2023
空飛ぶ潜水艦
2023.1.20 SAT 天気:晴れ
9:35
今年はマイカーを車中泊仕様にするなどして、今まで自粛していた旅行も安全性を確保しながら再開してゆこうかと思ったりしています。
とりあえずこの日は那須の別荘に向かう途中で喜連川というところに立ち寄ってみました。道の駅は別として、街中を散策するのは久しぶりのことです。この喜連川は
宇都宮の少し北にあって、旧喜連川藩の城下町だったところです。
こちらは龍光寺、室町幕府の初代征夷大将軍・足利尊氏が創建したお寺です。
室町幕府が滅んだあとは、その直系の子孫である喜連川氏の菩提寺となり、境内には歴代城主の墓所があります。
平安に始まる武家社会ですが、その後の戦国大名に至るまで栄枯盛衰を繰り返し、最終的には豊臣秀吉によって全国が平定される。この間、様々な大名が滅んだとされていますが、
一方で直系の子孫がその後も当主を引き継ぎ続けた例も多いです。
その代表的な例が、今「どうする家康」にも登場している今川氏真で、今川家滅亡後は徳川家康を頼り、家康の相談役を務めたり朝廷との交渉役などを任されていたと伝えられています。
朝廷との交渉や様々な行事を司るなどの役割を担った武家を一般には「高家」といいますが、今川氏真はその最初に選任された人物でした。ほかにも上杉、武田などの武将の末裔が
こういった高家に任ぜられています。
高家は石高こそ大名に及ばない一万石以下ではありましたが、幕府での地位は譜代大名以上とされていたそうです。
ちなみにこちらの喜連川氏は高家ではなかったものの、足利幕府の将軍職を務めていた家系であるために、それに準ずる扱いを受け、石高5千石なれど地位としては10万石の譜代大名と
同等とされていたそうです。
こちらは「御用堀」、きれいな水は160年前から農業用水にも利用されているそうです。その横には板塀が続くという、その昔は武家屋敷が立ち並んでいたという面影を感じます。
Via Sant'Andrea ( ヴィラサンタンドレア j-doll ジュンプランニング 26cm 2006 )
10:05
こちらが「お丸山公園」、もともと喜連川藩のお城(御殿)のあったとろこです。遺構がきちんと残っていて、その入り口には再現された大手門もあります。
画像の左奥は展望塔なのですが、震災で一部損壊して今もなお立ち入り禁止になっています。
ここからの景色は素晴らしい。四方に遮るものはなく下野の国が一望できる。
ただこの日は風がものすごく強くて寒かった。ちなみに上の画像もヘアーが乱れに乱れ、思いっきりCGアプリで修正しています。
喜連川家は戦国から江戸に至る時代をこの地の領主として過ごし、明治になってからは自主的に領地を新政府に奉還、そして喜連川家は足利姓に復して子爵に叙せられたという話です。
喜連川は城下町であるほかに、一方で江戸時代には奥州街道の宇都宮から3つ先の宿場町でもありました。石高の小さな喜連川藩としては、貴重な収入源だったみたいです。
こちらは「和い話い広場」という観光案内所です。駐車場も隣接するので散策するならここを起点にするのも良いと思います。
建物は旧喜連川銀行のもので、なかなかにおしゃれです。
ほかにも大正昭和の時代を感じるような看板建築が多数あって、歩いていて楽しい。あちこちに撮影ポイントがあります。
もちろん空き地や空き家もあって街自体が賑やかという訳ではないけれど、ちゃんと生業が成立している感じがある。
正直なところ、数年前に訪れたときにはもっと寂しかった感じがする。地元の人の頑張りで、今少しずつ活性化しつつあるんじゃないのかな。道の駅「喜連川」はそれなりに賑わっているけど、
街中もなかなかに魅力的です。
喜連川でのお散歩旅を満喫したところで那須に向かいます。
那須にはたくさんのアーティストが在住していて、ギャラリーやお店などでその作品を拝見することができます。また1年に何度かはイベント等も開催されます。
13:00
よく訪れるギャラリーバーンもその一つで、以前は絵画から立体造形、ミニチュア、家具、その他もろもろの作品が展示されていた。ここしばらくはコロナの感染拡大でギャラリー
としての利用も減ってしまってはいるのだけど、一方でオーナーの清野さんの作品がいつ行っても見ることができるという、自分としては少しだけ嬉しい状況にあるのも事実です。
ここのところ清野さんが力を入れているのが動くおもちゃ。簡単な仕掛けなんだけど実にユーモラスに動く。
クランクを回すと女の子の足がパタパタ。 ロボットの方は足が歩いているように動き、口も開く
13:20
次に行ったのは那須中学校前にあるBAZZというカフェ&ギャラリーです。最近のヒット作はこちらの潜水艦シリーズ。
このアイディアがユニーク、造形もカラーリングも的確、さすがに元アニメーターという感じです。夢がある。
あと驚きなのは、このペーパークラフトですがモノにもよりますが、1日に1つぐらいのペースでできちゃうみたい。これは真似できない。
やっと家に着いた。夏場はあれほど大変だった草刈りがないのはありがたい。
一方で心配なのは水回りの凍結です。週明けには最低気温-8℃、最高気温-4℃と予想される日もあるので、細心の準備をしておきます。
16:50
いつもの伽ラリーバーンに向かいます。この時期の那須はとっても静かなんだけど、やっぱり人気のあるお店はすぐに埋まってしまうので、今回はちゃんと
予約しておきました。
こちらにも清野さんの作品がある。1月22日まで開催されていた殻々工房での個展「MEGA」も大盛況で終了したらしいです。 (たくさん売れたので、何度か追加納入されたみたいです)
ちなみにこちらの殻々工房はバー&ギャラリーで、作品を眺めながら美味しいお酒やお料理をいただくことができます。しかもリーズナブル。
この日いただいたなかでは「トリッパのトマト煮」が抜群に美味しかった。
この時期の那須は無茶苦茶寒くて観光客も少なく、とっても静かです。でも決して休眠しているわけではない。
昨年秋ぐらいから、徐々にではありますが小規模なイベントも開催されるようになりました。今は春の訪れを待ちこがれているという感じでしょうか。
外に出ると北斗七星が輝いていた。
明日は放射冷却でものすごく寒いに違いないです。
18:50
家に帰ってきたけどまだ7時にもなっていない。
とちおとめのお酒とビールを試しに混ぜたらとっても美味しかった。これをちびちびやりながらテレビを見て時間を過ごします。
地元出身の いわむらかずお という絵本作家がいるのですが(東京生まれ)、「とちぎテレビ」を見ていたら、彼が原作をつくった「かんがえるカエルくん」というアニメを
放送していた。
とっても哲学的で奥の深いお話、感動してしまいました。
1.21 SUN 天気:晴れのち曇り
6:30
この日は久しぶりに茂木に寄ってみることにしました。この時期のおすすめは、何といっても城址公園のロウバイでしょう。
この日の天気予報はもう午前9時ぐらいから曇ってしまうというので、那須を出たのはまだ暗い時間帯でした。幸い9時前には茂木城址に到着、まだきれいに晴れわたっていて
ロウバイの鑑賞にはベストなコンディションでした。
茂木城址の本丸のすぐ下に「たばこ神社」があって、周辺にたくさんのロウバイが植えられています。
このときはまだ咲きは三分といったところ。
ロウバイは青い空が最も似合う花の一つだと思う。
ロウバイの花の間から茂木の街並みが一望できます。
この茂木城は鎌倉幕府の有力御家人だった八田知家が、奥州藤原氏討伐の功によりこの地を源頼朝より賜ったのがその始まりとされています。
そして1610年に廃城になりますが、今もなお土塁や堀などが当時もまま残されています。
でもこのお城の魅力というとその城構えもさることながら、四季折々の花が楽しめるというのがある。特にこの時期のロウバイ、春3月の桜、そして秋には山いちめんが彼岸花の赤で
染まるといった具合です。
9:05
あと茂木で有名というと真岡鉄道の終点で、駅の東側には未成線が今もなおきちんと保存されているというのがある。
真岡鉄道というとスイカ色の車両やSLが有名なのだけど、もともとは国鉄の地方路線だった。(今は第3セクターが運営)
戦前は茨城県の常陸大宮まで延長される計画だったのですが、戦争でレールの敷設工事は中断し、そのまま実現することはなかったということです。でも今もなおトンネルはそのまま残り、
用地は徒歩での通行も可能だということです。
地方鉄道ってどこも経営は厳しい。観光やその他いろいろ手は打っているけど、根本的にはそこに住む住民の数が増えないと、結局は地方自治体の負担が増えてゆく。
久々にやってきたら、その跡地に芝生も植えられ、案内板なども設置されていた。調べたら今では未成線のツアーなんかもあるみたい。(ツアーだとトンネル等の施設にも入れるそうです)
茂木っていうのはもともと水運の街だったところで、内陸ではありますが交易で賑わったところ。
一方で水の逃げるところはなく、1986年には台風による洪水で大きな被害が出た。いまもあちこちの電信柱に「ここまで水かさが増した」という印としてテープが巻かれています。
