UVレジンを使ったドールアイ
1/6 オリジナルヘッド用





 1/6ドールをいくつかつくっていったら、使える手持ちの8mmドールアイがなくなってしまいました。また気に入ったアイを安価に購入することもできそうに
ないので、UVレジンでつくってみることにします。



1/6ドールアイが選べない

 
 こちらの人形はオリジナルヘッドに、市販の8mmドールアイを組込ん
だものです。このサイズのドールアイは1組600円ぐらいのアクリルアイ
だと簡単に手に入のですが、実際にイメージ通りにはゆきません。微妙
にサイズがあわなかったり、虹彩の位置が奥すぎたりで、悲しい思いを
することも多いです。
 もっと高いグラスアイもありますが、使えないものが手元にいくつも残
っています。

 ドールのイメージはアイで全く変わってしまいます。オリジナルヘッドを
イメージ通りに完成させるには、アイもそれに合わせてつくる必要がある
と考えました。
 

 構想としてはこんなところです。まずは粘土で釣鐘状の土台をつくり、上下の不要部分をカット。そのうえで
円盤状の虹彩を上部に接着。最後にUVレジンを乗せて、その表面張力で自然の球面をつくるというものです。
そんなにうまくゆくものか? とも思いましたが、ものは試しです。

  



1 土台になる粘土と、釣鐘の型となる kotobukiya の
 ボールジョイントです。
2 粘土をボールジョイントの凹型に詰め込みます。
 しっかりと押し込んでつまみ出します。
3 このまま乾燥させます。今回は高めの粘土を使い
 ましたが、白いものなら何でも良いと思います。

4 乾燥したら上下をカットして、形を整えます。上面
 の大きさは虹彩の大きさに合わせます。



 次に虹彩をつくります。自分の場合にはフリーソフトの GIMP を使用しました。ですがべつに手書き
でも良いですし、本物の瞳を写真にとってプリントアウトしても良いと思います。

5 まずは背景をブルーグレイに塗りつぶし、放射線を
 描いてゆきます。
6 瞳の中心部分は円の範囲指定をしたうえで
 ブレンドでグラデーションをつけます。

7 このあと、円形の範囲指定、反転、消去で形を
 整えます。

8 工夫がないので、フィルターの「グルグルひねる
 を使って、虹彩を渦模様にしました。

9 これをコピーして、色合いの異なるものをいくつか
 つくります。
10 これが縮小してプリントアウトしたもの。残念です
 が、放射線のグルグルは小さくしすぎて見えません。
11 虹彩を釣鐘状の土台に接着します。

12 こちらがUVレジン(1500円ぐらい)です。表面張力
 で虹彩の上に透明なドームをつくります。
13 紫外線ランプで5分、レジンは硬化します。太陽光
 でも硬化するのでランプは必ずしも必要ないです。

14 虹彩と土台の間の隙間や段差をウルトラマットジェルメ ディウムで修復します。
15 リキテックスのホワイトで白目部分を塗ってゆきま
 す。
16 最後、白目部分に透明ウレタンを塗って完成です。



 さっそくその一つを人形に組み込みました。偶然なのかもしれませんが、思っていた以上に
オリジナルヘッドに似合っていてびっくりです。大満足です。






*)人形の着ている洋服はヤフーオークションでお譲りいただいた papinosukeiko 様の作品です。


 今回は5組つくって、使えるレベルは4組。最初にしては上出来です。
 また作業時間は全体で1時間もかかっていないでしょう。
 費用はUVレジンクラフト液が1500円、粘土は1000円ぐらい。でもこれだけあったら、8mmアイなら
数百個は作れると思います。
 意外と簡単にイメージ通りのものが作れるので、苦労して8mmアイを探す必要がなくなりました。

 このあと12・14mmの 1/3 アイもつくってみようかと思うのですが、表面張力で虹彩上の透明ドーム
をつくるのは無理があるような気がします。そうなると簡単な作業ではなくなります、ちょっと考える
必要がありそうです。