球体人形の制作(発展編)
How to make a doll?

 こちらは「球体人形の制作・改良編」です。第1シリーズの制作講座をお読みになってない方は、まずはそちらで人形制作の概要をご理解下さい。
 このシリーズは前回以降の制作で得たノウハウをまとめたものになっております。


                      1 二重関節と非球体関節


●2008.02.10 天気:雪のち晴
 関東地方は前夜に大雪だった日の朝、なぜか出かけたくなって高尾山へ。
雪の影響で交通機関が混乱しているので、いくら観光地とはいえ休日でも
空いているだろうと考えたわけです。
 愛車にはスタッドレスタイヤがついているので、とりあえずは大丈夫。無事
にha-yarnの壁紙の背景となる画像を入手しました。
                      ▲藤の花も満開


1 二重関節
 肘は通常の球体関節の場合だと約90°程度にしか曲がりません。
その結果、口に手を当てるなどのポーズをとらせることはできません。
 そこで今回は二重関節に挑戦しました。右のように150°程度まで
より大きく曲がげることができるようになりました。




1 二重関節といっても難しい構造ではありません。
凹型の関節の間に加工した肘を挟み込むだけです。
2 肘部分の設計図や途中写真は撮りませんでした。
 ごめんなさい。
1 球を2つ用意し重なった中央部分を削り落として
 接着する。
2 接着部分の段差を埋める。
3 肘の内側の部分を平らにカットする。

 全体としてちょうど空豆のような形になります。


3 中央にゴムをとおす穴をあけます。
4 そのうえで図の青い部分に切り込みを入れて
 ゴムが動きやすくなるよう加工します。
5 完成状態です。





2 二重関節
 膝の二重関節化はいろいろ検討しましたがやめました。どうしても
通常のポーズが美しくなくなってしまうので。
 ただ膝関節には不満があって、ちょっといじっているうちに変な方向
を膝下が向いてしまう・・・。そこで膝がかってに回ってしまわないよう
に、非球体関節としました。




1 加工前の球体関節です。
2 ヤスリを入れて、線の部分で平らに加工します。
3 加工後の側面図です。色をつけたところが平らにな
 ったところです。


4 これにあわせて太もも側も加工します。
5 色をつけた部分に粘土を盛り、平らにします。

ちょっとした加工で膝が勝手にまわらなくなります。