DESIGN FESTA vol.37



2013.05.18-19

デザインフェスタは、誰でも参加できるアート系イベントとしては最大のもの。
今回こちらに初出展しました。


5.18(SAT) 8:30
 東京ビックサイトに到着。
 前回のデザインフェスタvol.36に触発されて参加を決意、
準備に半年かけた結果を今日からの2日間で表現します。

 デザインフェスタは誰でも参加できるアート系のイベント
で、3000ブース、10,000人ほどのアーティストが出展しま
す。
 今回はあまりの人気の高さに参加受付時にサーバーが
ダウン、次回からは抽選で出展が決まるということです。

 今回、受付が受理されて本当に良かったです。
 受付開始後、ほどなくサーバーがダウン、ファックスを
翌日送って申し込んだけど、もう70%ぐらいのブースがうま
っていたから・・・。

 
 早速、荷物を会場内に持ち込みます。
 用意されたエリアは180cm×90cm、広い会場のなかで
は、とても狭く感じます。

 そもそもデザインフェスタに限らず、こういったイベントに
は初出展なので、勝手が分からないところもあるのですが、
とりあえず忘れ物のないように、1週間かけて入念に荷物
の点検は行いました。

 まずは展示台の組立です。
     
   
     
   準備した人形の半数を並べます。
 全部を展示したかったのですが、リハーサルしてみたら、
どうにも窮屈で美しくない。ということで、ときおり展示品を
入れ替えることで対応することにしました。

 デザインフェスタでは、カテゴリーごとにブースがまとめ
られていて、
近くには創作人形関係のブースもいくつかあ
ります。
 いずれのブースも背景を含めた表現に統一感があり、
見せ方という意味では、まだまだ自分は未熟だなと正直
思いました。
 
       
  10:30
 あらかた準備が整ったところでお客様がいらっしゃいまし
た。ネット上でお付き合いのある日本画家の川添様です。
日本画で古代魚などを描かれています。
 どんな作品かはリンクしていますので、こちらからどうぞ。



 あめちゃんいただきました、ごちそうさまです。
 またいろいろとアドバイスをありがとうございます。


  
 
       



 最初に並べた人形の紹介です。

 まずは1/6 DOLL。
 レジン製のオリジナルヘッドに、オビツ27cmSBHボディ、

服はSWEET HEART☆CoCo☆のやよ様に制作していた
だきました。
http://yaplog.jp/sweet_coco/

 デザインフェスタの出展は、オリジナル品に限るという
ルールがあるのですが、こういった組み合わせについて
は問題がないとの回答を事務局からいただいています。

 ちなみに隣の画像にある e4 のロゴの下には、今回ご
協力いただいた方々のサイト上のお名前を記させていた
だきました。
 皆様のおかげで出展できました、ありがとうございます。
 

 
   次に1/3 DOLL。

 主に最近3年間の作品を持ってきました。
 すべてラドール プレミックスを主材としたオリジナルドール
です。1/3ドール服についてはJETRUNNER;Dのみけ様に
ご提供いただいております。





 今回、みけ様よりドレスが届いたのが5日前。洋服あわせ
をしようと、旧作品を久しぶりに取り出してみて、ちょっと驚い
てしまいました。

 完成時点では満足な出来だったのですが、今見てみると、
勢いはあっても、完成度の低い部分があまりにも目につく。
 ということでそれらは非売品に回しました。
 よく言えば技術的に向上したということでしょうが、これから
しばらくは新規の人形制作は控え、旧作品のリメ イクに集中
しようと思います。
 
     
   
 
 
   
     左はドールの構造や制作方法を説明するために連れ
てきた制作途中の次の作品です。

 ここで自分は仕事があるので、代理人にブースを任せ、
会場を後にします。

 夜、代理人からその後のレポートがありました。
 売れたのは 1/6 ドールヘッドとポストカードのみだったそう
です。
 まったく商売になっていません。
 正直なところ、売れない可能性が高いなとも思ってました。
そもそも人形を目当てに来られる方はほんの少数だろうし。