街中も昭和の雰囲気を残すお店がちらほら。でも決して賑わっているとは言えない。
こちらは中心地にある「茂木町まちなか文化交流館」です。図書館やギャラリー、博物館が併設された施設で駐車場もある。街歩きの起点としても良いと思います。
こちらは茂木を代表する和菓子屋さんだそうで、我家では「源太郎饅頭」と柚餅子を買いました。
普通の家の駐車場です。デザイン感覚が良いなと思って撮影しました。
自分たちはお城の駐車場に車を置いたので、最後はそこまで歩く。
お城の手前になぜか暖簾をかけているところがあったので覗いてみたら、そこはコーヒー屋さんだった。今新しく開店準備をすすめているのだけど、その作業が終わる前に
裏口でこじんまりと営業を始めたそうな。
とってもマイルドなタイのコーヒーでした。後ろのお寺で日向ぼっこしながらいただきました。
茂木でいちばん賑わっているのはやはり道の駅かな、新鮮なお野菜が安く買えるので絶対におすすめです。
あと地味なところでは道の駅の敷地内にある「旧古田土雅堂邸」です。古田土雅堂は明治大後期から大正時代に米国で活躍した日本画家で、帰国の際にこちらの家を輸入したのだという。
モダンな構えでフォトジェニック、内部にはご本人の絵画も展示されていて、けっこうドール撮影には向いています。 (注意点としては休日のみ開館という点です)
早く暖かくならないかな・・・。
2023.01
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
川崎城址の梅
2022.02.24 SAT 天気:晴れ
09:30
那須に行く途中、馬頭というところに寄ってみました。
「それっていったいどこにあるの」みたいな人も多いと思いますが、那須高原の南東30kmのところで、那珂川沿いにある小さな町です。2005年に隣接する小川町と合併して名前も
那珂川町に変わったので、更に分かりにくくなったかもしれません。
その昔、奈良の大仏に貼り付ける金を産出したこともあるというから、歴史としてはかなり古いです。
地域でいちばん有名な観光スポットは「那珂川町馬頭広重美術館」かと思いますが、そこから少し山に入ったところにある「乾徳寺」というお寺もまたすごい。室町時代に開基された
曹洞宗の寺院で、その昔、この地を治めていた武茂氏の菩提寺です。この裏手の山にはその昔、武茂氏の居城もあった。
山門の手前に並ぶたくさんの石仏が壮観です。
お寺は豊かな自然に囲まれた場所にあり、心落ち着くところです。
4月初旬に咲く白藤や、秋の色鮮やかな紅葉などが有名だそうで、広い境内の中を流れるせせらぎの音を聞きながら巡る「花観音巡り」も人気があると言います。
城址から西に少し進んだところにある馬頭院です。
1217年に醍醐寺 第二十七代座主である光宝和尚により開創。最初は「勝軍山 地蔵院 十輪寺」と名乗っていたが、1692年に徳川光圀公が訪れ、「武茂山 十輪寺 馬頭院」に改めたという。
その際、光圀公は枝垂栗(三度栗)を植えたとされ、現在では県の天然記念物に指定されています。
このお寺は地形に応じて建造物が立体的に構成されていて、見る目に美しい。また眼下を街並みを見下ろす眺望も素晴らしいです。
再び街並みに戻ってきた。確かに人通りも少ないし、観光地としての知名度も低い。でもどこか懐かしさのある景色はお散歩するには良いところです。
ガイドブックに載っていない名所はいっぱいある。 やっぱり実際に歩いてみないと分からない。
11:20
次にやってきたのは「いわむらかずお絵本の丘美術館」です。(那珂川町)
いわむらかずお氏は絵本作家で、暖かく緻密な表現で定評があります。ここ絵本の丘美術館には氏の原画がたくさん所蔵されているほか、画本の舞台となる里山の自然が同時に
楽しめるような施設です。
敷地は清流 那珂川を見下ろす美しい丘の上にあって、これからの季節は散策も楽しめるようなところです。
とっても素敵な作品をご紹介したいところなんだけど、残念ながら撮影可の場所がないので、こちらで購入した「かんがえるカエル君」という絵本を美術館の庭に置いて
撮影してみました。
とちぎテレビでは毎週土曜日の夕方6:00ぐらいから、氏の作品を放送しているのですが、そのなかでも「かんがえるカエル君」はちょっと哲学的な感じがあって良い。
今回買った絵本も「君と僕」という名作が入っている。
12:40
那須に向かって車を走らせる。京は天気は快晴に近いのですが、とても風が強い。
見れば那須岳から強風に乗って、雪が舞い降りている・・・。こういうのってたまにある。きっと雪が舞ってとても寒い。
12:50
次はいつものギャラリーバーンです。(那須塩原 こちらも鳥野目街道沿い)
今回は常設展のみ開催中で、主にオーナーの清野氏の作品が展示されていました。(当面は土日のみオープン 入場無料)
まずは破壊された建物の立体造形です。最近、新しい展開としてウクライナ関連の作品を制作し始めたのだと話されていましたた。
以前のペーパークラフトの家がパワーアップした感じです。すごいな、見応えがあるし構想もいいね。
こちらは緻密なペン画とレリーフを組み合わせた作品です。
なるほど、戦争という破壊行為に人々が抑圧されているイメージが伝わってく。
ところでこの作品をご覧になって、どのぐらいの時間をかけて制作していると思います? 答えはなんとたった1日から2日なんだそうです。信じらんない!!
少し前に時給1000円いただくとしたら、創作人形1体に8万円ぐらいの値段がつかないと元が取れないみたいな話をしたけれど、売って生活するためには作品にかける手間に対して、
やっぱりみんなが買えるようなお値段を設定しなくてはいけない。創作のプロとしてやってゆくには、こういう時間的なコストパフォーマンスみたいな考えは絶対必要です。
(こちらの作品群については、聞いてはいないけど多分購入可能です。おそらくは2桁のお値段ではないと想像します)
あとはいつものことですが、造形物の仕上げ方法についてとか、1/12スケールが一番やりにくいとか、そういう雑多な話で時間は過ぎてゆきました。
模型、ジオラマ、ミニチュアなのに興味のある人はこちらを訪れてみると良いと思う。もしかしたら、今まで疑問に思っていたことが解決するヒントが得られるかもしれません。
14:40
次はギャラリーバーンのオーナーの清野さんに紹介されて行ってみたミニチュアのお店「Melody Base」です。 (那須塩原 黒磯地区)
狭い店内(失礼ながら)にいろんなミニチュアやアンティークな雑貨が並んでいます。特に音楽関係のものは豊富で、ミニチュアバイオリンのキットがいくつもあったりする。
新しいお店なのだけど、すでにお客様がたくさんいらしてました。
黒磯地区というとshozoストリートが有名なんだけど、市街地を挟んで反対側の鳥野目街道沿いにもぽつりぽつりと面白いお店があったりするので訪ねてみると良いと思う。ただ下調べして
おかないと見つかんないことも多いです。
16:50
この日の晩御飯はいつもの殻々工房です。歩いて10分ぐらいなんだけど、風が強くてやっぱりとっても寒かった。
いただいたお料理になかでも、産直のカキと牛ネックの赤ワイン煮が抜群に美味しかった。
お酒はこんな感じ、もちろん写ってないけど、もちろんビールもあります。
18:00
いつも1時間ぐらいいて、何となく時間を過ごして家に帰る。
空気が澄んでいて星が瞬く。
そして家に帰ってきたら、いつものようにテレビで「かんがえるカエル君」をやってました。
02.25 SUN 天気:晴れ
07:05
とっても寒い朝、基本は晴れて暖かいはずなんだけど、那須は強風の影響が残っていて時々雪が舞っている。
3月というともう下界では春の陽気ですが、那須高原はまだまだ寒い。暖房がいらなくなるのは4月から10月ぐらいまでの間で、それ以外の半年間はまだまだ暖房器具のお世話に
なることがある。
この日も下界は晴れ、でも那須高原は雪が舞う。もっと正確に言うと強い山風が吹き込むと、那須連山に積もった雪が舞って冷風とともに下りてくる。
ということでここは南の方に避難します。
8:20
直線30km離れた矢板にやってきた。こちらの道の駅でお買い物です。
矢板はシイタケの一大産地で、厚さ1cmはあろうかという、肉厚の原木シイタケがてんこ盛りで500円、バター醤油の味付けでステーキにしたら最高です。
あとは手打ちそばなんかも買ってみた。こちらも香りとのど越しが最高です。
9:05
この日は少し風はあるけれど、日なたぼっこしたら幸せになれる陽気でした。
散歩しに来たのは川崎城址公園です。
この地を支配した塩谷氏の居城で東の宮川を天然の堀としています。この川に架かるのが「ともなり橋」で眼鏡型の形状が特徴的です。
お城はこの画像の左側にあります。
お城に上り始めたら、梅の花があちこちに咲いている。
栃木県北部の春は遅いけど、春はもうすぐ。
このお城、梅やこれからの季節は桜が楽しめる。けっこう良いところなんだけど、訪れる人も少なくて穴場スポットと言えるかもしれません。
