大谷・鹿沼



2013.02.10

 今回も知名度の少ない地方の街を訪れます。ガイドブックの扱いが小さいと、
事前学習ができない分、逆に新鮮で、驚きと感動があるような気がします。



02.10
(日)
 宇都宮近郊の大谷といえば大谷石、鹿沼といえば鹿沼
土と苺でしょうか。両方とも旅行ガイドの扱いは小さいで
すが、古くからある街なので、きっと何かあるに違いありま
せん。


 
9:40
 那須から1時間ちょとで大谷に到着。
 早速、大谷寺(入場料300円)を訪れます。大谷石の
岸壁を削って観音様を彫り、そこにお堂を造ったという
ことです。(国の特別史跡・重要文化財)
 中は撮影禁止になっています。
 
 近くにある平和観音。
 高さ27mで、戦後間もない頃につくられたとか。大谷石
を削ってつくられたもので、上の展望台からは、街が一望
できます。
 近隣は大谷石の岸壁が連なって、不思議で迫力のある
風景がひろがってます。

 今回は立ち寄りませんでしたが、近くには大谷石の資料
館もあります。
 

     

     

     *)今回のDOLLはオビツ27cmにオリジナルヘッドを組み合わせたものです。
      また洋服はヤフーオークションでお世話になりました arisutedyisu0511様の
      作品です。




11:00
 鹿沼に到着。
 何か、街中が賑わいでいます。よく見ると「おひな様
めぐり」ののぼりがあちこちに立っています。
 しかも開催期間は 2.10から 3.3まで、今日はその初日
です。ちょっとラッキーかも。

 静かな街歩きも好きですが、時折、こんな偶然に出会
うことも楽しいです。
 広場では飲食物から雑貨品、芸術品など様々なもの
が売られています。
 
 屋台のまち中央公園に車を停め、観光物産館で地図
を入手、散策を開始します。
 まずは掬翠園(鹿沼の名園を復元したもの)に入って
みます。

 
       
 奥の座敷に雛人形と吊るし雛が飾られています。
 祭りの期間中、街の74ヶ所で江戸から現代までの様々
な雛人形が見学できます。

 個人的には、西洋人形の影響を受けていない、明治以
前の8等身美人の雛人形が好きです。
       
 
 ここで突然「とちまる君」登場。
 とちまる君は栃木のご当地キャラで、今回はじめてお
会いしました。(実はこれまで知らなかったけど)
 今日はお祭り初日ということで、街の幾つかのイベント
会場を回るようです。

 人形製作者として、まずはじっくりと、とちまる君を観察
します。視界はあご下の穴から、空気穴は背中に、全体
はやわらかいウレタンで形成されているようです。
 身長から考えると、中には多分女性が。足の長さがが
30cmぐらいしかないので、歩きにくいだろうな。しかも頭
が大きいのでバランスが悪い。
 冬はいいけど、夏はきっとものすごく暑いに違いありま
せん。
     
       とちまる君が次の会場に向かいます。頭が大きいので
襖にはさまって動けません。お手伝いいただいて、やっと
外に出ます。
 



 イベント広場や街の中心街をちょっと外れると、すごく
静かな風景があります。別に賑やかなお祭りを楽しみに
してきたわけでもないので、しばし人通りの少ない裏通り
を歩きます。
 古い家や蔵がところどころにあって、歴史を感じさせま
す。
 
 
       
 鹿沼はとっても神社の多い街です。ほんとに100mぐら
いの間隔で、小さいけど歴史のありそうな神社がありま
す。
 しかも掃除が行き届いていて、みんなきれいです。





  
 
  
 

     





 そしてその神社の傍らには、大きな蔵が建っています。
このなかには彫刻屋台が収められています。
 ぶっつけ秋祭りという祭りでは、各町内の彫刻屋台が
繰り出し、とても盛り上がるそうです。

 ちなみに鹿沼はとても祭りやイベントが多く、祭りが行わ
れない月はないみたいです。訪れるなら、お祭りをチェック
してからの方がいいかも。

 下はその彫刻屋台です。
 左は華やかな菜色の施されたもの。右は一見地味な白
木の仕上げですが、近寄ってみると精緻な彫刻が全体に
施されていて、まさに工芸芸術です。

 
 
 鹿沼は木工を中心とした工芸の街でもあります。
 伝統工芸館では上の彫刻屋台のほか、鹿沼組子と呼ば
れる見事な作品を見ることができます。

 ということで帰りにお椀を2つ買いました。
 うさぎの模様が可愛いです。



        
     





 こちらが秋祭りの中心になる今宮神社、400年以上の
歴史があるそうです。
 こちらでも社や門に匠の技を見ることができます。
 
 まっすぐな参道の先に和菓子の老舗「紀州屋」がありま
す。連れは迷うことなく店内へ。
 10分後草餅と「焼ききんとん」なるものを買って出てきま
した。昔ながらの素朴な味でした。
 甘味の名産品はきちんと抑える連れはえらいです。


      
     
   お昼ご飯は、鹿沼名物のニラそばにします。
 ゆでたニラがそばと一緒に盛られています。蕎麦自体も
ちゃんと打たれたものなので美味しいです。
   
       
       
       
   そばを食べて表に出たら、そこにとちまる君が。
 こどもたちが群がって、なかなか離してくれません。
ときどきぶつかってくる子もいます。

 ものすごく体力の必要な仕事だと思います。もしかした
ら、中にいる人は笑顔の向こうで泣いているのかもしれま
せん。
 人気者はつらいですが頑張ってください。
   
       

     

2013.02

camera:Panasonic Lumix G3 + GVARIO 14mm-42mm / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 5 + Ichikawa Daisy Collage 10