 ですが一方で専門的な質問をする方も何人かいたようです。
(代理人はちなみに全く答えられない)
 可愛いと言って下さる方、撮影してゆかれる方は多数。
 ある外人さんは、これはいい! しかも安い、安すぎる!とも。
(ちなみに大きい人形は1体48,000円から)
   
   事実ワンダーフェスティバルやドールイベントは、作品販売が
中心になりますが、このデザインフェスタの場合、自らの知名度
を上げることを最大の目的として参加いる人が圧倒的に多いの
です。
 実際、販売をしない出展者も多いし、販売していてもせいぜい
出展料の足しにしかならない程度だったりします。儲けの出る
ブースは、おそらく1割にも満たないのではないでしょうか。

 ここで出会った方が皆さん言われることは、この場を利用して
次のチャンスを得ること。また様々な方との交流の場であるとも。
 やっぱり大人の文化祭なんだろうなー。


   



5.19(SUN)  9:30
 会場に到着。セッティングは済んでいるので、余裕があり
ます。

 あらためて自分のブースを見て少々の手直しをします。
といっても、派手な演出もないし、人形も小顔でとても地味
です。
 人形は芸術品でなく、人間の相手をする実用品というの
が持論なので、今更、派手なメイクをしようとも思いません。
(でも、だったらどうしてデザインフェスタに出たの? と言
われそうですが)
 
     
       
11:00
 会場の時刻です。
 これはブースの裏側の風景。
 まるで窓から外を眺めるようです。初めての体験で新鮮
です。
 さすがにアート系のイベント、すごい服装やメイクの人が
多数通りかかります。
 ときおり背中合わせになった Inu to Neko の出展者と会
話を交わします。目的をしっかりと持った良い方たちです。
     
   今日は自分自身がブースにいるので、時間を区切って
昨日展示できなかった作品をお出しする予定です。
 すでに彼女たちは舞台裏でスタンバイしてます。

 あとは接客。
 とりあえず立ち止まりそうな人がいたら、「こんにちは」と
挨拶する。(挨拶はコミュニケーションの基本です)
 本当に止まったら、
「興味がおありでしたら説明しますよ」
「撮影はご自由にどうぞ」
「別な作品もありますのでお出ししますよ」 
 みたいな感じかな。
 あとはスマイル。
(おじさんのスマイルにどれだけの価値があるかは不明
だが)

 



 本日表舞台に出てくる 1/6 DOLL。
 昨日と同じレジン製オリジナルヘッドとオビツ27cmSBH
の組み合わせ。
 ドール服はヤフオクでお世話になりましたRubanie様、
sjykt887様、 arisutedyisu様に許可を得て展示していま
す。



 ちなみに昨日画像をチェックしたのですが、この会場
の照明は上からのものばかりなので、人形の展示には
向いていないようです。
 これは後々撮影講座でも触れようと思っているのです
が、やや下方からの補助光がないと、ドールアイの奥ま
で光が届きません。特に小顔のヘッドだと厳しいです。
 
   
 

   
   こちらは1/3 doll。
 3体ともドレスはJET RUNNER;D 製です。

 
       
   
       
 









 しばらく接客していて重大な事実に気づきます。

「リカちゃんみたーい」
 と小さな女の子が1/6 nano シリーズに興味を持ってくれま
した。
 お父さんお母さんが近くにいらしたので、
「こちらはヘッドと洋服がオリジナルなんですよ・・・。ちなみに
右側の大きな人形の方は、すべて手作りの粘土製なんです
よ。」
 すると急に目が点。驚いた様子で、
「え!? 手作りなんですか? ぜんぜん分かりませんでし
た・・・。」
 どうやら、既製の人形が販売されているのだと、勘違いして
いたらしい。
(そういうことか)
 
