8.05 (水) |
八戸を22:00に出航するフェリーに乗ります。 北海道に渡るには飛行機がいちばん楽なのですが ハイシーズンのこの時期には羽田から片道4万円近 くします。 フェリーだと大洗、八戸、青森、秋田などから出発 地点を選ぶことになりますが、八戸からだと自家用 車と大人2人で22500円と、他の交通手段に比べて かなりお安いです。 あと荷物やお土産の心配もいらないのがメリットか な。 |
とりあえず台風が来ていないことを確認して、1週 間前にフェリーの予約を入れました。 宿泊の方は旭川が満室だったので、ちょっと遠い けど名寄市内のホテルにとりあえず1泊目を予約。 さらに出発直前になって天気が大丈夫そうだったの で、礼文島の宿にも2泊目の予約を入れます。 やはり時間的、金銭的なリスクがあるので、でき れば天気やその他の条件がOKであることを確認 したうえででかけたいところですが、このシーズン だとそうもゆきません。 おおむねのルートは右のとおり苫小牧から、富良 野、美瑛を経由して1泊目が名寄、翌日は礼文島、 その後戻ってきてサロベツ原野といったおおまかな 予定を立てています。 じっくりと回るにはもっと時間が必要ですが、今回 はお花畑限定の旅なので、旭川動物園などの観光 スポットはすべてパスです。 ちなみに札幌の8月最高気温の平均26℃、礼文島 22℃ということで、涼しく過ごせそうです。 ちなみに右の地図は手書きなんだけど、うまく書け たでしょ? 書いていて思ったのは、やっぱり北海道 は縮尺が違うなってこと、苫小牧から稚内おおむね 400km、これはおおむね東京から岐阜ぐらいの距離 があるんですから。 |
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8.06 (木) |
4:50 八戸・種差海岸の散策で疲れていたのか、昨夜は ほぼ出航と同時に眠ってしまいました。 4時半ぐらいには目が覚め甲板に出てみます。もう しっかりと明るいです。緯度の高い地方は夜明けが 早いというのは教科書どおりです。 |
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右の画像の右上はカモメ。 船体にぶつかった風がその向きを変え、上昇風に なっている場所があるのですが、そこに入ったカモメ は全く羽ばたきもせずに、ずっと船体に寄り添うよう に飛び続けています。うまいもんです。 フェリーは無事 6:00に苫小牧に到着しました。 |
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8:00 道央道の千歳恵庭JCTから道東道に入り、占冠IC から国道237号線で夕張岳の麓を北上します。 2日前の予報では天気は良さそうな感じだったけど 実際のところはあまりよくなかったです。 寒気が入ってきて、天気は全国的に不安定。ここ 占冠では雨がぽつぽつ降り出していました。 |
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富良野市内に入ります。 いちめんのトウモロコシ畑。 |
こちらは富良野市内の南東にある低い山から撮影 しました。この一瞬だけ晴れ間があって嬉しい限り。 |
9:10 富良野市街の東にある市営の鳥沼公園です。ひっ そりとした静かな公園です。 |
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わき水が蓄えられた池は、とても透明度が高いで す。水面にもやがはっていて、ちょっと神秘的。 ここには観光客どころか地元の人もいなかったで す。富良野の西側には観光スポットが多いですが、 ちょっと外れるとこんな静かな空間もあるんだな、 と後で思いました。 手こぎのボートの貸し出しあります。 (たぶん無料) |
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道はひたすらまっすぐで、この区間は8kmも直線が 続きます。 北海道の移動は計算しやすいです。時速60kmで 移動すれば、きっちりと1時間後に60km先に移動で きるって感じです。 |
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10:00 美瑛の市内から自家用車で20分ぐらいのところに ある「青い池」です。上流の滝からアルミニウムを含 んだ水が流れ込み、美瑛川と混じってコロイドとなっ て青く染まるんだそうです。 晴れていたら、枯れたカラマツの白とのコントラスト がきれいなんだろうけど。今日はちょっと残念。 |
こちらはどの観光ガイドでも大きく取り上げられ る人気のスポット。画像には人は写っていません が、周辺の散策路は人でいっぱい。 外国人多いです、日本人よりずっと多いです、 話には聞いていましたが、これほどとは・・・。 実は今回大きなサイズの人形も持ってきていて 隙あれば撮影と思っていたのですが、そんな落ち 着いた感じじゃないです。 そのうち雨がぽつぽつ降ってきて、しかも霧が 立ちこめて何にも見ない。 近くのラベンダー畑はちょっと見てみようと思っ ていたのですが、これでは先にすすむしかありま せん。 |
