井川・千頭
2016.12.10
今回は大井川の上流にある井川と千頭周辺をまわってきました。あと大井川鉄道の
廃線部分の終点なんかも見てきました。紅葉の名所ではありますが、今はそのシー
ズンも終わり、とても静かでした。
12.10
(日)
6:50
新東名高速道路を西に走ります。
景色は赤富士ですね。やっと夜が明けてきました。
今回は新東名を新静岡ICで降りて、大井川の上流を目指します。向かう先の井川は
ダムと大井川鉄道の終点で有名です。ただほかには何もないといえば、何もないとこ
ろですが・・・。
8:00
県道27号線を北上。すでに夜が明けて1時間以上経つのですが、谷底の集落
は暗いままです。
寒いです、大きな民家の屋根に霜が降りてます。
とても古い小さな神社。いちめんの苔が絨毯のよう。
sayaka (オリジナルヘッド+オビツボディ 27cm 2015
8:15
横沢という地区を北上。小さなパーキングで小休止しました。
ここから更に山奥に向かうのだけど、こんな感じの
パーキングがところどころにありました。
ここにある公衆トイレは、ものすごく清掃が行き届い
ていて、びっくりするほど奇麗です。
そしてさほど広くない県道は、更に延々と山奥に向かって続きます。
急勾配を登ってゆく途中、いくつもの滝がありました。
8:35
山間部を走り続けて1時間、突然、ちょっとおしゃれなお店が出現しました。
こちらは峠の少し手前にあるカフェ、Casso横沢。山奥のまわりには何にも
ないところなんだけど、もうこの朝早い時間帯に営業してました。
実際、こちらは7時ぐらいからお店を開けて焼き立てパンを販売しているそう
です。カフェなのでもちろんお食事もできます、メニューはカレーやパスタ、
トーストなど。
建物自体もご主人の手づくり。バイクが趣味と言っておられましたが、バイク
乗りほか、たくさんの方々の訪れる場所みたいです。
自分たちはコーヒーと出づくりパンいただきました。こちらにはまたぜひ立ち寄
りたいと思っています。
9:05
こちらは笠張峠、標高1049m。
尾根上に出てきてやっと明るく暖かくなってきた。
9:15
ここは富士見峠、真っ白なアルプスが望めます。景色がとても良いところです。
この傍らには大日古道と呼ばれる道が続いている
そうです。山奥ではありますが、その歴史は古く、こ
れから行く井川には縄文時代から人が住んでいたと
も伝えられます。
すごいのはこの山奥にバス停があること。1日に2本
だけですが・・・。
9:40
2時間半かけて井川ダムまでやってきました。
こちらは高さ100m、昭和32年完成という歴史あるダムで、中空重力式の
ものとしては日本で最初のダムだそうです。
ダムの傍らに中部電力井川資料館があって、ダムの働きや発電の仕組みを
知ることができるそうですが、12月から2月までは休館しているようです。紅葉
シーズンが終わると、人足が遠のいてしまうんでしょうね。
人それぞれかもしれないけど、自分は晩秋から初冬のこの季節がけっこう好き
です。風景はモノトーンに近づきつつはあるけれど、まだ落葉していない葉と落葉
が赤いアクセントとして風景を彩っている感じが良いです。
9:50
大井川鉄道の終点となる井川駅。残念ながら土砂崩れによって、現在は休業中
です。
10:00
今は大井川鉄道の終点は井川駅ですが、もともとダム建設のための路線だったので、
本当はもっと奥まで線路は伸びていました。その痕跡が遊歩道として残っています。
こちらが本当の終点。井川湖にそって散策できるので、ここはぜひ訪れたい場所です。
10:15
散策路を少し進むと、井川湖にかかるこの吊橋を
見ることができます。(夢の吊橋)
高さ30m、長さ80mとそれほど大きくはないですが、
周囲の景観はとても良いです。
10:30
こちらは高さ11mの井川大仏。
地元の診療所の歯科医師、佐藤先生が昭和55年
に建立したそうです。
佐藤先生は北海道出身でアイヌ村ほか全国様々
な僻地医療に従事してきた方でしたが、この井川で
医師として60余年が経ち、無事にこれまでやってこ
られたことに感謝し、奥様と二人でこつこつと4年が
かりで造ったということです。
10:43
井川ビジターセンター前の駐車場に車を停め、井川の中心地を散策することに
しました。
空が青く近い感じがします。
ここは南アルプスの麓、これより北に集落はありません。
数十年前に見た風景がそのまま残っている感じですね。
旅館や民宿がいくつかあります。あとはお店や農協、郵便局、市役所の出張所など、
こぢんまりとしているけど、ひととおりそろっている感じかな。
井川湖まで下りてきました。このあたりに井川湖周遊の観光船の船着き場が
あります。
バス停の風景。バスの本数は2時間に1本ぐらい。待っている間、ゆったり
と本など読みながら時を過ごすことができます。
こちらは今回車を停めさせていただいた南アルプス
ユネスコエコパーク井川ビジターセンター(長い)です。
井川の情報発信地として観光案内や名産品の販売
も行っています。
ビジターセンターなので、もちろん南アルプスの地形
や自然の解説を行っているコーナーもあります。
屋上には展望台と鐘。この「願いの鐘」をつくと、正面にあるモミの木の妖精が
願いを叶えてくれるそうです。
(もちろん鳴らしました・・・・耳が痛くなるぐらい音が大きかった)
ダム湖って、どこかしら不自然な景観があって好きじゃないんだけど。ここ井川湖
についていえばもう60年も前につくられたダムなので、もともとそこにあったように馴
染んできているように思います。
上はこちらで購入したお茶とマスコット。あと途中のお土産やさんで買った
かしわもち。
このあたりの名産は、ほかにシイタケやワサビ、イノシシやシカ肉あたり
かな。工芸品としてメンパなども有名です。
ここから先、大井川を下って島田方面に出るのですが、またこの渓谷を
抜ける道が狭い!