   



 ときどき休憩ついでに近くのブースをうろうろします。

 こちらはすぐ裏の Inu to Neko 様、hokoriというオリジナ
ルキャラクター(200円〜安い!)の販売をしていました。
     

   
 こちらはお隣の ak.production 様。
 圧倒的な存在感のあるキャラクターです。
 でも「かわいー」とたくさんの人が群がっていました。
     

   創作系のKamaty Moon 様
 いろいろなイベントでお会いすることができます。
 アートの分野で高い評価を得ておられます。
 
   
   

 デザインフェスタはオープン時刻からお客様が殺到する
ようなイベントではありません。混雑はするのですが、それ
なりに落ち着いて見ることができます。

 ただもちろん例外もあります。
 人気のブースには列もできますし、右のような「緊縛体験」
などという奇抜なブースはものすごい人だかりになります。




  13:00
 この時間帯からが人出のピークになります。
 
 人形に詳しい一部の方を除けば、多くの方々はどうやら
自分の人形が、既製のメーカー製dollに見えてしまって
いるということに気づきました。
 仕上げを丁寧にして肌の透明感を出し、エアガンでムラ
のないメイクで仕上げると、確かに手作り感はなくなってく
るのかもしれない・・・。

 それからは、とりあえず立ち止まりそうな人がいたら、
こんにちはの後に
「右側の人形はすべて手作りです、左側はヘッドが手作
りです。」
と付け加えるようにしました。
 するとかなりの割合で、
「本当ですか!? 手作りには見えません」
とリアクションが返ってきます。

   
       

 とりあえず、知名度を高めるという目的で制作した名刺
200枚はさばきたいな。昨日は60枚ぐらいだったけど、接
客を変えたらペースが上がったので、届きそうな気配。

 応対する回数も増えます。
 可愛いと言って下さる方、撮影してゆかれる方は多数。
なかには最初から創作人形であることに気づいている方
もいて専門的な質問も受けます。

「粘土は何を使っていますか?」
   ラドールのプレミックスです。
「仕上げには何を?」
   イージースリップを塗布して表面を固め、リキテックス
  とマッドジェルメディウムで着色の後、ウレタンで透明層
  をつくります。
「球体関節にはなっていませんね」
   あえて球を強調していません。また膝などは楕円体
  の形状にして関節の動く方向を限定しています。
「服いいですね」
   この人形を北海道まで送って作っていただきました。
「ドールアイは」
   1/3は既製品。1/6の方はUVレジンを使って自作して
  ます。
「もうかってますか?」
   まったく
「今度○○で紹介させていただきますが、よろしいですか」
   こちらこそよろしくお願いします。
「この人形は製品化する予定はあるの?」
   いえいえ、今の仕事をしている限り無理です。
「こんなに綺麗なのにもったいない」
   ありがとうございます。
「どちらにお住まいで?」
   ?
「他のドールとの互換性は?」
   SDの洋服は基本的にすべて着せられるようになっ
  ています。
「ネオジムマグネットの工夫はおもしろいけど、強度は大
丈夫?」
   SDなどのレジンドールだと厳しいですが、プレミック
  スは軽量なので充分に固定が可能です。
「イージースリップをこういうふうに使う人は初めてです。
表面仕上げについてはとても参考になりますね。当方で
紹介させていただいてよろしいですか。」
   はい。もし透明なイージースリップがあったら、とっ
  ても便利なんですけどね。

     

     

     

 この日、名刺は200枚のほとんどがさばけました。
 でも何も売れませんでした。
(やっぱりちょっと残念)

 けど充実はしていたな。
 さばいた名刺といただいた数枚の名刺が今の財産かも
しれません。
 



2013.05

camera : :Panasonic Lumix G3 + sigma 10-20 mm DC & Canon Power Shot S90 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 5 +Digital Photo Pro. + Ichikawa DaisyCollage 10