eye4工房番外編 テレワーク(リメイク編) <背景を追加します> 2年前に制作した作品をリメイクすることにしました。ちょうど新型コロナが猛威をふるいはじめ「在宅勤務」という新しい働き方がひろまった頃でした。 そこで自分もテレワークをテーマにした作品をつくってみたわけです。 リメイク前の作品制作の記録はこちらです → テレワークA0062A これが作品の全体像です。軽のワンボックスに軽規格のキャンピングトレーラーを牽引して、あちこち出かけるというイメージです。シーンとしては海でも 山でもいいわけで、そういう意味では見る側の想像力を制約しないように、あえて樹が1本だけという背景にしてみました。 。ところが実際に展示してみると、まわりの作品がすべてベース付きだったので、「この作品だけは想像力を」というのは、少々場違いな感じだった。 ということで今回はこれを背景付きに改めます。
ちなみに100均に行ってみたら、角材がほとんどなくなっていて明らかな在庫不足、やむなく少々お高いものを今回は買いました。これもロシアのウクライナ 侵攻が関係しているんだろうなあ・・・。 簡単だけど雰囲気は出てるね。 少しだけ白い部分を残したのは、ここに少しだけ草などを生やして変化をつけるためです。 とりあえず全体のバランスを見てみます。 作業時間はここまででほぼ1日、このまま作業が順調にすすむといいいな。 <水の表現> 次は水を表現します。ここはいろいろな方法があります。 A 透明なアクリルを張り付ける。 最も簡単ですがリアルには見えない。但し後述の樹脂の流し込みを行った後にアクリルを上に載せると、まっ平らな水面が出来上がる。 B 水性の水の素を流し込む。 比較的安価で簡単、但し乾燥時間が長いことと、乾燥後のヒケが大きい。 C 二液混合タイプの透明レジンを使用する。 最もポピュラーで比較的安価。硬化まではほぼ1日。 D UVレジンの流し込み。 二液混合タイプより高価だが、数分で作業が完了する。 基本これまでは二液混合タイプを使ってきましたが、UVレジンも安価なものが出てきて、何よりお手軽。そこで久しぶりに 今回初めて広い面積の流し込みを 行ってみることにしました。
今回の土のレシピは、着色した粘土に同量のペット用トイレ砂、少量の木工ボンドを練り込んで、筆で塗ることができる程度に水を加えたものです。簡単ですが、 これであっという間に土の面が出来上がります。 UVレジンで仕上げるのはとても簡単なのですが、今回は思いっきり失敗した。 硬化作業中、レジン液自体が発熱してかなりの高温になります。今回は大量に流し込んだので、底の緑の厚紙が剥離してしまうトラブル、結果、水面が平らでなく、 かなりたわんでしわができた・・・。 やっぱり少しずつ流し込むのが正解みたい。
10 GreenLine の花をさらに追加します。 これでちょっと美しい水辺の完成です。 <樹をつくる> このままだと変化に乏しいというか、遠景にあたる部分を追加して奥行きを出したいと考え、樹を一本追加することにしました。 緻密な植物表現というのは、リアルな模型製作には欠かせないものなのですが、これは当然のことながら、作り方はそのスケールにもよって変わってきます。 1/12ぐらいまでの大スケールならば、ごまかしはきかないので、実物を正確に縮小してつくる以外ないでしょう。 一方で1/72よりも小さなスケールになると、たとえば葉っぱ1枚が1mmよりも小さくなって、正確な表現など不可能になる。だから代用品を探して、できるだけ雰囲気を こわさないような表現を考えることになります。 それでも鉄道模型の世界でよく使われるスポンジ素材のものをそのまま使うのはいただけない。できるだけパウダーなどを併用して、変化をつけたいところです。 では1/20から1/48あたりの中間的なスケールはどうでしょう。正確性を追求しなさいと言われたら、それなりに可能ではある。 実は1/24スケールで一度だけ白樺の樹をつくったことがあります。 こちらはcappuccinoという作品です。 「何だよ。ただのバンチラかよ。」そう言われちゃいそうな作品ではあります。 このときには、葉っぱを最初に300枚ぐらいつくったと思いましたが、全然足りない。追加追加で、結局は1000枚近く作ったと思う。 あんまりこういう作業は正直したくないなと思いました。 そして今回、少し簡略化して樹をつくろうと思います。
