BLeague s45 ヘッドのプチリメイク
メイクとヘアーカットで明るい感じに
<TBLeague はよくできてる>
TBLeague のアクションフィギュアは、とてもよくできていて、もうこの世界ではスタンダードと言っても差し支えないと思います。興味のある個体が
発売されると、ついつい購入してしまう。 今回はサンタン肌の s45です。
お値段はAmazonで9600円とやや高めなのですが、おそらくはビニル製の水着とかじゃなくて、布製のちゃんとした水着セットが付属してるからってことでしょう。
他にペールスキンの s44 もあるけど、撮影時に白トビしにくいサンタンを選びました。
あと細かなことだけど前髪があるってのも理由の一つ。(なんでいつもペールスキンの方は前髪なしなんだろ?)
美少女系というか、やや小柄で丸みを帯びたボディは s24A、s26A あたりに始まって、s34、s35、そしてこの s44、s45 に続くって感じでしょうか。自分はごく普通の
感じが好きなので、この路線は大歓迎です。
ちなみに首ジョイントは小さめの径で、この路線に共通するもの。ハンドパーツは小型で、これまでにない指先のポーズのものが含まれています。あと、フットパーツ
はTBLeague標準のサイズです。
左から s35、s45、そしてオビツのSBHボディ(ホワイト)と並べてみました。1/6スケールとしてはこれまでで最小、しかもs26Aあたりと比べてもかなりスリム、
スモールバストの少女タイプです。ご覧の通り、オビツのSBHボディとほぼ同じなので、市販の1/6スケールのお洋服はほとんどすべて着せることができると
思います。多分例外としては、momoko用につくられたスリムなパンツスタイルで、これは太もものあたりが多分入らないことがあると思う。
<自分の好みじゃないのはヘッド>
TBLeague というと、ヘッドの造形があまり好きでないことも多いのだけど、今回は少女ヘッドとしてはまあまあかな。
ただメイクが濃くて、ちょっと少女らしくない。それから目が吊り上がっていて、性格ややきつそうに見える。左右のバランスが良くない。頬のカーブがふっくらしすぎ。
髪はやっぱりショートの方が良いんじゃないのかな・・・。
そして しばらくながめていて、やっぱりちょっと手を加えることにしました。
基本、アクションフィギュアっていうのは、GIジョーとかに始まる戦闘モノに端を発するもので、女性版もあったけど、こちらはタカラのクールガールあたりでブレイクした
感じです。もうTBLeagueのボディについては、もう本当によくやってくれましたってレベルで、自分としては手を加える必要を感じません。
それでいつも気になるのはヘッドの方です。厳つい感じだったり、目つきが怖かったりで、「かわいいー」って言えないところがある。もちろん戦闘モノなので、文句は言い
ませんが、自分としてはもうちょっと優しくなってほしい。(s35 だけは例外)
この s45 もちょっと子供っぽいスタイルなんだけど、やっぱり表情がちょっときつい。以前に話をしたフィールドラインの考えからすると、リアル系のボディとヘッドなので、
基本ラインはストレート。それに対してやはり全体として顔のパーツが外に向かって吊り上げ気味です。修正点としては
A 眉毛のラインを外に向かって下げる
B 瞳が上の方にあるので(三白眼)、瞳を拡大して中心を下に下げる
C 目頭のアイラインを短くし、一方で目尻のアイラインを延長、外側に向かってやや垂れる感じにする といったところです。
早速、上の画像をPCに取り込んで、GIMPでシミュレーションしたのが右側の画像です。
次は今度は頬が少し膨らみぎみなのが気になった。これは1/6スケールとしてはかなり小さ目なヘッドなので、ジョイントボールを包み込むためにはやむを得なかったのかも
しれません。
D 頬から顎にかけて削りを入れる
E ヘッドの下部が小さくなったのに合わせて、口も小さくする
以上の修正を加えた結果が右側です。これを設計図として、実際の修正を開始します。
1 カッターナイフで頬からこめかみ辺りまでを、ギリギリ
まで削って修正します。
2 アイラインや眉毛、唇については、その大きさや傾きを
Mr.カラーで修正します。
頬から顎にかけて、カッターでまずはうすく切削、その後スポンジやすりで磨いて成型します。このときデフォルトのメイクが若干落ちてしまうので、
人間用のチークで補修します。最後にUVカットのつや消しクリアーを吹き付けてメイクを固定すれば、この部分のリメイクは完了です。
アイラインや眉毛、口元などは、不要部分はデザインナイフで軽く削り、必要部分はMr.カラーで描き入れる。作業が細かいので、現時点で一番調子の
よい筆を選び、リターダーを適量混ぜて描いてゆく。
3 ついでなのでボディの方も人間用のチークでメイクしました。