川崎城は鎌倉時代(約800年前)に塩谷地方を領有していた塩谷氏の5代朝義が宇都宮業綱の次男朝業を後継者に迎え築城した川崎城の跡地を整備した公園です。
この地で那須氏などとの戦いが幾度となく繰り広げられたという。
規模の大きな半山城で、今も空掘や土塁、本丸や二の丸などの遺構がはっきりと残っています。
今回のモデルドールはJ-DOLLシリーズの Galeries St-Hubert です。もう販売中止になって10年以上経過していますが、今見ても本当に魅力のあるDOLLだと思います。
もう無理だとは思うけど、このシリーズがまた復活するといいな。
2023.03
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
清野隆展
2022.03.31 SAT 天気:晴れ
10:10
一月半ぶりの那須です。
途中で立ち寄ったのは桜の名所として知られるつがスポーツ公園です。
思川に沿って数百本の桜が続いている。
スポーツ公園だから、テニスコート、野球場、ランニングコースにキャンプ場と施設が充実している・・・。でもこんな良い天気で桜が満開なのに利用する人は多くない。
もったいないなあ。
11:50
那須に到着です。きれいに晴れ渡ってドライブが楽しい。
暖かくなってきたし、もうそろそろお庭の手入れでもしようかと「ヒロガーデン」いう園芸店におじゃましました。
このお店は那須では最も規模が大きく、特に薔薇の種類が抱負です。
13:20
那須中学校の前にBUZZというギャラリーカフェがあるのですが、行ってみたらギャラリーバーンのオーナーの作品展が開かれていました。(入場料無料)
清野さんの作品というのは芸術でありながら、日常生活の中のアクセントとして高い実用性があるところだと思う。
こういう立体的なレリーフはたとえばリビングに置いたら、それだけで少し豊かな気分になれると思う。この作品展で展示されているものは基本販売されていて、上のようなA4サイズのものなら
8000円から購入できます。
1ヶ月半ほど前から制作を続けていたウクライナ関連の作品が充実してました。というよりこれらの作品群が今回の個展のメインと言っても良いでしょう。
こちらは70cm四方のやや大きめの作品、緻密な鉛筆画です。
表情がたまらなく切ない。
全体として見たとき、枠をうまく使っていて、うまくできたジオラマのような立体感がある。
うーんすごい、この作品のセンスの良さには、言葉を失いました。
このあと本拠地「ギャラリーバーン」にもおじゃましました。ペーパークラフトや動くおもちゃシリーズもまだまだ作り続けている。
聞いてみたら、ウクライナ関連の大きな作品は2週間に3つぐらいのペースで製作してるんだそうです。敵わないなあ。
後は例によって制作方法などについて情報交換。今回は自分の作品を持参したので、いろいろコメントもいただきました。近く自分の作品もどこかに展示されることに
なりそうです。
14:35
こちらはコピスガーデンという園芸品を売るお店です。こちらにも庭に植えるお花を買いに来ました。
実はこちらのお店、フラワーパークを併設していて、今ちょうど春の花が咲き始めとところでした。(今の時期は入園無料)
知らないうちにどんどん拡張整備されていて、これからの展開がちょっと楽しみです。
16:50
例によって晩御飯は殻々工房へ出かけました。
昔は予約なしで行ってもだいたい入れたのだけど、最近は予約を入れておかないと、特に週末はすぐにいっぱいになっちゃう。
ともかくここはお酒もお料理も美味しくて、しかもリーズナブル、知る人ぞ知るお店として人気があるのは当たり前かもしれません。
この日はエビのフリットや貝柱のスモークが美味しかった。フィンラガン オリジナルピーテッド(アイラモルト)との相性が抜群でした。
.04.01 SUN 天気:くもり
0515
少し明るくなったところで庭の草刈りを開始します。まだ雑草も生え始めたばかりなんだけど、この時期に早めに刈っておくと、後々が楽です。
草刈りが終わったら昨日買ってきた花の苗を植えます。いつも面倒を見ているわけじゃないので、雑草に負けちゃうものも多いけど、最近は少しずつ土の状態も
良くなってきたので、根付くものが多くなるものと期待してます。
朝ご飯は昨日スーパーで買ってきたてんぷらとメンチカツをご飯の上に乗っけたもの。メンチとてんぷらのタレは別々にちゃんとつくって上からかけた。簡単だけど
思ったより美味しい。
8:25
今年は栃木の北の方でもやはり春の訪れは早いです。
ソメイヨシノはすでに満開で、上着のいらない日もあるぐらいです。
朝食後にやってきたのは那須塩原の東那須野公園です。
こちらは地元のボランティアが植えたスイセンと様々な種類の桜が同時に楽しめます。植えられたスイセンは約130,000本というからすごい。
公園からの眺望は抜群で北に東北新幹線や那須連山を一望することができます。
この日はあいにく薄曇りの日だったけど、こんな感じでとっても綺麗。
晴れていたら、もちろんもっと綺麗です。
背景が白い時には、こういう濃いピンク色の枝垂桜が映えるかもしれない。
この公園は本当にものすごい穴場だと思う。近くにも桜の名所として知られるところはあるけれど、自分のイチオシはやっぱりここです。
さてこれからの季節、那須での花めぐりはとっても楽しい。次はいったいどこに行こうかな。
2023.04
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
ナスヒオウギアヤメ
2022.05.19 SAT 天気:くもり
11:15
気付いたら、いろいろと忙しかったり天気が悪かったりで、もう一ヶ月半も那須に言っていない。もうさすがに家の手入れをしないといけないと思ってやってきました。
ただもちろんいつもの場所には立ち寄ることにします。
ギャラリーバーンで春にいつも行われる「野鳥と巣箱展」が今年も開催されていました。
毎年新しいデザインのものを多数制作しているのが、やっぱりすごい。
こういうデザインを鳥がどう見ているのかはともかくとして、人間がこれを見ていて楽しいのは確か。実際に庭の樹に取り付けてみて、そこに本当に野鳥が入れば
もっと嬉しい。
ちなみに本当に野鳥が住み着くのは我が家でも実証済みです。
基本アートっていうのは「見て楽しむ」のが基本なんだけど、清野さんの作品はそこに実用性だったり、日常生活のなかでの存在感が加わるのがポイントだと思う。
こちらは別シリーズの動くおもちゃです。
クランクを回すと恐竜がイチゴを食べるというもの。シンプルながら触って遊べるというのがポイントです。
こちらは立体的なコラージュ作品です。
新作がいくつもできていた。主役となる写真があって、四角い枠の中にそれを引き立たせる様々なものとともに配置されている。そのアイテム選びと表現、バランスが絶妙です。
以上ご紹介したものは全て購入可能で中心価格帯は8000円ぐらい、小品は2000円ぐらいから買えます。
作品はギャラリーバーンのほか、那須中学校前のBUZZというカフェで見ることができます。
こういう作品は自分も大好きなのだけど、技法技量をとやかく言う前に構想が秀逸です。
光の当たり方や見方によって作品自体の見え方が変わってくるという、平面作品にはない良さがある。ジオラマの世界にも通じると思う。
たとえば単品でフィギュアをつくっても、自分は何か物足りない感じがしてしまう。そこでそのフィギュアの置かれているシーンを想像し、そこにアイテムを補ってゆくと
フィギュアそのものの存在感やリアリティーが増します。それがジオラマの考え方の一つだと思います。
あと立体的な作品のメリットというと、見る角度や光と影の関係で作品そのものの見え方が変わることだと思う。つまり飽きがこない。そして気に入った瞬間があれば、
たとえば撮影することでその空間を切り取ることもできる。
そして可動式フィギュアや球体関節人形であるならば、ポーズを変えたり着せ替えすることで更に別なシーンを演出できるってこともある。
やっぱり遊べる作品、時間の変化を感じられる作品が良い。
作品をただ飾っておくというのはもったいないというのが自分の考えです。
11:40
こちらは那須連山を見渡すことのできる絶景ポイントですが、今日は真っ白。
晴れていれば黄色く実った麦と青空でまさにウクライナカラーできれいなんだけどな。
12:00
別荘に着いた。
季節は梅雨入り、今年もこれまでになく強烈な台風がやってきて、豪雨災害の心配もされる状況、地球温暖化の影響は明らかなのに、まだまだその対応策は始まった
ばかりの状況です。関東地方だと大規模な地震発生も気になるところです。
ちなみに我家の場合、この格安の別荘があるので緊急時には避難場所として利用できるのは少々心強い。ただ放置しておけば家というのは傷んでくるものなので、
手入れは欠かせません。
この季節は庭の草がどんどん成長する季節です、一ヶ月も放置しておけば家は雑草で埋もれてしまう。だから定期的な草刈りは欠かせない。電動草刈り機を振り回すのは
良い運動にはなるけれど、250坪をきれいにするには2時間ほどかかるので結構汗をかく。
