eye4工房番外編
Pony's doll
100均で売ってるドール
<100均で見かけた可動式の人形>
様々な生活用品がお安く買えるので、私自身も頻繁にあちこちの100均を利用させていただいています。そして最近は模型やジオラマの素材も豊富になって、
今では材料の80%ぐらいが100均で揃うようになった感じです。
そして先日 Seria に行ってみたら、1/12スケールというか、1/6スケールの子供ボディが売られていました。
こちらの完全なる可動式のボディが100円というのは無茶苦茶安いと思う。輸入元はPONYというメーカーで、おそらくは中国あたりから輸入しているんだろうと思います。
そしてヘッドの方も100円・・・、まあこれは2つで200円と考えてほしいということでしょうね。
ただここで問題があって、本当はこのボディにぴったりなのは一回り大きなサイズのヘッドで、このままでは取り付けられません。自分としては今ある1/6スケールのドール
の弟分または妹分でつくりたいので、あえて加工することを覚悟で選んでみました。
ちなみにこちらのヘッドなら、通常の1/6スケール用のウイッグがそのまま使えます。
あわせて買ったのが、靴3足100円、バッグ100円、服3種類それぞれ100円です。
合計税込み770円でお人形が作れちゃうなんて、ちょっと嬉しいかも。
1 下地をつくります。
まずはバリのようなものや僅かな段差ががあったりするので、カッターナイフで削って形状を整えます。
次に全体にスポンジやすりをかけてテカリを消し、下地を整えます。ボディメイクをすることもできるのだけど、デフォルメされているものに、リアルな
表現はむしろ似合わないので今回はパスします。
次に全体にMr.カラーのGX113、GX114の順番でつや消しクリアー塗装を行い、UV対策と表面保護を行います。
2 ジョイント部分を加工します。
このボディに組み合わせるヘッドは、こちらの方が似合うと思ってあえて一回り小さなものを選びました。だからこのままではつながらない。
そこで首の部分をAのラインでカットし、Bのような半球状の受けをエポキシパテで成形しました。
Cはねじとパイプを組み合わせたもので、BとCの間にヘッドパーツの下部を挟み込む仕込みです。
この画像にヘッドパーツはありませんが、実際にはヘッドの頭頂部に直径1cm程度の穴をあけて、Cをヘッド内部に挿入してから取り付けるということになります。
あけた穴は後々ヘアーに隠れてしまうので問題はない。
こちらはぴったりとはまったところ、強度的にも問題なし。
さてここからヘッドの加工に入ります。最初は「描き目」で仕上げようと思ったのですが、結構緻密で面倒な作業になりそうなので、上の画像にあるケープの台紙に
描かれていた絵を利用することにします。
3 アイデカールをつくります。
台紙の画像をパソコンに取り込み、GIMPというアプリで目の部分だけをシャープに切り出してプリントアウトします。
出力した用紙は HIQ PARTS の水転写デカールペーパーで、A4用紙5枚が700円ぐらいで売られているものです。もちろんA4まるまる印刷するのはもったいないので
L版サイズに切り取って使用しました。
出力後は1日ほどかけて用紙を良く乾かしてクリアーを吹き付けます。これでオリジナル水転写デカールの完成です。
さてこのタイプの用紙には下地が白のものとクリアーのものがある。今回は白を使いましたが、ヘッドパーツを白塗するならクリアーでも可能です。クリアーの方が汎用性
は高いのですが、下地が透ける欠点もある。このあたりは使い分けです。
4 デカールを張り付け、表面処理をします。
オリジナルデカールを張り付け、眉毛や口を描き入れました。
このあとボディとは違って、デカールとメイクを保護する目的でアサヒペンの高耐久ラッカースプレーを吹いてからMr.カラーのGX113とGX114で仕上げてみました。
こういう仕上げをして悲しい思いをするのはメイク落ちやデカールの剝がれであることは間違いありません。やれることはやっておくのが、基本というものでしょう。
5 毛糸を使ってヘアーを表現します。
ヘアーを取り付ければ完成というところまでやってきた。最初はこのあと頭周10cmのウイッグをつけておしまいにしようかと考えていたのですが、実際にやってみたら
似合いません。やっぱりデフォルメしたお顔にリアルなウイッグって不釣り合いだし、それに200円でつくったボディに1500円のウイッグでは金額の部分でも釣り合わない。
100均をふらふらしながら考えたけど、使えそうなのは毛糸とフエルトだった。
今回は毛糸の方を使います。漫画のような平面的でデフォルメされたものならフエルトの方が良いかもしれません。
まずは適当な長さに毛糸を切ってゼリー状の瞬間接着剤で下の方から貼り付けてゆきます。
最後はつむじができるように順次上の方まで張り付けてゆき、最後はヘッドを取り付けるときに開けた穴を毛糸で埋めます。
ぼさぼさだったヘアーははさみで切りそろえてゆきます。
でも毛糸なので今一つヘアースタイルが落ち着かないし、将来的には糸がほぐれてアフロになってしまうのは十分に予想範囲です。そこで部分的に「裁ほう上手」を
使ってヘアーを整えてゆきます。
とりあえず完成したところです。そこそこ可愛いとは思ったのですが、正面はともかくとして横顔が自分としては少し気に入りません。
何処をどうすればよいのか、答えが出ないまま2週間ぐらい放置していた。こういう平面的かつデフォルメしたお顔って、結構苦手かもしれません。また顔のパーツが少ない分、
ちょっとした睫毛の角度ひとつでも影響は大きいなあ。
<最終調整と完成画像>
PCでシミュレーションしてみて、口の形をポーっとした感じに改めてみたら良い感じだったのでさっそく実行しました。
地雷ちゃんのお洋服より、体操服の方が良いかと思って着せてみたらぴったりでした。
腕立て伏せできます!
腹筋鍛えます!
ブリッジもOK!
この100均のボディは最強ですね。
接着剤や塗料を除けば、ヘッド+ボディ+ヘアー+洋服×2で支出は550円。自分はこういうものを得意としないけど、ドール遊びの入門用としては十分だと思うし、
ヘッドだけオリジナルのものをつくってイベントなどで販売するっていうのもアリだと思う。けっこう遊べる。
2023.02
camera: CASIO EXLIM EX-ZR4100 / graphic tool: GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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