ボディメイクの固定にもUVカットのつや消しクリアーを使っていますが、ウレタンに比べると、あまり持ちはよくないかもしれません。
これで、だいぶ普通の娘になってきた。 ただちょっと髪が重い感じだね、
4 まずは下段のヘアーをヘッドに万能接着剤で固定
してしまいます。
5 余分なヘアーをカットし、続いて中段部分も同じように
処理してゆく。
単純にカットしただけでは、ヘアーが多すぎてマッシュルームのように膨らんでしまうので、ここはまずボリュームを抑えるところからスタートします。
植毛ヘアーは下段、中段、頭頂部、生際の4列からなっているのですが、まずは下段と中段の処理を行います。下段部分の下に接着剤を塗り(左画像の黄色い矢印)、
ここに下段部分のヘアーを張り付けてしまします。乾いたらここから下をカットする。続けて中段も同じように処理する。
6 頭頂と生際部分のヘアーを糸で縛って、お湯パーマ
の準備をします。
7 すこし冷ましたお湯を直接かけて、ヘアーをヘッドの
形状に馴染ませてゆく。
8 乾いたところで少しずつ予定に長さになるまでカッ
トします。
お湯パーマには専用のドール用のカーラーもありますが、ソバージュかけるのでなければ、このぐらいでも事足ります。
自分の場合、最近は先端の細いコーヒー用のポットをよく使っている。すこし冷ましたぐらい(95℃ぐらい?)のお湯を少しずつかけて内巻きに成型してゆきます。このときポットの
先端の細い部分がヘアーの形を整えるのに役立つ。
カットは一発で決めようと思わず、3回ぐらいで少しずつ仕上げるのが失敗なくて良いと思います。
かくして仕上がったのが左側の画像、右側は何も手を加えていない状態です。雰囲気がちょっと変わったと思う。
ただ今回の仕上げが最終的なものでなく、これからも少しずつ変わってゆくのが自分流のやり方なので、今はとりあえずの一区切りということでご理解ください。
連れがこの画像を見て「その辺によく居そうな娘だね。どこかの会社の受付とか、そんな感じ。」と言ってました。 自分もそれでいいと思います。最近、そういう普通
の娘をつくるの、うまくなってきたような気がしてます。
9 予備パーツとして入っている、ハイヒール用のフット
パーツを黄色い線のところでカットする。
10 上にあるのはオビツのフットパーツで、この大きさに
なるまで削りを入れます。
TBLeague のアクションフィギュアのうち、フットパーツが別々になっているものであれば、自分が必ず行うのがこのフットパーツの加工です。
フットパーツ自体はだいたい長さ4cmぐらいで、リアルなスケールとしては正しい大きさです。でもこれだと履けるものは限られるし、履物自体のお値段もかなり高い。ということで
市販の安い履物が入るように加工してしまいます。 多少、スケール感は失われますが、履かせてしまえばそれほどの違和感もありません。
ということですべての作業が完了です。
s45 は TBLeagueの製品の中では、やはり特殊かもしれないです。バストはこれまでになく小さいし、全体のボリュームも1/6としてはかなり小さい。好き嫌いは多分かなり
あるだろうし、どこか中途半端な感じを受ける人も少なからずいると思う。
だからここは方向性を明確にして、全体として可愛く快活な感じの方向に仕上げてみました。
結局何を着せたかというと、もともとのセットに入っていたランニングウエアです。
ちょうどイメージにぴったりでした。 s35 のときのような使えない水着より、こっちの方が数段フィギュアの魅力を引き出すと思う。
早速、準備運動などさせてみました。
今度は走らせてみます。
何か自然な感じだなあ。
このフィギュア、むちゃくちゃ可愛いいとか、超がつくくらいの美人という訳ではないけれど、小柄で快活な感じに仕上がって、自分としては好みです。
本当にその辺を走っていそうな日常感が良い。
こちら、オリジナルドールという訳ではないのだけど、これからも自分のサイトなどに登場させるつもりなので、hitomi という名前をつけることにしました。
これは走る少女とオリンピックで日本最初の女性メダリストとなった人見絹江さんのイメージが重なったからです。
人見絹江さんの人生は決して幸せとは言えなかったかもしれませんが、日本の女子スポーツの創成期に活躍した人物として、これからも人々の記憶に
残り続けるものと思っています。近くこの娘を連れてどこかで撮影してくるつもりです。
2021.07
camera: CASIO EXLIM EX-ZR4100 & Panasonic LUMIX GX8 + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm / graphic tool: GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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