庭の手入れを一生懸命やったご褒美なのか少し腫れてきた。せっかくなので近場のドライブにでかけます。
那須というとおしゃれなお店や牧場、様々な観光施設などがTVや旅行誌で取り上げられることが多いけど、そういった一角を除けば栃木県北部に位置する普通の農村です。
田植えが終わったばかりの水田がきれい。
県道わきの湿地帯に花を咲かせるナスヒオウギアヤメ。
この一帯にだけ生息する絶滅危惧種、1962年に宮内庁の職員が発見して昭和天皇が研究・命名されたものだそうです。
ちなみにどこからか聞こえるカジカガエルの声がとてもきれいでした。
17:20
いつもはバー&ギャラリー「殻々工房」に行って晩御飯をいただくのだけど、この日はあいにくの貸し切りということで我家で晩御飯にします。
がんばったご褒美に那珂川の天然アユと白沢の地酒「澤姫」、最高の贅沢かもしれません。
鮎は途中、大田原に寄ったとき買ったもの、5匹で1000円と嬉しいお値段。ほくほくほろほろで美味しかった。
05.20 SUN 天気:くもり
5:00
翌日も曇りの一日、でも5時には近所をお散歩。
道端にはきれいなお花畑。
風もなく、とても静かな一日の始まりでした。
帰ってきて朝ご飯です。那須には「星野製麺」という美味しい中華麺をつくっているメーカーがあって、そこの醤油スープ付きのものをスーパーで刈ってきました。そこに解凍した
冷凍野菜をのっけて、レトルトのカレーを上からかける。乱暴なようで実にバランスがとれていて美味しい。
今回のモデルドールは、2007年にグルーヴから発売されたJ-DOLLのカムデンハイストリートというお人形です。
(当時のお値段は11000円で現在は絶版、現在は3倍以上のお値段でフリマサイトに出ていることがある)
カムデンハイストリートはロンドンのカムデン・タウンにあり、アパレル系のお店や雑貨店が1,000軒以上軒を連ねているところ、なかでもパンクロック系のお店やB級グルメのお店が
たくさんあるんだとか。
何かロンドンの都会の娘が、妙に那須の田舎の景色にマッチしているなって思いました。
J-DOLって、今見ても結構しっとりした良い感じのドールだと思う。
2023.06
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
要金寺
2022.06.16 SAT 天気:晴れ
7:50
那須にある別荘は遊びの拠点としては便利です。でも定期的なお手入れしないとカビとか雑草とかですぐに大変なことになっちゃいます。今回も月に一度のメンテナンスで
那須に向かいます。
草刈りだけだとつまんないので、途中で寄り道します。
こちらは要金寺、一見すると地元密着のよくあるお寺さんです。このあたりの地元密着のお寺さんだとは思うのですが、すでに1000年近い歴史があるという。
正面の観音様にお賽銭を入れるときれいな音がする。
こちらのお寺は全く観光とは無縁なのですが、その境内はすごく整った庭園のようで見応えがあります。
さほど広くはない境内ではありますが、鐘楼や仏像、起伏ある境内や池、滝など一流の人物が造園したって感じがする、必見です。
歩いて数十mのところには塩谷氏が1461年に築城したという野沢城跡がある。
苔むした階段を上ってゆくと今そこには小さな神社があるのですが、とても趣があってよい感じです。こちらの箒根神社は806年の創建と伝えられており、
こちらも一度は見ておきたい場所です。
別荘に着くと早速の草刈りです。那須高原とはいえ日中は暑い、暑いから朝のうちに終えてしまいます。
この季節は雑草の成長も早いです。格安の別荘とはいえ庭は250坪もあるので、草刈り機を振り回すこと1時間半、ようやく作業は終了しました。涼しい朝の
うちから始めたのおかげで終了時刻は10時を少しまわったぐらい、これならまだまだ遊びにゆける。
11:10
まずはお茶しに出かけます。
こちらはBUZZという1年ほど前にできたばかりの CAFE & GALLERY です。那須中学校前にあるので場所としては比較的分かりやすい。
那須には多くのアーティストが在住しており、こちらでは週替わりで作品の発表展示会が行われています。(基本的な入場料は無料) この日も佐久間清敏・室井弘道「廃線」
出版記念版画展が開催されてました。
カフェの方はとってもリーズナブルで、ドリンク300円から、ランチも500円と驚くほどのお値段です。アートを鑑賞してちょっと休憩という使い方がおすすめです。
11:45
もうすぐお昼なのでもう一軒訪ねてみた。
こちらは那須SA近くにある少し変わった非電化カフェというお店です。ごらんのとおりお店は少し奥に入った自然豊かな場所にあります。
いったい何が変わっているのかというと、名前の通り電気を使っていない。
SDGsが話題になって久しいけど、こちらのお店は電気なしにすべてを運営しているお店です。だからお店のなかにはあちこちランプがおかれていて、ちょっと神聖な感じがします。
目の前にきれいな池、溢れそうなお花畑、そして青い空。
でもこの日、こちらで何もいただくことができませんでした。
お店はOPENなんだけど誰もいない、スタッフは買い出しにでも行ってしまったのでしょうか? まあきれいな写真が撮れたということで良しとしましょう。
那須連峰を背景にして1本の道がまっすぐ続く、こちらは敷島ファームという那須でも有数の大きさを誇る牧場です。ただ千本松牧場や南が丘牧場に比べれば
観光地として有名でないのか、訪れる人は少ない感じです。
でも敷地内に立派なホテルはあるし、直営のレストランも多数、比較的リーズナブルなお値段で那須牛が楽しめます。
敷地内の一番上にあるチーズテラスというレストランです。
景色は最高、ここでせめてソフトクリームと思ったのですが、お休みでした。とっても残念。何か今回は外してるな・・・。
12:50
次はグーグルマップを見ていてその存在に気付いたお店です。
こちらは NASU GT CAFE、通りを入ったところにあるので、少し分かりづらいかもしれません。
名前の通り自動車やバイク愛好家が集うようなお店で、この日もすでにポルシェが止まっていて、更に次々にスポーツカーがやってくるようなところです。
(自分たちの軽自動車は正直ちょっと似合わなかったかも)
店内は50年代風のアンティーク家具や雑貨で飾られています。
オーナーは気さくな方です。
ケーキセットを注文したら、ケーキが切れちゃっているというので、オーナーに目の前にあるパン屋さんを紹介されました。
こちらは GEN という土日のみ営業のパン屋さんです。基本、長期熟成のふわふわパンで、メロンやイチゴ、チーズなど那須の食材を生かしているという感じかな。
かくして GT CAFE のテラスでこんな感じの昼食になりました。パンは那須つくねバーガーとタマゴカレーパン、そしてアメリカンコーヒーの組み合わせ。
コーヒーに添えられたスプーンが、雰囲気を徹底していて良いなと思いました。
13:15
さて那須に行った時には必ず立ち寄るところがあるのですが、その一つがギャラリーバーンというレンタルギャラリーです。コロナ以前には地元作家の展覧会などが
盛んにおこなわれていたのでずが、この4年間で状況は変わりました。
他の場所も同様なのだけど、「人を集まる」ということは避けられるようになって、那須では様々なイベントが中止になり、転業・廃業したお店も多いです。最近になって
やっと人が戻ってきて、少しだけイベントも開かれるようになりました。
でもまだまだ以前のような状況には戻っていないような気がする。定例のものなら「前回を引き継いで」ということで半分できているようなものですが、中止してしまうと
また0からやりなおさなければいけないところが出てくる。特にアート系のイベントの場合には・・・。
こちらギャラリーバーンはこのコロナ渦のなかで、どちらかというとレンタルギャラリーという位置づけから、オーナーの清野さんの作品展示会場という感じになってきた。
11年前、初めてこのギャラリーを訪れた時には、本当にこんな裏通りでギャラリーなんてやってゆけるのか? そう疑問に思ったのですが、那須ではアート関連の中心的な
存在でもあるらしく、訪れる人も多くて自分自身も知らず知らずのうちに常連になっていた。
いつもは作品を拝見してコーヒーをいただき、制作に関する話などをしてしばしの時間を過ごすのですが、今回はあいにくの不在ということで、作品のみをご紹介します。
(今回の那須の旅はなぜか管理者不在が多い!)
ウクライナ関連の作品です。
主題があって作品がある、メッセージ性のある作品は好きです。坂本龍一氏をなぜか思い浮かべてしまいました。
今回はこういう立体的なコラージュみたいな作品展示が増えていました。
昔から展示されていたものもあるけど、最近の作品は洗練されている。芸が細かくなったというか。実は自分としてはこのシリーズが最も好きだったりする。
自分自身もジャンクパーツの箱は宝物だと思ってます。あればあるほど完成度の高い作品ができる可能性は増します。しかしどこでどうやって、小さな瓶や古びた
金網を仕入れるんだろう?
