eye4工房番外編

Nゲージ始めました。



2016.02.28
 自分自身、モノをつくるという行為は昔から大好きです。ドール&フィギュアやプラモで、1/3から
艦船模型の1/700まで、様々なスケールを経験してきました。
 ただ唯一手を出してこなかったといっても良いのが1/87、1/150、1/220といった鉄道模型の世界。
ある意味、手を出すことが危険かなーって思っていたんですよね。

で、たまたまパテを買いに模型やさんに行ってみたら、とっても可愛い電車が目に留まりました。




 「うーん・・・。」 うなることしばし。
 どちらも2000円ぐらい。飾るだけなら良いのですが、動かすには動力ユニットも必要。もちろん手
元にレールとか電源とか走らせるのに必要なものは一切なし。

 でも家に帰って調べたら、なんと基本キットが5000円ぐらいで買えるみたい・・・。
 DOLLづくりって、作業1に対して、乾燥待ち時間2ぐらいの割合で制作が進行してゆくので、その
待ち時間にサイトの更新やら、撮影やらを行っています。まあそのほかにこういったNゲージのよう
な息抜きも良いかなと。


1 駅をつくる

   1 翌日、気づいたら基本キットが家にありました。(買ったとも言う)
   

早速、組み立てて走らせてみます。
雰囲気作りのために駅などのストラクチュアもそろえてみました。




 最初のうちはそれで良かったのですが、でもリアルじゃない! だいたい駅と電車の高さが全然
合ってないし・・・。
 性格的にきっちりと作り込まないと満足できないので、固定式のレイアウトにチャレンジします。

   2 5mm厚のスチレンボードをもってきて、レールのレイアウトします。
   

   3 レールの切り替えをコントロールするため、配線を通す穴を開けます。
   

   4 檜材で裏側を補強。
   

   5 ボンドでレールや切り替えポイントを固定してゆきます。
   

   6 スチレンボードとバルサ材でホームつくりました。
   



ということなんですが、ここで問題が発生。知っている人にはあたりまえのことなんでしょうが、
普通の電車と路面電車では乗降口の高さが全然違う。ここは普通の電車の方に合わせました。
 

   7 駅前にはバス停やタクシー乗り場なんかをつくって、それらしく配置しました。
   

で、まあこんな感じ。制作途中で駅のレイアウトを少し変更しています。


痛くない普通の電車もいつの間にか増えていたりして。


   8 ホームに階段つけました。
   

   9 ホームに色をつけました。
   

   10 線路に砂利をまいてそれらしく見えるようにしました。木工ボンドで固定
    します。
   

   11 お客様が落下しないように手すりなんかもつけてみました。
   

ということで、とりあえず駅ができました。
 鉄道模型の趣味ってけっこう手間がかかるね。やりはじめると本当にきりがないって感じです。
このあと今度は駅回りの整備をしてあげようかな。進歩があったら、またちょこっとUPします。







2 駅のまわりをレイアウトする

 とりあえず駅はできたのですが、このままじゃちょっと寂
しい。
 ディオラマ(鉄道模型の場合はレイアウトという)というの
は、ただ単に風景を再現するというのでなく、人間のつくる
物語性のようなものが感じられるようになって、はじめて完
成するものだと思っています。
 ということでもうちょっとがんばります。

 レイアウトができあがってしまってからでは、いじることができないので、
夜を表現するための照明をまずは組み込んでしまおうと思います。
 用意したのは市販のLED。いろいろなタイプがあるけれど、今回は屋内
照明と街灯タイプのものを用意しました。

    12 建物に穴を開けてLEDを組み込んでゆきます。
   

 ところが試し点灯してみたら、建物から光が漏れている。光を遮蔽しない
といけないようです。



   13 裏側から黒い塗料で光り漏れをふせぎます。もう少し大きな建物
     なら、アルミホイルを貼り付けるのが簡単かな。

   

    14 街灯の方はベースに穴を開けて配線をつなぎます。
   

ということで点灯してみました。良い感じに仕上がったと思います。


 次に駅周辺の整備をしてゆこうと思います。
 ともかく思いつくままに作業をすすめてゆきます。

15 踏切つくりました。小さいので歩行者専用ですね。
 キットのものをそのまま使ってます。
16 駅構内にはいろいろな機材があるようなので、実際の
 駅を参考に付け加えます。これもキットです。

   
 さて地面が白いままでは格好がつかないので、状態にあわせて再現
しようかと思います。土の部分は真っ平らではおかしいのでウルトラマ
ッドジェルを使います。粘性が強いので凹凸がつくれます。


    17 ウルトラマッドジェルで凹凸をつけたあと、リキテックスで土を
     表現します。ちょっと明るすぎたかな?
   

