黒羽・白河・那須
(栃木・福島)

2009.01.24〜01.25


暖冬で雪がない・・・。


 ひさびさに土日の両日休みが取れそう。
 どこかにでかけて美味しいものを食べたい。
 きれいな写真が撮りたい。

 金曜の夜、週末の予定をわくわくしながら考えます。
天気は日本海側で大荒れ、どんと雪が降りそうです。
雪景色の撮影もいいな・・・、と思いながら、降雪地に
向かって立ち往生もしたくない。
「そうだ!那須方面はどうかな? あそこは雪は降るけ
どチェーンが必要になるほどでもない。それに東北道を
使えば案外近いし。」
 例によって思いつきで出かける先が決まりました。

 今回のお供はJ-DOLLの Esplanadi です。
1.24(土)
5:00
 起きてタイヤをスタッドレスに換えます。
いくら雪が少ないとはいえ、雪景色での撮影をするの
ですから、ノーマルタイヤでは不安です。
 交換に40分・・・。
 それだけで何か疲れちゃいました。それにこの時間
だと首都高速から先は、もうきっと混んでいる。
 いっそのこと朝ご飯をゆっくり食べてから出かけまし
ょうか。スキー場に向かう渋滞も解消されるでしょうか
ら・・・。
 無計画な旅ではありますが、それなりに計算はしま
す。

 とりあえず昼は烏山で「そば」を食べる。
 北上しながら昔の町並みの残る地域を散策する。
 那須高原方面はきっと今日中には着けないから、
 どこか適当なところに泊まる。
 明日は渋滞が嫌いなので昼頃には自宅に向かう。

ね! 緻密な計算でしょ?(どこが・・・?)
9:30
 キノコと細ネギの和風パスタは、我が家特製で昆布
茶をきかせます。おいしいです。
 その後、熱帯魚の水槽の水替えをして、
 人形の洋服を着せて、
 カメラのバッテリーの充電をして、
 「るるぶ」と「マップル」を用意して、
さ、出かけましょ。

 首都高速の渋滞なし。
 まさに計画通りです。
 まずは那須烏山に向かいます。
 自宅から距離240km、計算上はおおむね3時間半で
到着です。
 前に来たときも雨が降ってました。
 このあたりは何気ない雑木林がとってもきれいなとこ
ろです。

 ところで那須高原はともかくとして烏山とか、湯津上や
黒羽なんて、普通は観光で行くような場所じゃないです
よね。
 我が家では、旅行ガイドに載っていないような場所、
特に昔の町並みの残る場所にスポットを当て、新しい
発見をするのが好きなんです。
13:00
 烏山到着。
 このあたりはぽつりぽつりと昔の民家が残っていて、
お散歩するにはいいところです。2年ほど前に来たこ
と、雨が降っていることから、今回の散策はパスです。
 施設の中では「烏山和紙会館」がおすすめかな。
多種類の和紙の販売があり、工房では手漉きの体験
もできます。
 烏山に立ち寄った目的は、ここ「石川そば屋」です。
市役所のすぐそばにあります。メニューはもりそば400
円からの、一見ごくありふれた蕎麦屋です。
 2年前、たまたま入ったのがこの店でした。そしてもう
一度東北方面に来るときには、絶対に来ようと、心に決
めていました。

 店に入るとお客は我々だけ・・・。
 (決して行列ができる店ではありません)
注文は十割そば(700円)と、天ぷらの小(300円)、そして
セリの天ぷら(なんと100円!)。
 金・土曜日は「オヤマボクチ(多分そうだった)」をつなぎ
にして十割そばを打ってます。喉ごしがとってもいいで
す。
 天ぷらは旬の野草のてんぷらがお安く、とってもお値
打ち。今回はセリとフキノトウに感激。

 このあたりは蕎麦屋が多く、この「石川そば屋」さんも
実はそんなありふれた一つなのかもしれません。もしか
したら、このあたりに住んでいる人にとっては当たり前
の味、当たり前のお値段なのかもしれません。
 この地域の人がうらやましい一方、この地域の人が
旅行に行って、どこかの蕎麦屋に入ったら、きっとあらた
めて自分の地域の蕎麦屋のレベルの高さに気づくはず
です。これは断言できます。



13:30
 那珂川町に到着。ここも古い町並みの残るところ。
 「馬頭広重美術館」に行こうかと思っていたのですが、
知らないうちに通過してました。
 夕刻が近づいているので戻ることはしませんでした。
ちょっと残念。

 右画像の右側に「八百屋」(ちょっとぼけてますが)の
看板があります。どうやらこれは「もともとここには
八百屋がありましたよ」ということらしいです。

 先を急ぐので車内で撮影慣行。
Esplanadi を取り出し、カーナビのよこに座らせます。
すると隣から
こんなところで出さないでよ! 恥ずかしいでしょ。」
の声・・・。そっかなあ、フロントガラスの前に人形が
座っていると、世間一般には「変質者」が運転している
ようにでも見えるのかなあ?
14:00
 前方に丸い小高い丘が突然にあらわれます。
 下街塚古墳です。
      
 あたりは田んぼと畑。
 写真は一番大きな古墳ですが、周囲にもいくつかの
古墳が点在しています。
 あたりに誰もいないことを確認してこっそりとお人形
を出します。

 近くに「風土記の丘資料館」があります。湯津上村
(現 大田原市)の誇る資料館です。

 那珂川・箒川の合流地点にあたるこの地域は縄文
時代から平安時代にかけて、地域では最も開け発展
していた場所のようです。

 ここには国宝「那須国造碑」が展示され、地域の歴
史がとっても分かりやすく説明されています。もう一ヶ
所、那珂川の小川地区にも資料館がありますが、
入館料は2館で100円、100円で国宝が見られる場所
ってこれまでなかったなあ・・・。