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10:40 こちらは「ぜるぶの丘」です。美瑛にはこのほか にも「・・・の丘」というのかいくつかあるようです。 外を歩ける程度に雨がおさまったので、立ち寄 ってみました。これだけきれいなお花畑を維持す るのは大変だろうなあ。 |
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右の画像の中央がケンとメリーの木らしいです。 近くにセブンスターの木、マイルドセブンの丘なん かもあるようです。 うーん晴れていたらきっときれいなんだろうなあ。 でもこればっかりはしょうがないですね。 ちなみに富良野や美瑛には、そのほかにも観光 ファームがいくつかあるようですが、天気も良くない のでパス。 また北の国からほか、いろいろなドラマやCMの ロケ地になっている有名な場所も、連れと相談の うえ、まあいいかってことにしました。 正直、傘をさして混雑した人気スポットに行って も、あまり感激しないような気がします。 また今度の機会にとっておくことにします。 |
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12:00 旭川に入りました。 とりあえず地元でいちばん老舗のラーメン屋さんに 入りました。 |
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13:10 本日最大の目的地がこの上野ファームです。 (入場800円) NHK「猫のしっぽカエルの手」で知って以来、ぜひ 一度伺わなくてはと思っておりました。 |
16:15 こちらは剣淵、道中道の最終地点にあります。 「絵本の里」ということなので、立ち寄ってみまし た。おそらく絵本専門の図書館としては最大規模 です。 |
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夕暮れの近づくヒマワリ畑。 |
17:45 名寄に到着。 途中、自家用車のラジオをチューニングしていた らFM名寄の放送が聞こえてきました。ローカル局 ならではの地元密着の内容がおもしろい。 ちなみに名寄には市立大学もあるようです。 名寄はポイントになるようなもののない小さな町 というイメージがあったので、ちょっと驚きました。 侮れないかも。 荷物をホテルおいて散策開始。衣類がなくなって きたので、こちらの西條という百貨店でお買い物し ました。 ちょっと長めの旅行だと洗濯する必要があります が、自分の場合、もう捨ててもいいようなものを着 ていって、本当に捨ててしまうということをよくやり ます。 海外旅行や遠方への旅行では、特にこの作戦は 有効です。開いたスペースにお土産を詰め込むこ とができます。 |
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街に出てみると、今日はお祭りの様子。 たくさんのお店が出ていて、なごやかな雰囲気です。 |
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18:45 こちら「居酒屋炉ばた」におじゃましました。 どこか良い店はないかとうろうろしてたら、親切な 地元のおじさんが、 「うまいもの食べるなら、こちらの店か、向かいのいし 田だな。」 と紹介してくださいました。 大きな焼台はもちろん炭火、これは期待ができそう です。 |
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カレイ、焼きガキ、イカなどを注文。ひとつひとつ が大きいです。(カレイは40cmぐらい) ほんとうに満足。しかもお代は二人で6500円ぐらい でした。 |
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お祭りはまだまだ続いています。 たくさんのお店が出ているのですが、お酒を扱って いるのは一軒のみ、実に健康的というか、子供達の ための催しって感じです。 実際、近隣の中学高校生、または20才前後の若者 が多いです。大人が子供達のためにとか、夏休みを 利用して帰省してきた学生のためにという発想が、 とっても良いと思います。 |
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名寄は特に観光地でなく、派手さもないですが、居 心地はとても良さそうに思います。 でも調べてみたら名寄の人口は29000人足らず、 しかも人口は9年間に2000人も減っているらしいで す。 名寄はとてもよくがんばっていると思いますが、 やっぱり若者をつなぎ止める産業とかが必要なの かなあ。 |
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今晩の宿泊はこちらカイコーアネックス名寄。決し て大きなホテルではないけれど、細かなところまで 配慮の行きとどいたホテルです。 ツインで12000円でした。おすすめします |
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8.07 (金) |
6:10 今日は午後に礼文島に渡るので早出します。 国道40号線を北上、音威子府村にさしかかると、 次々にきれいな風景が展開します |
