PLフィルターを使いこなす ● カラー画像で唯一色調を変えることができます
1 色がくっきり、すっきり PLフィルターの効果は色がくっきりして、画像の輪郭が明確になることです。 下の画像は春先の日中、Canon Powershot s100 を使用して撮影したものです。 ![]() ![]() 左が通常の画像、右がPLフィルターを使用して撮影したものです。彩度が増して、特に普通だったら水色にしか
ならない空が、まるで地中海の空のように蒼く染まっています。 事実PLフィルターは風景を撮影される方に利用されることが多いようです ただどんな場合でもその効果が現れるとは限りません。 ![]() ![]() こちらも左が通常、右側がPLフィルターありです。多少右の方が雲の輪郭が明確になっていますが、それほど 両者に違いはないです。この撮影の場合、完全な逆光でPLフィルターの効果はあまり出て来ないと言われてい ます。 次の画像は明るい窓際での撮影。正直、コンパクトなデジカメの苦手とする状況です。ガラスとカメラ内部で起 こる乱反射で画像が白っぽくなってしまいます。 この場合、デジタル一眼の方が圧倒的に良い結果になります。 ![]() ![]() それでもPLフィルターを使った右側の方が、白い乱反射を押さえて本来の色合いに近くなっていることがお分かり かと思います。 このようにPLフィルターは万能ではありませんが、色合いをくっきりはっきりさせる、白っぽい画像を改善するという 効果があることはお分かりいただけたかと思います。特に屋外撮影では効果的です。 ![]() ![]() *)DOLLの着ているお洋服は、ヤフオクでお譲りいただいた amitari40 様の作品です。 ブルーのカーディガンがとてもすてき! 2 DOLL撮影にPLフィルターを使う 偏光サングラスというものがあって、山登り、スキー、釣りなどのシーンでは活躍してくれます。いずれも大気中の乱反射 を押さえ、白いかすみのないビビッドな風景を見ることができます。 PLフィルターは偏光ガラスのカメラ用で、リングを回転させてその効果を変えることができるようにしてあります。屋外だけ でなく、室内でもその効果を発揮できる場面があります。 ![]() ![]() プラスチックのDOLLだと、つや消し処理をしていても、テカテカと反射してしまうことがありますが、PLフィルターを使うと この肌のテカリを押さえてくれます。 次は背景の処理です。バックを黒くしたいと思っていても光線の関係で黒くならないってことあります。 ![]() ![]() 背景に黒い紙を置いたのですが、照明の反射があって完全に黒くならない、こんなときにPLフィルターを使ってやると この反射が押さえられて背景が黒く沈みます。 ガラスや鏡に、いろんなものが写りこんでしまうってこともよくあると思います。 ![]() ![]() ごらんのとおり、ガラス部分への写り込みがきれいに消えました。 また反射物ごしに撮影する場合にもPLフィルターは使えます。撮影可能な美術館や博物館でガラスケース越しに 撮影する。水面下の風景を撮影するなんてときに絶大な効果があります。 ちなみにPCモニターの前で撮影するとこんなふうになります。 ![]() ![]() 詳しい話は避けますが、PCモニターの液晶とPLフィルターは似たような効果があって、角度によってはモニター上の 画像が消えてしまうことがあります。 今回のまとめとしては、PLフィルターは風景をきれいに写す。室内撮影でも反射をコントロールすることで、よりきれい に撮影することができる場合があるってところでしょうか。 反射させるところは反射させる、させたくないところは押さえる。こういった選択肢があると画像に幅ができます。 ![]() ![]() |