 次にアスファルト部分ですが、タミヤテクスチュアペイントが便利です
グレーの塗料にざらっとした粒子が混じっているものです。


    18 道路と駐車場部分を表現します。
   

 一つ作業が終わると、あれこれと気づくところが出てきてきりがないって感じです。
でもこのこまかなところが、作品のリアリティーを加えるんだろうなと思います。
 このあとこんなところに手を加えました。

19 歩道部分をグレーグリーンで表現。
20 線路のまわりに進入防止柵を取り付け。
21 電柱もつけました。


22 なんとなく資材置き場なんてものもつくってみました。
23 バスとタクシーの待合い場所をつくりました。
24 もちろんバス停もつけたよ。


25 道路標識を追加。 26 横断歩道はアクリル塗料で描きました。 27 こういったところにはマンホールなんかもあるよね。


28 駅の向かって右側は駐車場として整備します。
 とりあえず柵をつけます。
29 そのとなりは公園とします。遊具はキットのものを
 利用しています。


 とりあえず少しずつ整備計画は進んでゆくのですが、地面がのっぺりと
していてリアルじゃないです。まずはこの地面に砂で変化をつけてゆこうと
思います。


 利用するのはバラストという着色された砂。こいつを水で溶いたボンドで
定着させてゆきます。


   30 薄めたボンドをスプレーし、乾く前に2色のバラストをそれらしく蒔いてゆきます。
      やはり2色ぐらい使った方がリアルに見えるみたいですね。
    

    31 次に線路もぴかぴかなので着色します。まずはポイントの
      切り替え部分は油による黒い汚れがついていることが多い
      ので、黒の塗料を吹き付けます。
   

    32 鉄製のレールならサビが出ます。またそのサビで線路の石
     が赤茶色になったりします。これを表現したら、ぐっと本物っぽ
     くなりました。
   

    33 Nゲージは線路を流れる電流で動くので、塗料がレール上に
     のっていると具合が悪いです。ということでレール上面の塗料だ
     けをヘラで落とします。
   

    34 田舎では駅の近くに祠がよくあるような気がします。
      (決めつけというか、思いつきだけど)
   

    35 一段落ついたところで、全体にうすく、つや消し剤を多めに
     混ぜた土色を吹き付けてゆきます。
      これで全体のつやが統一され、落ち着いた感じになります。
   

 樹が3本だけじゃ、あまりに殺伐としているので草や雑木なんかを追加
してゆきます。
 使うのは次の材料です。

 ターフと呼ばれるもので、着色したおがくずのようなもの
です。布にこれを貼り付けたフォーリッジという商品もあり
ます。
 こちらは着色したスポンジ、花の表現や、もこもこした感じ
仁ボリュームをつけたいときにも使います。これも何種類か
混ぜて使いたいです。
 左はライケン、着色した海草かな。小枝の表現に用いま
す。右は長い植物質の繊維でススキなどの背の高い草を
表現します。


    36 これらをちょっとずつ水で溶いたボンドで固定してゆき、
     踏切近くに原っぱをつくりました。イメージはタンポポの咲く
     春の野なのですが、そう見えるかな?

   

    37 祠の脇のスペースはちょっとした庭園風に仕上げました。

   

    38 すべてが整ったところで、1/150のフィギュアをおいてゆき
     ます。1cmちょっとの大きさしかありませんが、存在感を示し
     ます。
   



 今回の作業はこれで終わり、まだまだ不十分だと感じるところも多いですが、最初
にしてはまあ上出来かと思っています。



 いちおう、ストーリー性のあるレイアウトをしたつもりなので、最後にちょっとだけその
解説をさせていただきます。

2016.04.07(水) 16:40
 とある郊外の小さな駅。


 家路を急ぐ高校生


 きっとこの二人は幼なじみだね、話題は新学期の始まったばかりの学校のこと。



 こちらは町でサッカーボールを買ってもらった子供とおじいちゃん。


 公園の陰で語らう二人。



19:20
 暗くなってきましたよ、二人もそろそろ帰りましょうね。



という感じです。
 昔は1/35のミリタリーフィギュアでいくつかディオラマをつくったことがあったけど、
1/150だと町全体のことを考えたり、組み合わせとか歴史とか、様々な要素が加わ
って面白いね。
 また1/150だと細かなディテールとかはあまり気にせず、雰囲気重視で制作をす
すめられるのもマルです。
 レイアウトに必要な小物は完成品やキットが出ているので、作業自体は楽にすす
められました。今回のレイアウトは20×70cmぐらいなのですが、きっと馴れた人な
ら週末2回分ぐらいでできちゃうように思います。



 完成してから気づいたのですが、郵便ポストと自動販売機は欲しかったね。
 早速これから追加しようと思います。
 人形作りの粘土の乾燥を待つ間の作業としては、ちょうど良いです。これか
らも気に入ったシーンがあれば追加してゆきたいと思ってます。