8:00 音威子府村は蕎麦がおいしいらしいけど、この時 間では開いているはずもないので、さらに東へ。オホ ーツク海を目指します。 最初の目的地はここ、クッチャロ湖・・・。どんよりと した天気で風景は今ひとつ。 |
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海岸線に出た後、国道238号線を北上します。 周辺に低湿地がひろがります。 |
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海岸の低湿地を背の低い草花が覆っています。 ちょっとだけ地面が高く乾燥しているところは牧草地 になってます。 空は9割が雲なのですが、たまに入る陽ざしがスポ ット的に大地を照らしてとてもきれい。 |
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9:20 宗谷岬に到着。 ここからサハリンも見えるといいますが、今日は 厳しい。 画像は日本最北の地の碑。 そのほかにもここには「最北のバス停」とか「最北 の食堂」があったりします。 |
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11:00 稚内港に到着。 ここからフェリーで礼文島に向かいます。ただ自家 用車はここに置いてゆきます。 (片道で13000円はちょっと厳しい) |
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距離59km、2時間弱の船旅になります。 都合良くまた晴れてきました。ちなみにこの日は 北海道内で礼文・利尻の天気がいちばん良かった とか。 |
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画像は日本百名山に数えられる利尻富士。こち らを訪れたらメインは登山かな。 |
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13:00 礼文島に到着しました。 島でいちばん高い場所が礼文岳で標高490m、 平地は少なく、全体が標高200mほどの丘陵地帯だ と聞いています。 今回の目的はいちめんが高山植物で覆われという 丘陵地帯のトレッキングです。 |
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香深港フェリーターミナルに民宿のご主人が出迎 えに来ておられたので、余分な荷物を宿に運んで もらい、自分たちは早速トレッキングに向かいます。 島にはいくつかのコースが整備されているのです が、今日歩くのは島の南部を巡る桃岩展望台コー スです。(所要時間4時間) 花を見るにはいちばん良いといわれているみたい です。 |
最初の30分は植物の密生した登山道を登ります。 蒸し暑いです。なんでここまできて汗をかかなけれ ばいけないんだろう・・・、みたいなことを考えている うちに、目の前が開けてきました。 |
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何十種類も高山植物の花が咲いているらしいの ですが、とりあえず見たものはすべて撮影すること にしました。 |
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14:00 最初の休憩ポイント桃岩展望台に到着。 ちょっときついのは最初の30分ぐらいで、あとは ゆるやかなアップダウンが続きます。 自分たちのようにトレッキングしている人はいる のですが、関東地方の山に比べればぜんぜん空 いています。数百mおきにぽつりぽつりという感じ です。 |
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まるで日本じゃないみたい風景が続きます。 おそらくは氷河地形で、アイルランドやスコットランド に近いかも。 |
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コースの終わりにある元地灯台。 |
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降りてきたところで出会ったネコ。 島内では熊や鹿、キツネなどの大きな動物はいな いみたいで、小動物もみんなのんびりと暮らしてい る感じです。 |
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16:00 民宿のご主人に余裕があれば行ってみると良い と言われた「北のカナリアパーク」に向かいます。 (無料 入場は16:30までOK) 「北のカナリアたち」は最北端の島の小学校を舞台 にした映画、最近の映画なので覚えておられる方 も多いかもしれません。 |
利尻島を背景につくられたこの建物は映画で使 われた小学校をそのまま保存したもの。なかには 映画に関係する様々なものが展示されています。 |
今晩お世話になる民宿は島の最南端、知床にあ ります。 知床という地名なのですが、そもそも「はしっこ」 とか「ゆきつくところ」というアイヌ語が語源だと聞い たことがあります。 |
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16:30 民宿「はまなす」。 ほんとうにはしっこにありました。 あたりは小さな漁村以外の何物でなく、もちろん コンビニなんてものもありません。 |