聞いてみたら、ご近所の方や知人が「これ使えるかな?」と持ってきてくれるんだそうです。作品は基本お金のかからない素材からつくるようにしているそうです。
こういった雑多なパーツの蓄積が作品作りには欠かせない、その範囲の中で作品はつくられるから。
こういう作品というのは、まずは伝えたいものがあって、それをどういうパーツでどう表現してゆくかって構想を練るところから始まる。実はこれはジオラマづくりや、
ドールを展示する背景づくりに通じるものがある。世間ではアートと呼ばれたりジオラマと呼ばれたり、その差はあるんだけど基本、イメージした空間を再現するという
ことでは変わるところはないです。
上の作品は新作ですが、こういうパーツが揃えられるということ、異次元のパーツを組み合わせる発想力と、30cm×50cmの空間に整然と収められる構成力が、
作品の成功につながっていると思います。
こちらは新しいシリーズですね。
アフリカンな幾何学模様からの作品づくりですね。一歩純粋にアートに近づいている。この後の発展に期待です。
こっからは2Fの奥にある作品です。
おそらくは実験的なもの。局面で構成される背景で背後の円が右側で欠け、人物も少し傾いている。この空間的な欠陥が作品の魅力になっている。
大きなはっぱを手にする少女のブロンズです。
背景はない。背景はないけど、こういう場所に置くと影が通常の背景以上の働きをする。
今回も思った。作品そのものも大切だけど、こういう「間」や「光」、「影」といったものも作品の一つ。
清野さんとはもう11年の付き合いはあるのですが、実は清野さんのことはあまり知らない。多分向こうも同じで自分の職業を知っているかどうか、もしかしたら
名前も覚えてもらっていないのかもしれません。
まあそれで良い、詮索しない、利害関係なくやってゆけるのがよいかと思う。
自分が今の清野さんのことで知っているのは、まずはギャラリーを運営していること、子ども食堂の開設に尽力したこと、那須のアートイベントに欠かせない存在で
あること、障害者の活動に貢献していること、那須町や那須塩原市のお役所にもパイプがあること、ここを訪れる人が多いこと、顔がものすごくひろいこと、気さくなこと、
かわいい服を着ていること、そんなところですです。
そしてその昔は東京で活躍していたアニメーターだったらしいです。(本人が語っていました)
発想の豊かさは子供のころからのものかもしれませんが、数々のユニークな作品の制作手法はその頃に培われたものだと思います。
清野さんが架空の世界のイメージをアニメという世界で具体化する作業をしてたのに対して、自分の場合には逆に現実を架空の世界で表現するような活動をしている。
だから参考にさせていただけるところが多いのだと思います。
もしこれをお読みの方で、こういった立体造形の件でお悩みの方がおられたら、ぜひギャラリーバーンをおお訪ねください。 間違いなく悩みのヒントは得られると思います。
食後はソフトクリームということで、那須南ヶ丘牧場にやってきた。こちらはかなり有名なのでご存知の方も多いはず。那須には牧場がいくつかあるので、その牧
場ごとに特徴を出そうとしている。
こちらのおすすめは日本に200頭しかいないガーンジィ牛の乳製品、ともかく濃厚なミルクで休日にはソフトクリーム売り場は長蛇の列になる・・・・。
那
須って、電車が通っているわけでもバスの利便性が良い訳でもないので、みんな車でやってきちゃうんだけど、本当は自転車ぐらいのスピードで移動する
方が、おもしろいものを発見できると思います。
現時点で電動アシストのレンタサイクルを扱っているところがいくつかあるので、検討してみてはいかがでしょう。
昼を過ぎて結構暑くなってきた。このあとは少し涼しいところを回ってみようということで、やってきたのは那須疎水です。
明治時代初期に那須高原は大々的に開発され、明治政府の重鎮がこぞって那須に牧場と別荘を構えた。そして国家事業として行われたのが那須疎水の開発で、
これによって一気に近隣の農地化が進みました。
疎水の入口付近は桜並木になっていて、その季節には賑わう場所なのだけど、今の時期は閑散とした近代遺産です。それでもそよぐ風は涼しくて避暑には良いかもしれません。
ちょっと贅沢して那須に別荘を買った理由を考えたとき、一つにはやはり広い庭のある家を持ちたいというのがあった。自宅は一戸建てなのですが、駅徒歩3分という利便性を重視
したため、とてもくつろげるような広さの庭ではありません。そこにゆくと那須の家は草刈りにも汗をかくほどの250坪で、敷地内を小川も流れているという、ここだけは自慢できる
シチュエーションです。
二つ目はやはり景色のよさだったり自然豊かなこと。そして3番目には旅行が好きで、ちょうど那須は東北の入口にあるので何かと便利だということです。4番目はやはり観光地としての
アミューズメントの充実かな、これだけあれば暇を持て余すことはないと思った訳です。
16:35
あちこち移動したり草刈りなどで疲れたこの日、いつものようにバー&ギャラリー殻々工房へ出かけました。家から徒歩で10分ぐらいのところにあって、おいしいお酒とお料理が
リーズナブルなお値段でいただける場所です。そのうえお店には様々なアーティストの作品が鑑賞できるという、自分にとってはとてもうれしい場所です。
3年ぐらい前まではふらっと入れたけど、最近は予約で埋まっていることも多いので、自分も予約を入れるようにしました。きっと知名度が上がってきたんだろうと思います。
入店すると、まずは3枚にわたる本日のメニューをじっと睨む。
この日のオーダーは飲み物がギネス、モヒート、ブラックブッシュ、マルガリータ。食べ物がトリッパのトマト煮、枝豆、タコの燻製といったところです。
入店と同時に食べ物はすべてオーダーしておくのが良いです、追加注文は結構時間がかかるから。
トリッパはバーで出てくるお料理とは思えない仕上がり、ほかの食べ物もお酒のつまみの範疇を超えておいしい。
飲み物ももちろんおいしい。モヒートはミントたっぷりで完璧な夏の飲み物、これだけフレッシュで切れの良いモヒートはなかなか飲めない。(ミントジュレップも良い)
最後にオーダーしたこちらのマルガリータも最高でした。
2022.06.17 SUN 天気:晴れ
4:35
翌朝は夜明け前からお散歩です。
田んぼに水の入った風景は田舎に行けば別に珍しいことではない。
上から光が下りてきて、最後に地上を照らす。
一日のオープニングは実にナチュラルでミステリック、感性が研ぎ澄まされる感じです。
6時を過ぎると上昇気流が発生し、トンビが円を描いて上昇し始める。
別荘を買って良かった今も思っています。これをきっかけに様々なものを見て考えるきっかけになった。
でも別荘を使いこなせずに放棄してしまう人も多いようで、朽ち果ててゆく建物を見ることも多いです。大切なのはシチュエーションやアミューズメント関連ではなく、
どれだけ居心地の良い場所を見つけられるかではないでしょうか。
7:10
このあと知られざる名所、大田原市の高岩というところに久々に行きました。火野正平の「こころ旅」で少しだけ知られている場所ではあります。
名前の通り那珂川に突き出す高さ10mほどの岩でもちろんここに上ることもできます。
今の時期だとたくさんの鮎釣りにやってきた人々を見ることができます。漁場としてもよく知られているところなんだろうね。
地形的には岩で流れが遮られるので水流は早くかつ複雑です。
深くえぐられた岩の上には神社があったりして、一瞬、え! な風景です。
この高岩の上で前日に仕入れたウナギ弁当(980円)をいただく。
なんか久しぶりにものすごく贅沢なことをしているような気持になりました。
那須って、おしゃれなお店やたくさんのアミューズメント施設がTVで紹介されることが多いけど、知られていない良いところはいっぱいあります。
ガイドブックなしで訪ねて歩いて、思いがけない発見に感動する。そういう楽しみ方ができる場所です。
8:45
更にもう一つ寄り道をします。ただ神奈川まで戻るというのもつまらないので、途中どこかに寄るという行動パターンが多いです。
先日の芳賀に引き続き、そのお隣の、まだ歩いたことのない市貝町に行ってみることにしました。記憶によれば「芝桜公園」がとっても有名で過去に
行ったことはある、確かにいちめんの芝桜は見事でした。でもそれ以外に何があるのかな?
