アイドール vol.68




2023.07.29
 以前は1年に4回ぐらいドールイベントに参加していたのですが、何か皆の求めていることと自分のやりたいことが離れてきてしまっている感じがあって、
最後の方はイベント参加は1年に1回ぐらいのペースとなっていた。



 そしてここ数年のコロナ渦、最後に申し込んだドールイベントは3年半前にI・DOLLだったのですが、新型コロナの感染拡大でこの年の2月以降、片っ端から
イベントは中止になってしまった。
「ドールイベントはもういいいかな?」なんて思ってはいたのだけど、今回はその参加費がそのまま持ち越しになっていたということもあり、個展のPRの場として
参加させていただくことにしました。



 久しぶりの東京ビッグサイト、ともかく暑いです。
 開始1時間前に会場に到着したのですが、設営を始めようとしても、しばらくは汗を拭うのが精いっぱい見たいな感じです。



 持って行ったのは個展で展示する予定の3点のジオラマと、販売する4点の背景つきドールです。まわりに比べるといたってシンプルで地味な感じだな。
 11:30にイベント開始、さてこの3年半で何が変わったのかなと、あたりを見回す。久々にこういうところに来たので、人形業界の動向のようなものは気になるところです。
 気づいたところをいくつかあげてみると、まずは「会場内は撮影禁止」が原則になったという点です。また動画については一切禁止。頻繁に会場内にアナウンスされて
いました。トラブルが多発したんだろうなと思った。
 でも平然と撮影している入場者もいて、なんだか徹底されていない。

 あとは外国人と思われる入場者が増えたこと、いろんな言葉を耳にする。このあたりは日本の文化が海外で評価されていることだけでなく、円安で観光客が日本を訪れ
やすくなったということもあるかもしれません。

 入場者が以前と同じように、というより以前より増えている感じがする。それも年齢層の幅は男女の区別なく広がった感じです。コロナが一段落してということや、コロナで
家にいる時間が増えて、こういったドール趣味を始めるに至った人も多いのかもしれません。

 人形の種類で言うと、10年以上前に主流だったSDやDD関連のものは徐々に少なくなってきている感じで、球体関節だと1/4スケールのより小さく扱いやすいサイズのもの、
一般的なお人形だともっと小さな特に1/8や1/12あたりに勢いがある。
 比較的小柄なボディにやや大きめのヘッドという、可愛らしい感じのお人形に最も人気がある感じです。
 一方でmomokoに代表されるような一般的なボディに小顔のヘッドというタイプは数えるほどしか出展がなかった。

 あとは取り扱われている販売品の種類がどんどん増えているということかな、特に小さ目の人形用だと洋服はもちろん、アクセサリーや靴、その他小物類、身につけられる
ものはほとんど入手できる感じです。あとは動物系、もふもふ系も多い。
 きっとね、DOLLのために小さなお部屋を用意している人って多いと思う。だから運搬に手間はかかるけど、1/12スケールぐらいの家具付きの部屋とか、あるいは単にドア
とか窓、そういったドールハウス的なものがあったら売れると思う。




DOOR
 持ち込んだ作品その1です。
 1/3スケールの創作球体関節人形とリアルなドアを組み合わせた作品、鍵を落としてしまって中に入れない。
「どうしよう・・・。」




静岡おでん
 持ち込んだ作品その2。
 静岡おでんの移動販売車、静岡の銘酒のカウンター、レースクイーンの取り合わせは、「絶対に寄ってゆきたくなる組み合わせ」です。




県境の自動販売機
 最果ての地になぜか自動販売機、そこで一服して顔をあげたら、目の前に目指すものがあって思わず笑顔がこぼれた。
 以上が個展のPRのために持って行った3つの展示作品です。




 さてこちらは背景とセット販売のお人形たちです。
 押し入れを見たら3年前のアイドールのときに準備したものがそのまま残っていたので持ってきました。

 

 

 自分としては良い感じだと思うのですが、こういうお人形はもう完全に主流から外れています。
 売るつもりなら、もっと眼はぱっちりと大きく、唇は少し厚みを持たせてはっきりと、そのうえでくっきりメイクをすべきなんだろうな。服も地味すぎ。

 このイベントに参加することを決めた理由の一つに「主催者がドール以外の分野を扱うようになったこと」というのをあげたのだけど、実際に出展案内にあった
創作人形、プラモや雑貨などの出展はなく、自分が持ち込んだジオラマなどは場違いな感じでした。
 みなさんちゃんとリサーチして、売れるものをきちんと持ち込んでいる。そういう意味では出展の範囲はむしろ狭まった感じすらする。

 そもそも自分はSDを模した小顔の球体関節人形からスタートして、イベントに参加するようになったけど、世の中の主流と自分のやりたいことが完全に違う方向
に向かっていて、創作人形はすでに絶滅しかけているような感じです。
 3時を回ると入場者もほとんどいなくなったので、イベント終了を待たずに40分早く切り上げました。




 帰りは久々に小田急のロマンスカーを利用しました。涼しくて乗り心地が良かった。
 今回は完全にアウェーでした。流れに乗らずに独自のことをやってるとこうなっちゃう。でもなんだかんだで個展PRのDMハガキが30枚ぐらいはけたのは
良かった。
 これからはネット上での活動をメインにして、あとはイベントに出ない分、実物を見ていただく個展等の回数を増やす方向で考えてゆきたいと思います。



2023.08
camera: Canon Powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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