春のお散歩旅 2
蓑毛
2020.03.26
この日訪れたのは丹沢大山国定公園の入口にある蓑毛というところです。前回のお散歩旅で訪れた二宮のさらに北です。たまたまサイト上で
薄墨桜が満開という話を聞いてやってきました。今回もお花いっぱいで健康的な春のお散歩旅です。
3.26(木)
9:10
新型コロナが怖くなるともうどこにも行けなくなっちゃうね。それでも健康維持のためには運動した方がいいんだろうな。リスクの少ない場所に
混雑する時間帯を避けて移動するのが正しい選択だろうね。
ということで、平日のちょっと遅い時間帯に小田急線の秦野駅に到着です。目指す蓑毛はここから更にバスで15分ぐらいのところにあります。
9:35
薄墨桜は「蓑毛中」というバス停で下車して徒歩3分。ある民家の庭先を通り抜けたところにあります。きっと地域活性化のために、私有地にある
桜を皆さんに公開しているってことだけ思う。
お目当ての淡墨桜はちょうど満開でした。真っ白い花がとても可憐です。
見に来ている人は自分たちのほかにカメラマンが一人だけ。お人形出して構図を考えながら撮影できるって嬉しい。
sayaka ( オリジナルヘッド+TBLeague s26Aボディ 26cm 2018 )
9:557
通りに出ると集落が山方に向かって続いています。予定外ではありますが、せっかくなので周辺を少し散策してみることにします。
但しその道がけっこうな急坂で息が切れる。歩いて移動する地元の人はいません。
5分ほど歩くと丹沢大山国定公園の表示がありました。ここがバスの終点であり、また丹沢山地と大山への登山道の分岐点になります。
また集落自体もここで途切れます。
多少不便なところではありますが、蓑毛は歴史ある集落です。江戸時代には西国から大山詣する際の登山道の入口にあって賑わっていた
と伝えられます。江戸の人々が大挙してお伊勢参りに出かけたのは有名だけど、大山・江ノ島を巡るお手軽な旅もけっこうな人気だったようで、
年間10万人もの人が訪れていたとも聞いています。
こちらは大日堂、東大寺大仏造営に尽力した行基によって742年に建立されたと伝えられます。
現在ある本堂は1729年に建てられたもので、境内にあるそのほか3棟を含めて国有形文化財に指定されています。
江戸時代にはきっとここでみんな旅の安全の祈願をしたんだろうね。
今はそういった賑わいもなく、ひっそりとしている感じです。
歴史はあるかも知れないけど、人々が大挙してやっってくるような観光資源があるわけでもないしね。今は山裾の静かな集落といった感じです。
ということで、このあたりにはお店なんかも1軒もないだろうなと思っていたのですが予想は外れました。この大日堂の横に(しかも表通りから見えない!)
なんと喫茶店がありました。一瞬やってゆけるのかな、と思ってしまうぐらいです。
平日の朝、静かな境内を眺めながらいただいたコーヒーは、水の良さも分かるまろやかな味でした。あとで調べたら、ここは知る人ぞ知るお店のようです。
だよね、でなければこんな人目につかないところで営業できないよね。ぜひまた訪れたいお店です。
(山くじらコーヒー、チョコレートつきで一杯400円。近くにスイーツのお店も見つけた、こちらは次回訪れたい。)
10:28
散策を再開します。集落の西側を流れる金目川に沿って歩きます。
この集落には散策コースのようなものがつくられていて、こういったいかにも手作りしたなって感じの案内表示があります。
風景はひなびた山裾の農村そのものと言った感じ、でもただただひたすらきれい。
この時期、もしかしたらここはいちばん天国に近いところかもしれない。そう思ったりする。
何もしなければ絶対にこの風景は保てません。皆さんがこの蓑毛を大切に思う気持ちが伝わってきます。
この川沿いの散歩道は以前は不法投棄されたゴミでいっぱいだったそうです。それを地元の人がきれいに片づけて、こんな美しい
散策路に変えたんだそうです。
馬頭観音と水車。
花の苗の無人販売、珍しい。
11:01
案内マップに「緑水庵」と「自然観察の森」が紹介されていたのでやってきました。
「緑水庵」は古民家を移築したもので、いわばこの蓑毛の観光拠点となるような場所のようです。ところがここもまた新型コロナの関係で
現在休館中です。(ここはそれほど感染リスクは高くなさそうに思えるんだけどな・・・。)
「自然観察の森」の方も閉鎖中ということで、残念ですがこれにて蓑毛の散策は終了です。
ここからバスで戻るという方法もありけど、道は下りだし、駅まで5kmというのもそれほど大変じゃなさそう、ということで帰りは歩くことにします。
途中見つけた鳥居、大山にある阿不利神社の鳥居です。ここが長居参道の始まりだったんだね。
桜の向こうに大山が見えます。
これは新東名高速の工事現場、ここにICができれば蓑毛も便利になるのでしょうが、その計画はなし。
11:32
2kmほど下ったところで何やら石碑の残骸のようなものを見つけた。それをつなげてみるとある波多野城址と読める。
よく見ると展望台の向こうに台形の丘がある。ここは平安から鎌倉にかけて活躍した波多野氏の城があったところ。近くには鶴岡八幡宮で暗殺された
源実朝の首塚もあります。
12:50
このあとあえて田舎道を選びながら小田急線の秦野駅に戻りました。人のあまりいない田舎でのんびりと不安なく暮らせたら、そのほうが良いのかも
しれない、そう思う一日でした。
ちなみに最初に後生か下淡墨桜ですが、我々の訪れた直後にTVで紹介されて、翌日はたくさんの人が押し寄せたそうです。それを聞いて少し複雑な
気持ちになっちゃいました。
2020.04
camera: Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro
7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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