ごくごく普通の、昔ながらの田舎の風景が残っているところだからです。



 朝の混雑を避け、ちょっと遅い時間帯に二宮駅を出発。お隣の大磯駅に比べるとのんびりとした感じの駅、町内の循環バスも小さくてかわいい。
あと駅正面には観光案内所もあります。で、まずはコンビニでお買い物。



9:40
 少し歩くと湘南軽便鉄道の二宮駅(本社跡)の碑がありました。

 

 湘南軽便鉄道の存在は知っていたのですが、ここにその本社があったとは知りませんでした。
 湘南軽便鉄道はここ二宮と北にある秦野市を結ぶ路線でした。1906年にまずは馬車鉄道として営業を開始、その後、利用者が増えてくると小さな蒸気機関で
運行されるようになりました。



 昔はここに線路が敷かれていたわけなんだ。民家の間を走る様子は今の江ノ電みたいな感じかな? けっこう皆さん煙かったに違いない。
 順調な営業を続けていた湘南軽便鉄道でしたが、大正に入って小田急線が開通すると乗降客が減少し、1937年には事業を廃止して現在に至ります。ちなみに
小田急線の建設資材はこの湘南軽便鉄道で運ばれていたというから、ちょっと皮肉なもの。





 ちなみにこの二宮から秦野そして丹沢山地につながる道は生活道であるとともに、古くは西国からの大山詣のために使われた道でもあるので、途中いくつもの
道祖神や案内の石碑などを見ることができます。



9:47
 ちょっと歩くと急な崖の上に小さな神社がありました。

 

 案内によればこのあたりは4ヶ村が集まった幕府の直轄地だったそうで、昔はそこに神社が一つしかなかった。だからお祭りの時には一つしかないお神輿を
巡って幾度となく争いが起こったので、もう一つ神社をつくることになった、それがここ。



 ここから軽便鉄道の路線跡を外れて北東に向かいます。



 ここから先は丘陵地帯でけっこうアップダウンがある。運動にはなるけど夏だったら歩きたくない道です。
 一帯は古くからある住宅地で、ポイントとしてはどこからでも湘南の海と富士山が良く見えるということ。



 富士見公園の八重桜、青い空に映えます。





10:28
 周辺にいくつかある公園の一つで松根台公園。ここはいちばんの高台にあって日当たりも良い。



ちょうどソメイヨシノが満開でした。



 斜面を切り開いてつくられた桜のトンネル。
 ちなみにここの混雑具合は我々のほかに散歩のご婦人が一人だけ。感染リスクがどうのこうのいうレベルではないです。駅から歩いて30分、
山越え道の中腹にあるから、見に来る人が少ないのだと思う。
 けどいいよここ。



 

 大磯丘陵の上段を目指して更に登ります。
 桜トンネルを抜けると今度は気持ちの良い新緑。



10:50
 坂を上り切るとそこは大磯町の西久保というところ、まわりは果樹園なんかが多いです。



 ここに画像の 「愛の地蔵尊」があります。その説明文によれば、

 お伊勢参りに行った村人はその帰りに大井川の川止めにあい、長い時間戻れなくなってしまう。そのうちの一人は結婚してわずか3ヶ月、新妻の元に戻りたくて、
ついには川止めの禁を破って渡ろうとして濁流にのまれた。帰った他の村人は新妻に真実を告げられず、彼は伊豆を回って船で二宮に渡ると伝えた。
 彼女はこの話を信じて日々この丘陵から相模灘を臨み彷徨い続けた・・・。

 このお地蔵様、名前はロマンティックなのですが、お話としてはけっこう悲しい、というか悲しすぎる。

 

 このあたりは大磯町の整備したハイキングコースになっているみたいで、丘陵地帯のどまんなかにきれいな水洗の公衆トイレがあったりします。
(こういうところにお金を使うの大賛成)





 これはその近くにある展望台、丘陵地帯からはるかに丹沢山地を臨むことができます。 のどか、そして風が心地よい。



 周辺は畑と農家、そしてときどき道端に道祖神、集落になっているところには小さな神社といった感じです。観光地といわれる大磯のもう一つの風景です。





 歩いてゆくと、こういった農産物の直売所もある。




 こちらは黒岩というところにある池野神社、神社なんだけど鐘がある。神仏分離を逃れて現在に至ってるということなんだと思う。
 地区の鎮守としての歴史はとても古そう。




 ロードレーサーの一団が一気に坂を登りきってゆく。自分は自転車乗るなら平坦なところがいいな。




 一際立派な桜があるなと思ったら老舗のゴルフ場でした。(レイクウッドゴルフクラブ)


11:42
 自転車に追い抜かれ、丘を一つ二つ越え、ゴルフ場の桜を見て平塚市に入ります。



 最初は小さかった大山もずっと大きく見えるようになった。道のりとしてはこれで2/3ぐらい。



11:52
 こちらは平塚市土屋にある天台宗妙円寺、とてもきれいなお庭のあるお寺です。

 

 その開山は不詳。現在の寺は薬師如来を本尊とする古寺を基本に、修禅の道場として1615年に中興開山されたものと伝えられます。



 こちらには銭新井弁天と岩屋霊穴があり、50mほどの胎内くぐりが体感できます。ちょっとしたテーマパーク気分が楽しめたりする。





 さあここから最後の丘を越えるよ。
 もう3時間以上歩いたけど、疲れたって感じはしない。


ikumi (オリジナルヘッド+TBLeagues24Aボディ 27cm 2018 )



 

 足元の春をアップしました。


13:00
 東海大学前駅にゴール。歩数計は2万歩を超えていました。歩いた距離は14kmぐらい。



 今、いろいろな施設やお店が営業を自粛しているなか、やることがない、何をしたら良いのか分からないって人は多いかもしれないけど、
こういった遊びもあるんだよということで、その一つとしてこんなお散歩旅をご紹介しました。
 知らない道を歩けば、そこに必ず何か発見があります。これは真実。あとこれはとっても大切なことなのだけれど、想像力をはたらかせるって
ことが旅を楽しくする秘訣だと思います。



2020.03
camera: Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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