 と、ここで事件発生。靴がない!
 いえいえ私じゃなくって人形の靴・・・。
これ以降、Esplanadi は寒空のなか、裸足で行動する
ことになります。





       


       





16:00
 黒羽(現 大田原市)到着。
 画像は修正してありますが、もう陽は傾きつつあり
ます。
 日没まで1時間、さっそく散策開始です。黒羽城
(城址)を探しますが見つかりません。
 染め物屋の「紺屋」です。藍や柿渋の染めものが
たくさんあります。それなりのお値段はしますが、
質は高いです。
 30cm×60cmの柿渋の敷物(5250円)を購入、本日
最初の買い物です。
 このあと近くの酒屋で地酒の天鷹を2本買いました。

 
 





      


      


      





17:00
 散策終了とともに日没。
 そろそろ宿を決めなくてはなりません。
 我が家では安いビジネスホテル+外出して地域の
美味しいものを探して食べるのを基本パターンとして
います。ただこのパターンを実現できるのは比較的に
大きな街だけ。
 なので宿泊は白河まで足を伸ばすことにしました。

 「るるぶ」も「マップル」も栃木版なので、途中で
マップル福島を購入、早速予約の電話を入れます

18:00
 ホテル・ルートイン白河到着。
 本当は食べ物屋さんを先に探し、そこに近い宿を予約
する方が良いのですが、今回はそうもいきません。
 このホテルに限らずサンルートやα-1といったレベル
のホテルは値段的にもサービス的にも安心感があるの
でよく利用ます。

19:00
 食べ物屋を探してホテル周辺をうろつきます。
 新白河駅(新幹線)近くは繁華街がなく、店探しに苦労
します。人通りも本当に少ないです。
 あたりを一周してこの店「鳥こまち」に入ります。

 結果としては大正解でした。注文したものはすべて
おいしい。
 焼き鳥はすべて炭火で、安いものは100円から。
鳥はもちろん、野菜やプチトマトの焼き物。写真の
えいひれ、ササミのたたき、キムチ鍋。奥にあるキャ
ベツ(100円)まで文句なしにおいしかったです。
 ビールジョッキ、日本酒、焼酎・・・。しめて二人で
8000円でした。
 ここもレベル高いです。





      


      





1.25(日)
5:00
 目が覚めます。
 することもないので、出発前にちょっとホテル内で
撮影。それが上の画像です。

6:30
 朝食。
 このホテルは朝食付でツイン9000円。安いばかりで
なく、部屋もきれい。応対も丁寧で気に入りました。
 また泊まってもいいかな。
7:30
 車で5分ほどのところにある白河小峰城に到着。
1632年建造のきれいなお城です。全体的なバランス
に名城の風格と雰囲気があります。
天守閣の公開は10:00から。
「早すぎるよ。」
 と、散歩のおじさんから声がかかります。分かって
ます。わざわざ早すぎる時間帯に来たんです。
それでいいんです。
 案の定、観光客は誰もいません。こころおきなく人
形撮影ができます。





      


      


      





8:30
 白河郊外の南湖公園にやってきます。
 日本最古の公園として有名です・・・。でも自分とし
ては、整備されすぎていて逆につまらない気がしまし
た。どちらかというと「観賞」より「遊び」に向いている
公園ですね。
9:00
 雪景色の那須高原に向かいます。
 ところがちょっと悪い予感、あたりに雪がほとんど
ないんです・・・。今回の旅の目的の一つ、雪景色
のなかでの撮影はできるのでしょうか?
 これまでのところ、スタッドレスタイヤに換えた意味
がまったくありません。
 このあたりたくさんの牧場があります。いかにも高原
という感じです。
 遠くに噴煙のあがる茶臼山が望めます。
9:30
 那須高原の「殺生石」です。硫黄のにおいがします。
火山のつくった風景です。
 標高の高いところまであがってきましたが、やっぱり
雪は少ないです。この時点で雪景色での撮影はあき
らめました。
「殺生石」の手前にある千体地蔵です。
10:30
 撮影ができないとなると、あとはおみやげを買って
帰るだけ。
 アジアン・オールドバザールによります。いわゆる
雑貨店ですがネパール、ベトナム、バリの3店に分か
れていて、ものすごい数の商品があります。
 はっきり言って、ここはちょっと危険です。
 200円ぐらいから、ちょっとしたアクセサリーが購入
できます。ついついあちこちに手が出てしまいます。
 おみやげの一覧です。アジアン・オールドバザール
で購入したのは手前のアクセサリー類12点。奥の
お酒は黒羽で購入した天鷹(2本)、敷物も同じく染め
物やさんで購入したものです。


 このあと、ちょっとだけ那須を背景にして写真を撮影
して帰りました。渋滞もなくすんなりと帰れたのですが、
雪がなかったのがちょっと残念。
 それほど雪の多い地域ではないと思うのですが、
それでも標高の高いところにも雪がないなんて、やっぱ
暖冬なんでしょうかねえ・・・。



      

           


2009.01
camera: Canon Power Shot A640  &  OLYMPUS E410 + ZUIKO DIGITAL ED14-42 / graphic tool: Ichikawa Daisy Collage 10