ドール&フィギュアの撮影
格安のスマホやコンデジで撮影した画像の修正
2021.10.02
お散歩にやってきた。場所は秦野から平塚を流れる金目川です。
今日は快晴で良い写真も撮れそう・・・、と思ったらカメラのバッテリーを充電していることを忘れて、カメラにバッテリーが入っていない。
これじゃあどんなに良いカメラでも何にもできない。それでやむなくスマホのカメラを使うことにした。
今日のスマホについているカメラは1インチセンサーが入っているものもあって、その存在は侮れないというが、自分の持っているスマホは
格安の800万画素、それでもないよりはましなので撮影してみることにした。
基本自分がブログでよく使う画素数は600pic×400picの24万画素しかない。プリントアウトするにしてもA4なら600万画素でも大丈夫という
意見もあるぐらいだから、一般人が使用するなら大型のフルサイズなんてほとんど必要はないのが事実です。
金目川から遠く富士山を望む。
普通に撮るとこんな感じです。いつものお散歩カメラCanon のG7Xに比べるとやはり見劣りする。
小さなカメラや格安スマホのカメラの欠点は、センサーサイズが小さくて色調に乏しい(色が鮮やかでなく、その数も少ない)、暗いところに弱い。
レンズ性能が今一つでシャープさに欠けるといったところがまずは目立つところでしょうか。
そこでこの画像をGIMP(フリーの画像処理アプリ)で修正しました。具体的には、
1 色>色相・彩度 で彩度をほぼ最大値に上げ、輝度を30%ほど上げる
ただこれだと日陰部分に青み(偽色)がのってとても不自然に見える。
2 手前の影の部分の偽色が目立つので、この部分を 選択>自由選択 して境界を 300pic程度ぼかします。
(上の画像は分かりやすいように、モノトーンで選択部分を表示しています)
3 色>色相・彩度 で彩度を若干落とす。
あとはレンズの性能が低いので、全体として画像の輪郭が不明確なのを修正したい。
3 フィルター>強調>アンシャープマスク で輪郭を radius 0.600、amount 10 ほど強調しました。
多くの場合、色相・彩度とアンシャープマスクの2つだけで、うすっぺらな感じを軽減することができます。もちろんスマホやコンデジの
種類や特性によっても違いますが、センサーサイズが小さく、レンズ性能が今一つの場合にはこの2つの修正が多くの場合に有効です。
少し下流にある金目山光明寺(坂東第7番札所)です。鎌倉幕府ゆかりのお寺で国の重文もあるようなところです。
まずはこちらも色相・彩度による補正を行います。ただ前の画像と違うのは、最初の修正で輝度を逆に20%ほど下げているところです。
こうするとコントラストが上がって、黒が引き締まる。結果として建物の存在感が増します。
輝度をどうするかはケースバイケースですが、自然の風景で色を強調したいときは輝度を上げ、建物などの輪郭を強調したいときなどは
輝度を下げるというのが一般には良いと思う。
全体にアンシャープマスクを弱めにかけて完成です。拡大さえしなければ、この画像で十分いけるんじゃないかな。
境内では桜の葉っぱが黄色くなり始めていました。
こちらの画像は前の画像と同様の修正を行い、更に 色>トーンカーブ で明るすぎる部分を微修正しています。
色相・彩度の修正の後は、必要に応じてトーンカーブで明度を調整するのが良いと思う。
こちらは近くの田んぼの稲刈りの風景です。こちらも同様に2種類の修正をまずは行いました。
ところがアンシャープマスクをかけると、空がざらっとした感じになってしまう。(右の画像は、空を部分拡大したもの)
そこで自由選択で空の部分を選択し、選択範囲を300picほどぼかします。
(上の画像は分かりやすいように選択部分をモノトーンにしてある)
フィルター>ぼかし>ガウスぼかし で空の部分を5.0ほどぼかします。これで画像のざらつきがなくなった。
フィルター>強調>アンシャープマスクの修正の後は、必要に応じてぼかしを入れると結果が良いです。
では何でもうまく行くかというと、そうでもない。上の画像は左が元画像で、右は修正後です。
でも修正しきれていません。これはお人形部分が白トビしているからです。(完全に真っ白になっていて、白以外のデータがない)
こちらは同じ場所で、お人形に直接光が当たらないようにした。
安いカメラって、記録できる光のデータが少ないので、できるならお人形そのものに明るさを合わせるか、迷った場合には全体をやや暗めに
撮影すると、後々の修正がやりやすいです。
このあたりは河原がとてもきれいなところで、お花畑もあったりしたのですが、先の豪雨で流されてしまってました。とっても残念。
あと近くに山口屋という和菓子店があるのですが、こちらはおすすめ。時期が時期だけにおはぎと栗の入った和菓子をお土産に買って帰りました。
DOLLが入るときにはDOLL部分と背景部分を別々に修正してゆくと良いと思います。
この画像だと、お人形はコントラストが少し高すぎる、背景は暗すぎるという感じです。
こちらは自由選択でお人形部分を選択し、背景を300picほどぼかしたところです。
お人形部分は色相・彩度で彩度を上げつつ、輝度を上げた。その後にアンシャープマスクで輪郭を強調しました。
次に選択範囲を反転し、背景部分は色相・彩度で彩度を上げつつ、輝度を下げた。
更に歩いていると落書きのある鉄の防護塀が続いていた。
ただの塀なんだけどインパクトがある、ただまだちょっと弱い。
これまで同様、2つの修正をした後、塀の隙間から出ている植物部分を選択した。
そして範囲をぼかした後、この部分の彩度を上げ、更にコントラストを調整して、この植物が目立つようにしてみた。
塀の前で記念撮影です。
少しコントラストが高すぎて、お人形の顔に強い影が落ちている。
nano (オリジナルヘッド+オビツSHBボディ 26cm 2020 )
背景は色相・彩度を調整、そして人形部分はアンシャープマスクをかけた後に、ちょっと極端に色相・彩度の修正を行ってみた。
ちょっと不思議な色合い、でもこれはこれでおもしろい。修正だけでなく、こういう風に利用することもできる。
格安スマホが10万円を超える高級スマホに画質面でかなうはずはありませんが、適切な修正を行えば、ブログレベルならちゃんと使える
画像が得られます、それが今回の結論です。
2020.10
camera: oukitel c15/ graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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