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部屋から見る景色は、夕暮れとカモメのゆられる の海のみ。聞こえるのは波と風に吹かれてこすれ 合う草の音だけ。 |
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夕食です。 派手な演出はないけれど、地元の食材がたくさん。 どれもがとっても美味しかったのですが、驚いたの はウニの味、今まで食べたのと全然味が違う。 |
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8.08 (土) |
5:20 昨日も一昨日もたくさん歩いたので、昨夜はコロリ と眠ってしまい、起きたらもう朝でした。 朝食まで時間があるので近くをお散歩します。 今日はちょっと雲が多いかな。 |
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朝食をとった後、ご主人にフェリーターミナルまで 送っていただきました。 とても良くしていただき、ありがとうございます。 |
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8:00 フェリーに乗るまでに若干の時間があったので、 ちょっとお土産屋さんをまわります。 目に留まったのが下の「礼文の花の種」(550円) 3種類買いました。もうこれ以外ないでしょ。 |
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8:35 どこかのホテルの方々なのでしょうか、お見送り に来て歌を歌ってました。 なんかそのシーンにちょっと感激。 |
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今回は礼文島のほんのわずかなところしか回って いませんが、他にも魅力的なところはたくさんあるよ うです。 今度来るなら5から6月、島の北部を中心にまわっ てみたいと思います。 |
天気は下り坂、晴れていたのはここ数日間で昨 日だけだったようです。本当に運が良かったです。 絶景と高山植物の組み合わせは、なかなか見ら れないと思うし、それが360°のパノラマになってい るのはここしかないように思います。 |
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10:50 稚内に戻ってきました。 画像はJR稚内駅です。黄色い車止めは宗谷本 線のレールの端っこ、つまり線路の北限ということ になります。 |
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11:00 ちょっと早いけどお昼にします。いちばん北にある ラーメン屋さんかどうかは知りませんが、開店と同 時にお客でいっぱいに。 しおラーメンは魚介の出汁がきいていて、とっても 美味しい。きっと有名店なんだろうな。 |
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11:35 ノシャップ岬です。 イルカのモニュメントの下で記念撮影します。 雲がどんどん厚くなってきて、今日もやっぱりサハ リンは見えません。 ちなみにここは夕日のきれいな場所としても有名 だそうです。 |
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ここから太平洋側を南下します。 一帯は利尻礼文サロベツ国立公園の一部で、 その面積は 6700ha だそうです。 どこまでもどこまでも湿原が続きます。 花はあるのですが、時期的にもっと早く訪れた 方が良いようですね。 |
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13:30 こちらはサロベツ湿原センターです。 湿原の規模は以前はもっと大きかったらしいので すが、観光のための盛り土などで湿地が草原に変わ ってきてしまっているそうです。そのため現在、表面 部分の土を取り除く取り組みを行っているそうです。 |
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14:40 湿原内に残るパンケ沼です。 水が赤いのは泥炭層からしみ出す鉄分だそうで す。 |
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これはオトンルイ風力発電所。 発電量は年間5000万kW、なかなか壮観です。 |
16:00 道の駅「富士見」で休憩。 (濃いめのコーヒーがおいしかった) ここでこれからの行動を考えます。 |
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実は今回キャンプ道具を車に積み込んでいて、3 泊するならキャンプもいいなって思ってました。 しかし天気は下り坂。明朝は雨の確率も高いので 計画は断念。 結局、今回は深夜出発のフェリーで青森に戻ること になってしまいました。 この後は次回のお花畑をめぐる旅(八幡平編)にて。 しつこくまだまだ続くよ! |