11:50
井川駅1つ手前の閑蔵駅の様子です。
このあたりで土砂崩れが起こり、大井川鉄道「南アルプスあぷとライン」は不通にな
っているようです。復旧工事は手間取っていて、もうかれこれ2年ぐらい続いていると
いうことです。
ちなみにアプト式とは、急勾配を上るために機関車に歯車がついて、軌道上の歯車と
かみ合わせながら上ってゆく方式のことです。
12:05
接岨峡温泉駅です。近隣の温泉街は「若返りの湯」
として親しまれているようです。
大井川鉄道では現在不通区間を避け、ここ接阻峡
温泉駅で折り返し運転を続けています。
自分たちがやってきたとき、ちょうどその折り返し列
車が出発するところでした。
▲クリックすると動画も見られます▲
12:20
でもこれはタイミングとしてちょっと失敗。というのはそのちょっと先に
奥大井湖上駅があって、ここが絶海の撮影ポイント。
ここを列車が通過するところを鉄道ファンとしては撮影したいのです
が、それを見送ったばかりなので、次の撮影チャンスは1時間後という
ことになります。
寒い中、1時間待つのも嫌なので、今回は駅を撮影して帰ることにしました。
この湖上駅には鉄橋を歩いて渡ることができるんです。
なんかすごいね、湖の上を通る列車の脇に歩行者が歩ける道があるなんて。
今度は更に下流の大井川鉄道「千頭駅」を目指してすすみます。ところどころに
残る紅葉と大井川の渓谷の流れがとてもきれいです。
13:05
千頭駅のすぐそばにある道の駅「音戯の郷(おとぎのさと)」に到着です。
自分たちは行かなかったのですが、ここには音をテーマにした体験型ミュージアム
があるみたいです。また駅のすぐそばなので、ここから大井川鉄道の車両を眺めたり
することもできます。
さて千頭駅にやってきました。ここはさきほどまで並行して走っていた南アルプスあ
ぷとラインの起点であり、またSLで有名な大井川鉄道の本線の終点であります。
駅ホームにはD11蒸気機関車が待機してました。
お昼なので、お蕎麦でさらっと昼食を済ませて隣のSL資料館へ。こちらで
大井川鉄道の歴史などが学べます。観光用にSLを走らせることを思いつい
たのはこの大井川鉄道が最初だったんだよね。
もう時間帯も遅くなってしまったので、大井川鉄道
本線の旅はまた次回ということにします。
今日は残りの時間で千頭の町中をお散歩して帰
ることにしました。
歩き始めてすぐに、あぷとラインの車両に出会います。ちっちゃくて可愛いです。
大井川を歩いて渡ります。千頭というのは、たくさんの大井川の支流がここで
合流するところという意味があるようで、昔からここは交易の町、あるいは物流
の中継地として栄えていました。
戻ってきた駅前で、ひときわ明るいお店が目に留まりました。RENというお店です。
この壁画がとっても素敵です! しばし見入ってしまいました。
大井川鉄道といえば、SLと機関車トーマスなんだけど、こちらのお店ではその
トーマスとか、ピカチューとかいろんなキャラクターや可愛い雑貨を扱ってます。
大井川鉄道沿線の旅はまだ中間地点だけど、今回はこれでおしまいです。
この続きはまた近いうちにお送りしたいと思います。
2016.12
camera:Canon PowerShot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + Ichikawa Daisy Collage 10
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