sae



この道は何処に続く


<丹沢湖>




<鶴巻温泉>









<伊勢原 日比多>




<南足柄>













<秦野 田原>




sae ( TBLeague S35 ヘッド部分をリペイント 2020 29cm )





2020.12
camera: Canon PowerShot G7X / graphic tool: S ILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10


 今回のお散歩旅は、おもに新東名の建設で急激に風景が変わりつつある神奈川県の西部、山北から伊勢原の山間を中心に歩きました。ちょうど、
丹沢大山国定公園の南の縁を巡るような感じです。



 最初の湖は丹沢湖、ダム建設によってつくられた人造湖です。その途中の清水地区の集落の上では新東名のトンネルや橋梁の建設がすすんで
いる。ここは戦国時代の山城「新河村城址」のあるところです。ここも近いうちに新東名の建設によって削り取られてしまう運命にある。

 ロウバイの画像は鶴巻温泉駅の近くにある極楽寺で撮影したものです。ここのロウバイはけっこう有名で訪れる人も多い。お散歩旅はここから
伊勢原の日々多地区へ向かいます。
 東名高速道路を越えると、「関東ふれあいの道」と呼ばれるハイキングコースになります。自然豊かで歴史的にも重要なポイントが多く、歩いていて
楽しいです。



 歩くこと2時間ほどで、比々多神社に到着です。もう梅の花が咲き始めている、きれい。(画像5枚目)
 自分の知っている範囲では、こちらは最も古い神社の一つです。その始まりは縄文時代の中期(今から1万年ほど前)に遡る。神社の裏にはストーン
サークル、ほかにも様々な遺物が発見されていて、古くからここで祭祀が行われていたと考えられています。そしてその後、霊峰大山を神体山として社を
建立され現在に至るということです。このあたりの空気って何か感じるものが違います。古より、とても神聖で特別な場所だったんだろうと思います。

 モデルドールが着替えてからの画像は南足柄で撮影したものです。
 出発地点は伊豆急大雄山線の岩原駅です。大雄山線というと終点にある大雄山最乗寺が最もよく知られるところだけど、自分たちの場合にはあまりに
有名なところには行かない、名所は足で探すみたいな変な意地があるので、今回もまたそれ以外で名所を探します。
(大雄山最乗寺は600年の歴史を持つ曹洞宗のお寺で、最高位の僧侶を育てるための修行道場。その一派は全国に4000余りあるという。参拝する人や
観光客も多い。)
 狩川を少し上流にすすんだところに、塚原駒千代観音堂というとても小さなお堂があります。その起源や歴史的背景などは全く分かりませんが、その脇に
並べられた石仏や馬頭観音の一つ一つに飲み物が捧げられていて何かとても印象的でした。(画像7枚目)



 それからしばらく西に向かうと、小田原の平野が見渡せるような高台に出ます。この先に目的の曹洞宗長泉院があるのですが、その参道がなかなか変化に
富んでいて面白い。
 門を通り過ぎると、最初は桜と梅が立ち並び次には薄暗い杉林、そして巨石が転がる枯れた川、脇を見ると巨大な石仏が立ち並ぶ迫力ある風景。何というか、
恐山のようなインパクトがある。意図したのかどうかは分かりませんが、天国の後に地獄を見るような、そんなドラマティックな演出がこの参道にあるような気が
します。500mというちょっと長い参道ですが歩いてみる価値はあります。

 後半の画像は秦野の田原というところで撮影したもの。
 お散歩の起点としたのが「田原ふるさと公園」、手打ちの美味しいお蕎麦屋さんがあって、地元のお野菜の直売所もある、そういうちょっと小さ目の道の駅みたいな
ところです。もちろん帰りには美味しいお野菜をたくさん買って帰った。
 あとここには「源実朝公首塚」という史跡もあります。鎌倉幕府3代将軍源実朝は鶴岡八幡宮の階段に潜んでいた甥の公暁に暗殺されます。(1219年)
 公暁は実朝の首を持ち三浦義村を頼って逃走、実朝の首はいったん行方不明となりますが、この失われた首を三浦の武将武常晴が公暁との戦いの中で探し出し、
葬ったのが、東田原の御首塚であると伝えられています。



 車をふるさと公園に置いて周辺を散策です。古い家と蔵があって、もう何百年も前からありますって感じの、細く曲がった道が続く。こういうところってわくわくする。
 上の画像は1577年に創建された八幡神社です。今は地区の鎮守ということなのですが、実際見てみるとそれを越えるような風格がある。聳え立つようなご神木、能舞台、
森に囲まれた本殿、なかなか見応えのあるパワースポットです。



 最後の白梅の画像は1564年に建立された香雲寺で撮影したものです。
 参道に並ぶのは桜のように大きく育った白梅の古木です。これがトンネルになっていて100mほど続いている。そしてその木の枝を、たくさんのメジロが頻繁に行き来して
梅の蜜を味わっている。桃と梅の違いはあるけど、桃源郷ってこういう感じのところを言うんじゃないかなと思った。

 こういった風景とか風情のようなものが、新東名やICの建設でどういう風に変わってしまうのかな? 少し心配です。



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