とりあえず道の駅「いちかい」まで行って車を止める。敷地内には観光協会もあるので、そちらでマップなどを入手します。がしかし前回の芳賀と同様、
中心街がなくて町役場や図書館、公民館、学校、商工会議所などの公的な施設もばらばらに存在している。お寺や神社もあちこちに点在しているから、
その昔は小さな村々がいくつもあったようなところだったんだろうなって思います。
徒歩で移動するには無理があるので、今回は道の駅から真岡鉄道「市塙駅」までの間を散策してみようと思います。ちなみに市貝町には真岡鉄道の駅が全部で3つあります。
上の画像は市貝町役場で道の駅のすぐ隣にあります。広大な芝生の公園のなかに庁舎があって、遊具や水遊びできるスペースもある。街中の役所ではとても考えられないほど
広々としている。
市貝町は現在人口1.1万人ほどで、この10数年の間に1割ほど人口が減っています。
場所的なことを考えると、昔ながらの農家で生計を立てている家庭の他には、宇都宮や真岡に働きに出る人も多いんだろうと推測します。
まずはものすごく雰囲気の良いお寺が目にとまりました。こちらは妙哲庵桂蔵寺といい、妙哲という尼僧が江戸時代初期に開いたとされるお寺です。
境内を歩いていたら、ご住職(こちらも尼さん)に呼び留められてしばしの歓談、お寺の歴史や様々な苦労話などを聞かせていただきました。現在、檀家さんは4軒のみだそうで、
お寺としてやってゆくのも大変みたいです。
少し歩くとこんな感じです。
もう何十年もこの景色は変わっていないんだろうなあ。
街中にたどり着いた。この街道は宇都宮と水戸を結ぶ道で、「荒宿」「西古宿」などの地名も残っているので、小さな宿場町だったのかもしれません。
大きな商家などもあったように感じる。ただ今は歩く人すらほとんどいないのが現実です。
銀行の裏には朽ちた観音堂(だと思う)。ちょっと印象的な景色です。
表通りの裏側には小高い丘があって、ここには昔お城が築かれていたんだそうです。
でもご覧の通りの状況で、夏場に訪れるような感じではないな。
市塙駅までやってきた。
駅舎の向こうに見える山にも昔は城があったそうで、今は公園として整備されています。多分、真岡鉄道のSLを撮影するスポットとして知られているところです。
駅前に営業している商店街はありません。コーヒーショップらしき建物はあったけど、閉店して久しい感じです。
今回歩いたルートにはコンビニもなかった。
2時間ほどの散策を終えて道の駅に戻ります。
ここにはいくつものお店があって、それなりに活気がある。ブルーベリーのソフトクリームは抜群に美味しかった。売っているお野菜は安くて新鮮、人がたくさん
訪れるのも分かります。
きっと街道沿いにあったお店はみんなこの道の駅に入っちゃったんだろうね。だからいっそう閑散としてしまったに違いない。
小さな町ではこういう状況になりがちです。
街道沿いの地区はそのまま風化していってしまうのでしょうか? それなりの歴史があると思うので、ちょっともったいない気もします。
2023.08
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
moon breeze
2022.08.04 SAT 天気:晴れ
10:50
少し遅くなりましたが、8月の初旬に那須に行った時の話です。
個展「情景のなかの人形たち」の準備もおおむね整ったので、草刈りを主な目的に那須の別荘までやってきた。ともかく夏は一ヶ月放置しておくと、庭がとんでもないことになってしまうので、
これは欠かせません。
家自体は標高500mほどのところにあるので、計算上は下界より3℃ぐらいは低いはず。しかも森の中で敷地内には小川も流れているという状況なので、夏場は扇風機があれば十分という
感じです。
ところがこの日に限っては無茶苦茶暑い、電動草刈り機を振り回していたら、すぐに全身から汗が噴き出す感じです。
カフェ&ギャラリーBUZZに行ったら、ギャラリーバーンのオーナーの清野さんがいて「今日はこのあたりでも35℃になるって話だよ。」と言っていた。
那須高原で35℃なんて聞いたことがない!
12:15
早速、標高の高いところに避難します。
こちらは869年に建立した那須温泉神社です(画像左)。古くから貴族の湯治場として切り開かれたこのあたりの温泉街にあって、近くには名勝の殺生石もある。(画像右)
こちらの標高は890m、気温31℃。
普段は那須岳に向かって上昇風が起きるのだけど、この日にあっては無風状態で暑いです。赤トンボも飛ぶのが嫌なのかじっとして動かない。
更に上がって、こちらは那須岳を望む展望台(恋人の聖地)です。周辺を一望できるので人気のスポットです。
1020mで気温29℃。この先は那須ロープウエイに乗って山頂に向かうしかないかなという感じです。結局、このあとは車から出ないようにして、景色の良いところを
ドライブすることにしました。
14:00
ソフトクリームが食べたくなって道の駅「明治の森・黒磯」にやってきた。(現在、建物の改築中で仮店舗で営業中)
来てみたら旧青木家那須別邸の前の広場のヒマワリが満開でした。お人形は涼しい顔だけど本当はものすごく暑い。こちらは標高400mで気温34℃でした。
でもなんか心持ちヒマワリも暑さで元気がないように見えました。
14:20
那須高原は様々なアーティストの住むところとして知られていて、ギャラリーや年に何回かのイベントでその作品を見ることができるだけでなく、ちょっとした喫茶店やバーなどでも
それらを展示していたりします。
自分が良く行くのはギャラリーバーンやBUZZといったといったところなのですが、その目的の一つはギャラリーバーンのオーナーの清野氏の作品を見ることです。
今回ギャラ李^バーンに行ったときには、こういった立体的なコラージュ的な作品がどっと増えていました。
作品としての構想もさることながら、質感の出し方がすごくうまい。板、布、モデリングペースト、絵の具やペンキ、様々なものを使いこなしている。またクラック塗装や
デコパージュといった手法をさりげなく取り入れている。
ちなみにこういった作品をタダで拝見させていただけるだけでなく、聞けばその方法をすべて教えていただけるのも嬉しいところ。
小さな額とか天使の像、昔の本の破片、こういったものは山ほど蓄積されていると聞きました。こういった作品作りには「大量のガラクタ」が必要なのだけど、基本的にはタダで
周りの人が持ってきてくれるのだという、何とうらやましい。
これらの作品に値段はついていないのですが、基本はすべて販売しており、今日ご紹介した作品でだいたい2万円以内だと思います。
モノつくりの道に入り込んでしまった方にはとっても参考になると思います。間違いなくものを見る目が進化する。一度訪ねてみることをおすすめします。
これからプロとしてやってゆきたい方にも、貴重なアドバイスをいただけると思いますよ。
17:45
那須高原で34℃を記録した日の話の続きです。
夜はバー&ギャラリーの「殻々工房」へお出かけするというのがいつものパターンですが、この日はあいにくの貸し切りということなので、近くのお店を探して見たら
「moon breeze」というバーが歩いて10分ぐらいのところにあるらしい。
那須の中心ともいえる「広谷地交差点」にほど近い場所にお店はありました。
何年か前にこの長屋のような建物ができて、はちみつのお店とかが入居したのは知っていたけど、ここにバーがあるなんて知りませんでした。
調べたら、昼はノンアルコールカクテルのお店で雑貨なども販売している。何度も店の前を通り過ぎていたのに気づかなかったのも、バーらしくない外観だったから
かもしれません。
お店の中には雑貨のほか、年代物のバイクがあったりする。ライダーさんがたくさん訪れるようなお店みたい。
なぜかKAWASAKIのカラーリングをした三輪車もある、可愛い。
昼はノンアルコールのカクテルづくりの体験教室なども開いていたりして、子供連れでも楽しめるということでした。
比較的明るい感じのお店なんだけど、振り返るとオーナーがキャップでつくった「BAR」の装飾がある。
「お店の外観はバーらしくないけど、やっぱりバーだ・・・。」
予約は前日に「ビール&パスタプラン」で予約を入れておきました。飲み放題でおつまみ4品とパスタがついてきて4500円というお値段は良心的だと思う。
この日は草刈りと34℃の高温だったおかげで、ビールやハイボールを美味しくいただきました。飲み放題で予約を入れたのは大正解。
ちなみにカウンターで相席になった女性は神奈川からキャンピングカーでやってきているとのことでした。そしてなんと共通の知人がいることも判明、世の中は狭い・・・。
ノンアルコールカクテルも注文してみましたが、なかなか美味しい。見栄えもいいね。
最後に出てきたこのバジルとトマトの冷製パスタが抜群に美味しかった。あとはメンチカツが名物のようで、お土産に買って帰りました。
こちらのお店はコロナ禍真っただ中の3年前にできたということなんだけど、やっぱり大変だったんだろうな。でも着実にお客さんは増えているみたいで、そこは
オーナー夫婦のがんばりがあったんだろうと思います。
居心地が実に良い。多分またおじゃますると思う。
家に帰ってから、ほんのちょっとだけ個展の準備です。
個展開催まであと2日、手抜かりはない。
8.5 SUN 天気:晴れのち曇り
6:00
この日も少し早起きしてお出かけです。というのも今日からお天気は下り坂、しかもとっても蒸し暑くなるという予報だからです。
朝ごはんは那須連山を望む県道30号線の脇に外れた田んぼのなかです。地名は「那須塩原市 木綿畑」、ここは那須の観光の中心地から少し離れているけど、のどかで
景色が良くてお気に入りの場所です。
メニューはお寿司とヨーグルトと野菜ジュース、この景色の前でいただけば、極上の朝ご飯です。
6:40
このまま今日は那須塩原温泉郷を抜け、日光を経由して自宅の神奈川に帰ることにします。温泉やスープ入り焼きそば発祥の地とかもあるのですが、朝早いのですべて
パスしてひたすら涼しいところを目指します。
途中、いくつもの滝や風光明媚なところはあるのですが、おすすめなのは塩原八幡宮かな。
温泉街の中心から少し外れていて、訪れる人はそれほど多くないけどとても落ち着いていて良いところです。
創建は平安時代の初期807年というから1200年以上の歴史がある。源頼義と義家が前九年の役の途中に戦勝祈願のため立ち寄ったという言い伝えもあります。
境内には国の天然記念物に指定されているは樹齢約1500年の逆杉がある。直径2mぐらいある2本の杉が並んでいる様は圧巻で、撮影した画像の中にはとても入り切りません。
境内の澄んだ透明な池には、あちことからあふれ出た水が注ぎこむ。ここは「長寿の水」として知られる若水湧水です。
ここは逆杉と湧水群のある神聖なパワースポットです。
トンボも一休み。
真夏の盛りには誰だってここで一休みしたいと思うはずです。
2023.07
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
渋滞と彼岸花
2022.09.15 FRI 天気:晴れ
15:30
東北方面に旅行に行ったあと、那須に立ち寄りました。(東北旅行の詳細はまたのちほど)
目的の第一は別荘の草刈りなんだけど、今回は2つばかりの驚きがありました。
その一つはものすごい渋滞と混雑です。
那須観光の中心となる広谷治交差点あたりは、休日に渋滞するのはむしろ普通の光景なのですが、今回はそこにあるスーパーの駐車場に入る車の列が延々と
続いていました。
幸い自分は抜け道を知っているので、少し遠いスーパーに行って買い物は済ませました。
那須高原には最近はやりのグランピング施設がたくさんできていて、おそらくはそういったところに宿泊される方々の買い物ではないかと我々は推測しました。
那須では夜間の気温が20℃ぐらいになって、ちょうどバーベキューには良い季節です。そこにこの3連休というのだから、人が集まるのも無理はないと思います。
草刈りをする。なんだかんだ言ってもここ那須では朝晩は涼しくなった。
それとともに雑草もその成長の速度が遅くなりつつある。
三陸を豪遊してきたので、今晩はスーパーで買ったお惣菜と三陸の銘酒「浜千鳥」で質素に晩御飯です。
2022.09.16 SAT 天気:晴れのちくもり
5:40
那須にやってきて、もう一つの驚きは彼岸花がすでにピークを迎えていたことです。
普通の地域では9月後半が見頃だと思います。そして那須は高原であるがゆえに、更に遅くなりがちだと思っていました。こんなことこれまでになかったと思います。
なぜなんだろう?