このパウダーリーフという商品は長さ2mm程度のパウダーで、葉っぱとしては大雑把なのですが、近づいて見なければそこそこいける。 あっさりとした表現だけど、早春の感じも出ていて良いかもしれません。 <完成画像> リメイクを続けていたテレワークというタイトルのジオラマが完成しました。 (といっても背景を追加しただけですが) スケールは1/24、ジオラマサイズは45cm×25cmです。 これが作品の全体像です。軽のワンボックスに軽規格のキャンピングトレーラーを牽引して、あちこち出かけるというイメージです。 背景の中に置いてみると、高原の湖畔の清々しさが感じられるかな。 このトレーラーを牽引しているのはスバルサンバー、1980年代に製品化されたとても古いキットです。これをキャンピング仕様にしてオリジナルのカラーリングで まとめてみました。ウインドウの透明度が今一なため、よく見えなくなっちゃったけど、中はフルフラットのベッドルームになっています。 スバルサンバー自体はもう製造されていないけど(ダイハツのOEMに置き換わった)、スーパーチャージャー&軽初の四輪駆動という、とがった仕様で、自分は 往年の名車だと思っています。 キャンピングトレーラーのベースになっているのは、Afternoon Tea Time という小さなドールハウスキットで、これに1/24のプラモ(today)のシャーシーを組み込んでいます。 ドールハウス自体はそのまま組んでもちゃんと見られる良心的な製品です。 主人公はあちこち巡りながらテレワークをこなしているという設定で、今は高原の湖畔を訪れているというイメージでつくっています。 あちこち巡って入れば、それなりの生活感もでてくるはず。だからあちこちに「意味を持つ」小物アイテムを追加してゆきます。 箱、袋、クーラーボックス、無指向性アンテナと配電設備といったものをつくってみました。 更にはサーフボードやゴムボートなどの遊び道具も満載です。 こういうものを追加することで、長期間、一人旅を続けているって感じが出てきます。 主人公はガールズ イン アクション シリーズの一つで、Rita というフィギュアです。 少々お高いけれど出来は良い。 じゃあ、仕事はどうやってこなしてるの? もちろん現代ならばネット環境が整っていればやれる仕事はいくつもある。そこでPC、書類やフォルダなんかもつくってみた。アート系の雑誌か、あるいはwebデザインか設計、 そんなところです。 実際、度重なる災害も起きるなか、キャンピングカーはものすごく売れているみたいだし、ソロキャンプも流行っている。なかにはこういう生活を月一ぐらいのペースでやっている人も いるかもしれません。 新型コロナの騒ぎももうすぐ4年が過ぎようとしている、もうそれぞれにいろいろな対応をしているんじゃないかと思う。 自分もそろそろ我家の軽自動車をキャンピング仕様にしてみようかなんて思っていたりします。 あらためて思うけど、正直この時代にこんなパンデミックが起こるとは思いもしなかったなあ・・・。 地球の生態系が激変したきっかけを探ると、やはり大規模な地殻変動と小惑星の衝突が挙げられるんだけど、そのほかにも種の絶滅に限って言えば、やはりウイルスの感染というのも あるらしいです。 今回は幸いにもそこまではゆかずに済みそうなんだけど、とはいえ、そういうことって頻繁に起こることじゃない。やはりこの時代に生きた自分たちの運が悪かったということでしょうか。 2022.10 camera: CASIO EXLIM EX-ZR4100 & Canon PowerShot G9X Mk.2 / graphic tool: GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10 サイトのトップページにとびます |