やっぱりこれも大規模な気象変動と関係があるのかな。
7:50
こちらは那須塩原市の金沢というところです。箒川に沿って広大な田んぼがひろがる。
ここは渋滞や混雑とは全く無縁なところなのですが、とっても歴史のある地区で城跡や古いお寺や神社などもあります。
生憎の薄曇りだったけど、黄色く色づいた田んぼの中に、点々と赤い彼岸花が見える。
お弁当を持ってきて、この田んぼの風景を見ながらの朝食です。こういうのって、とっても贅沢な気分になれます。
箒川の上空ではたくさんの赤とんぼが舞っていた。
赤とんぼは6月から7月に羽化して、標高の高いところに飛んで行って一夏を過ごすといいます。そして秋になると低地に戻ってきて、河原でパートナーを探す。
これも秋の風景だね。
2023.09
camera: Canon powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
奥日光の秋
2023.10.20 SAT 天気:晴れ
6:25
今は標高の高いところでは紅葉が見頃ということで、いつもは東北道を使って那須の家に行くのですが、今回はルートを変えて関越道から山越えして那須に向かいます。
8:10
朝8:00ぐらいに群馬県のはずれにある丸沼高原に到着しました。丸沼高原というと避暑、スキー、そして眺望の良さで有名な観光地です。
こちらは有名な景勝地の一つ、丸沼です。
樹々が黄色や朱に染まり、上空の空は標高が高いので青というより、蒼や藍と表現したくなる。
この色彩の組み合わせが鮮やかで美しい。
実はこの朝の気温はなんと5℃、上着はもちろん着てるけど、手袋を持ってこなかったことを後悔しました。
このあと県境の金精峠を越えて群馬県から栃木県へ。
振り返ると峠自体が金色に染まっていた。背後に見える尖った山容の金精山は登山者に人気があるそうです。但しとても険しく初心者向けではない。(標高2248m)
そして行く手には奥日光の風景、正面に見えるのは男体山です。
何か全く別な惑星にやって来たと錯覚するような景色でした。
9:15
県境を越えるとそこは奥日光、一帯はすべて紅葉の名所です。
こちらは奥日光の最も奥にある紅葉の名所、湯ノ湖です。美しく透き通っていて、どことなく神秘的な雰囲気が漂います。
湖岸には周回できる3kmほどの散策路があり、1時間ほどで一周できます。今の時期は色とりどりの見事な紅葉が見られます。
こちらは湯ノ湖の南端にある湯滝です。ここから再び湖水は湯川に流れ落ちる。
長さ110mの溶岩流を流れ落ちる様子はなかなかの迫力です。
11:00
こちらは戦場ヶ原です。この時期はいちめんが黄色く染まります。冬の一歩手前のこの時期が最高です。いくつかのハイキングコースがあってたくさんの人が訪れてました。
黄色く色づいた林の向こうに見えるのは、登山で人気の男体山です。(標高 2,486m)
渋滞を避けつつイロハ坂を下ります。ここで止まるわけにもゆかないけれど結構良い景色です。
この時期の奥日光は初めてだったけど、こんなに見事に秋色に染まるんだ。
この先には日光の寺社群などの名所が続くのですが、さすがにこの時期の土日は混雑しています。我々は途中で進路を変え、迂回路で
那須に向かいました。
14:05
午前中いっぱい景色を堪能した後で那須ぬ向かいます。
このときちょうど「那須高原作家協会展」が開催されていました。「那須高原作家協会展」とは那須在住のアーティストが毎年開催してきたもので、今年は鳥野目
街道の「ギャラリーバーン」と那須中学校前の「BUZZ」というカフェ&ギャラリーで10月21日(土)から28日(日)まで開催されていました。
もともと那須高原には様々なアーティストがアトリエを構えていて、1年のうちに何度もイベントが開催され、作品を販売するギャラリーも多いところです。
ただここ何年かは新型コロナの影響で開催されるイベントは減り、完全には元に戻っていない状況です。きっとスポンサーとの関係もいったんリセットされ、もう一度つながりを築くのにも
時間がかかるということなんだと思います。
こんなチラシも置いてありました。
最近になって、そんな那須もようやく自分の目には、もとに戻りつつあるように思えます。
ギャラリーバーンの2Fにはずらりとオーナーの清野氏の作品が並んでいました。
こちらは「空飛ぶ潜水艦」シリーズの一つです。クランクを回すとプロペラが回るというペーパークラフトです。ご覧のように表面が本当のブリキような質感がすごい。コミカルな動きとリアルな
質感、そして何よりこういうものがあったら面白いという発想が、日常の中のアートとして素晴らしいと思います。
こちらはBUZZ会場の真ん中に置かれた作品です。表通りからもその存在感の大きさにたじろぐほどです。
そして近づいて見ると、何度となく塗り重ねられた絵の具の深みに、人形を越えた重厚感のようなものを感じます。
このほかにも出品された作品は多数あります。
そもそも那須高原作家協会とは「創作活動を通し文化の香り高い那須町作りに貢献する」をモットーにして、国内外で活動を続ける那須町在住アーティスト有志により設立いた作家集団だ
そうです。
これらの作品を拝見して自分としてはいろいろな刺激を得ることができました。凝り固まった部分がリセットされて、また別な想像力を発揮できるようなステージが自分の中に生まれそうな
気がするというか、何かそんな感じです。
やっと家に着いた。
雑草もほとんど成長していないので、今回は草刈りはなしです。
17:15
夕食は今回、二度目の来訪となる moon breeze です。
1杯目は「森のハイボール」冷やしたタンサンとウイスキーでつくる。氷が入っていないので薄まらない、だから美味しい。言うのは簡単なことなのだけど、温度管理が難しい。
メインはメンチカツサンドです。看板メニューでいい味してます。
こちらのお店は11月から2月までの間は冬季休業とのこと。木枯らしが吹くころになると那須は訪れる人も減って、本当に静かになります。
10.21 SUN 天気:晴れ
6:10
9月終わりから、那須の紅葉は標高の高いところから少しずつすすみます。10月いっぱいは、まだまだ平地まで見ごろというわけではありません。そこで那須から神奈川に帰ってくる
途中、ちょっとまた遠回りして紅葉の良さそうなところをまわってみることにしました。
国道400号線で山越えして、国道121号線へ。
途中の峠付近はけっこう紅葉がすすんでいました。
7:00
やってきたのは日光市の中三依(なかみより)というところです。最寄り駅は野岩鉄道の中三依温泉駅、といっても乗降者はほとんどなくて、おそらくは新藤原から会津田島までの間、
ほとんどの人が素通りしてしまうと思う。
しかしながら、もともとここは会津西街道の宿場町だったところで、歴史もあり江戸時代まではそれなりに賑わっていたところです。少し寂れているとはいえ、今でも宿場町の名残や
その風情を感じます。
おすすめはやはり何軒かあるお蕎麦屋さんかな、何度か入ったけど間違いのない味です。
あとは扇屋というお漬物をいただける喫茶店もおすすめ。
さて7:00頃に「中三依温泉駅」までやってきたのだけど、谷間にあるのでまだ街道までは陽ざしが降りていない。これでは良い写真も撮れないし、ただ寒いだけです。
やむなく駅前の駐車場で買ってきた朝ご飯をいただき、野岩鉄道の車両などを撮影する。
待つこと30分、ようやく谷間まで陽ざしが降りてきました。
あたりが急に輝きはじめる。
こちらは示現神社、中三依地区の総鎮守で5月5日の例祭には獅子舞が披露されるという。
近くには湿性植物園もあります。
このあたりでは、男鹿川に注ぐ二つの支流沿いの紅葉がきれいです。
ただ今年はまだ紅葉は始まったばかり。
お散歩して駅に戻ってきたら、秋祭りの準備が始まっていました。
この「中三依温泉駅」の前は広場になっていて、中央には櫓が常設されています。その手前にはとても大きな銀杏の樹、そして1571年開基と伝えられる三依山宝蔵院というお寺があります。
ここが今も昔も街の中心なんだろうと思う。
ちなみにこの銀杏の樹が黄色く染まると本当にきれいで、この日はそれを期待してやってきたのだけど、ちょっとだけ早かった。
あれから10日ほどが経っているので、もう少し中三依の紅葉もすすんでいると思う。
駅前の銀杏の樹から黄色い葉っぱが舞い降りて地面に積もってゆく様は本当に素晴らしいです。
今年は外してしまったので、また来年タイミングを見計らって行って見たいと思います。
2023.10
camera: Canon powershot G9X Mk.2 & Panasonic DMC-GM1 + 12-32mm / graphic
tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage
10
もみじ谷大吊橋
2023.11.18 SAT 天気:晴れのちくもり
8:20
一月ぶりで那須を訪れました。標高の高いところの紅葉は終わって、見頃の地域は平地に移りつつあります。今回は那須塩原から三依、そして福島県の南会津を巡る紅葉ドライブを
しようと思います。
最初にやってきたのは那須塩原温泉の入口にある「もみじ谷大吊橋」です。こちらは箒川を堰き止めてつくったダム湖にかかる全長320mの吊り橋で、名前の通り秋の紅葉の時期は特に人気のあるスポットです。
ここで少し失敗、開園8:00と思っていたのですが8:30分でした。ということで、周辺のモミジの撮影などして待つ。
ちなみにここのトイレはものすごくきれいで落ち着く、とても居心地が良い。
時間になって通行料300円を支払い、橋を渡る。
少々のスリルと素晴らしい景観。でも今年は夏の暑さで葉を落としてしまった樹が多いようで、色合いの鮮やかさは例年に劣る感じです。
対岸には展望台があります。
あとは整備された公園に宮大工で人間国宝の小川三夫氏のつくった祠、そして恋人の聖地の案内表示があったりする。
少し歩くと吊橋、そして落差53mの回顧の滝(みかえりのたき)を望むことができる。 ここは素晴らしい景観を眺めながらのプチハイキングが楽しいところです。
9:40
三依に行く前に塩原八幡宮に立ち寄った。
ここちらの見どころは巨大な2本の杉のご神木と美しい湧水です。しばしの休憩です。
10:00
紅葉を巡るドライブは国道400号線を抜けて会津西街道に出ます。(現国道121号線)
最初に行ったのは、以前ご紹介したことのある中三依駅前の大銀杏だったのだけど、もうすでに葉は落ちていました。一か月前はまだ黄緑色だったのだけど、一気に季節がすすんでしまった
らしいです。
このあたりの紅葉はすでに後半戦になっているという感じです。
中三依には美しい川が何本か流れていて、その谷筋にはこういうきれいなススキの原がひろがっています。
この景色も大好き、雪が積もるまで楽しめます。
11:00
そのまま会津田島方面に向かいます。
並行して野岩鉄道・会津鉄道が走っているので、紅葉を背景にときどきこういった写真が撮れたりします。でも写真としてはちょっと失敗で、運転席が送電線の支柱にかかってしまった。
連写モードにしておけば、何の問題もなく最適なカットをあとで選べるのだけど、慌てて撮ったのでこういうことになってしまいました。時刻表を手にして準備万端で列車を待つほど、自分は
鉄っちゃんではない。ゆきあたりばったりの、偶然性のある旅が好きなだけです。
ちなみにこの車両は東武特急のリバティで浅草と会津田島を結ぶ。会津田島から先は電化されていないので会津若松に行くなら乗り換えなければいけないのだけど、こういう景色が楽しめる
のだから楽しい。会津若松に行くなら新幹線という選択肢もあるけど、景色を楽しむなら断然こちらでしょう。
このあたりは紅葉の名所でも何でもないけど、ごくごく普通の農村の風景がひろがり、それがまた美しい。
最初は快晴に近かったけど、少しずつ紅葉した山に雲がかかり始めた。
このあと会津田島を散策したのだけど(この話はまた別途)、強い寒気が降りてきたことを示す筋雲、そしてその背後にはもくもくと積雲ができはじめた。
そしてその2時間後には7m/sの強い北西風が吹き始め、更にどんどん雲がひろがって、帰る頃にはこんな状況になってしまった。
会津田島は雪深いところとして知られる。
雪が舞い始め、まさに冬の始まりのような天気でした。
14:45
会津田島からの帰り道、いつものとおりカフェ&ギャラリー「BUZZ」に立ち寄りました。
開催されていた展示会は「つながるアート展 NASU」です。 「つながるひろがるアート展 NASU」は、那須地域に住むハンディキャップを持ったアーティストたちの作品を紹介するイベントです。
近年コロナ禍の影響で開催できなかったり、今もまだ完全に規模的に戻ってきたわけではないのですが、展示の機会が増えてきたことは喜ばしいことです。
でもだからといって特別なことは考えず、見る側としてはごく普通にアートを鑑賞すればよいのだと思う。
15:15
ギャラリーバーンではオーナーである清野さんの作品が更に追加されていました。
左はヒットシリーズの「空飛ぶ潜水艦」です。ほとんどが紙でつくられているんだけど、この金属の質感の出し方がすごい。多忙故にご本人は不在でしたが、今度会った時に
ぜひやり方を聞いてみたいと思う。
潜水艦シリーズから更に一歩進んで飛行機シリーズ、その一つがこれです。これまでの作品のなかでも最もよくできた動くおもちゃシリーズの一つだと思います。
機械の本質をとらえて再構築する、この構成力とアイディアが秀逸です。
17:00 晩御飯は久しぶりのバー&ギャラリー「殻々工房」です。
夕暮れ時、寒気が下りてきてものすごい色合いの曽良になっていました。
このバックバーを見て、まず最初に自分は幸せになれます。
いろいろオーダーしたのだけど、お料理では牛ネックの赤ワイン煮が抜群に美味しかった。お酒の方はアイルランドのクロナキルティというスコッチ、初めて飲んだのだけどとっても
フルーティーで美味しかった。
やっぱりここはすごい。こちらはお料理もお酒も美味しくてとてもリーズナブル、間違いなく幸せになれます
2023.11.19 SUN 天気:晴れ
6:20
思いっきり季節風が吹き荒れた日の翌日、風が収まったので夜明け前のお散歩です。
地面を這うような低い雲が周辺を覆い、その隙間から虹が真上に向かって伸びていた。見たことのない不思議な風景でした。
7:10
天気は回復傾向ということで、少し寒いけど朝食は近くの烏ヶ森公園でいただくことにしました。
この公園は高さ30mほどの小さな山を中心としてつくられた公園で、今だったら紅葉した樹々の間から冠雪した那須・日光の山々を望むことができます。
ご近所のスーパーで買ったお弁当を電子レンジで温め、保温袋に入れて持ってきました。ついでにコンビニでコーヒーを追加する。大したメニューでなくても、こういうところで食べれば
極上の朝食になります。
ご飯食べたらお散歩です。
この烏ヶ森公園の真ん中には902年創建の「烏森神社」があります。902年というと醍醐天皇が菅原道真を左遷し、初めて荘園整理令を発令した年なのでかなり古い。那須というと
明治以降に開拓されたイメージが強いけど、歴史的な遺産もそれなりにあったりする。
ここは源頼朝が那須巻狩の際に指揮所を置いたり、伊藤博文や松方正義等々、明治政府の重鎮が参拝した記録なども残っています。
でも今の時期はこのイロハモミジかな。
那須周辺にはイロハモミジがたくさん植えられていて、ここも名所として知られる場所の一つです。那須高原でも35℃を記録した今年、アスファルトやコンクリートに面した場所では色変せずに
落ちてしまったところも目立つけど、こういう林のなかではきれいに紅葉していました。
そしてこのイロハモミジが落ちるころ、那須は本当に寒い冬を迎えます。
2023.11
camera: Canon powershot G9X Mk.2 & Panasonic DMC-GM1 + 12-32mm / graphic
tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage
10
サイトのトップページにとびます
|