六角橋
2017.02.04
だまだ寒い日が続きますが、先週末は久しぶりに暖かかったので、横浜の六角橋あた
りをお散歩してきました。こちらにある古い商店街がとても楽しかったです。
02.04(土)
10:30
横浜駅周辺は一部の地区で再開発がすすめられていて、風景ががらっと変わりつつあ
ります。

今日は天気も穏やかなので、ここから歩き始めて六角橋商店街を目指します。
横浜というと、どちらかといえば横浜駅の南側の関内や山下町、横浜港といったあたりが
観光スポットとして有名ですが、あえて今回はやや地味目な反対側を目指します。
青木橋。横浜駅から歩いて5分ぐらいのところにあって、8本もの線路が下を通っています。
橋の上にあった観光案内によれば、横浜開港当時はアメリカ領事館がこのあたりにあった
ということですが、今その痕跡を見ることはできません。

「撮り鉄」の人にとっては、ここは良い撮影場所なんだろいうと思います。もう1〜2分間隔
で電車が行き来して密度が高いです。東京から西の遠方に向かう電車はみんなここを通り
ます。
画像右上に小さな丘があるのですがあれはいったに何かな?

sayaka (オリジナルヘッド+オビツボディ 27cm 2015)
丘を目指して歩いていたら甚行寺というお寺があり
ました。関東大震災と空襲で、今は建物のすべてが
コンクリートになってしまいましたが、開山は1656年
で海港時はフランス公使館にあてられていたという
歴史があるそうです。
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お寺の横の坂道を登って行ったら、目指していた丘にたどり着きました。

解説似よれば、こちらは権現山城址で、もともとは関東上杉氏から北条早雲に寝
返った上田蔵人が築いた城。ただ築城間もない1510年、2万の上杉勢に城は取り囲
まれ、10日の後に落城したと伝えられます。
こんなところに戦国時代の城址があるなんて知りませんでした。

上の画像は城址を降りてきたところにある歩道橋から撮影しました。こちらもなかなかの
撮影スポットだね。
(自分も鉄道には興味はあるけど、お人形を乗せて撮影する「乗せ鉄」なので、基本的に
電車だけ撮影することはあまりしません)
ただこの一角はJRと東急に挟まれた幅20mぐらいの細長い土地、ここに住んでいる人は
電車の音がうるさくて眠れないなんてことはないのかな?

あっという間に、隣の東神奈川駅まで歩いてきました。

11:40
適当に歩いていたら、道にちょっと迷ってしまいま
した。やむなく丘越えをしています。
ただ途中の公園からの景色は良かったです。
穏やかで良い日です。
横浜が一望できます。
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横浜はその昔は小さな漁村だったのですが、明治以降は貿易港として発展し、関東
大震災の後にはさらに多くの人が流入して、その人口は300万人にもなります。
だからどんな坂道の上でも開発がすすんでいます。
効率よく土地が使われています。

11:55
丘を下り始めると、ごくごくありふれた昔からの商店街がありました。
道の脇にある石仏にご挨拶します。(正覚院別院考信堂)


うーんこれはすごい、軽自動車と同じ幅しかない! まるで団扇を立てたよう
な家です。

畳やさん。なぜか店先にお人形が飾ってあります。

ちょっと良さげなコーヒー屋さんを発見しました。

こちらのお店は、輸入した生豆を目の前でローストしてくれる専門店でした。
ローストを待っている間にコーヒーのサービスもあります。炒りたてのフレッシュ
さを感じます。おいしいです。

お隣の雑貨屋さん。トルコのバッグやガラス製品を置いています。おしゃれな
ポーチを小さいデジカメ用に買いました。

こちらは身代わり地蔵尊。首のないお地蔵様が奉られています。

その昔、旅をしていた幼い兄と妹がこの地を訪れたとき、突然、辻強盗に襲われた
そうです。しかしとっさにお地蔵様の陰に隠れると、強盗の刀はお地蔵様の首を落と
して折れ、兄妹は危うく難を逃れたということです。
東急東横線「白楽駅」、六角橋の最寄り駅です。

もちろん周辺はいろんなお店やさんがいっぱい。
古本屋、陶器店、うどん、爪切り屋・・・

・・・三味線・琴、バナナクレープ、レコード。


・・・餃子、チーズケーキ、路地裏のお風呂屋さん。

「いろんなもの置いてます」みたいな店はないです。
なんかみんなストレートでシンプルなんだよね。もうこの1点で勝負、みたいな
潔さが専門店らしくて良いです。
こういうの好きです。ちなみに自分は「うどん、そば、定食」なんていくつも看板
に書いてあるようなお店には入りません。
といいながら「たこ焼き、ハイボール」のお店で、たこ焼きの入ったタイ焼きを買
いました。味は想像の範囲内ではありましたが、これ美味しいね。

12:50
六角橋商店街の大通りを横浜方面に抜けた後、
今度は「ふれあい通り」という裏通りを抜けて白楽
駅方面に戻ることにします。
いよいよこの先が迷宮です。昔からある、このあ
たりではいちばん古い商店街です。
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時代を感じさせるアーケードに活気のあるお店がいくつも並んでます。もう何十年も
この風景は変わっていないんでしょうね。

こちらの八百屋さんの二階に掲げられた看板はいつ取り付けたのかお聞きしたら、
昭和の初めというお答えでした。
一階の店舗部分はそれなりに現代の物を扱っているわけですが、二階部分は戦後
間もない頃か、へたすると昭和初期の状態がそのまんま残っているらしいです。

このマネキンと古時計のレイアウトがとても素敵。かっこよすぎ!


以前「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」に行ったとき、再現された戦後間もない頃の
風景をたくさん見たけれど、それが現実にここに残っているね。
そのまんま博物館になっちゃうね。



この通りは近年火災によっていくつかの建物が失われたと聞いています。だけど
「この建物は新しいな」なんて分かるようなところはなかったです。きっと違和感の
ないように再建したんだと思います。

「ふれあい通り」のなかにある「中々」というラーメン屋さんでお昼にしました。シンプルなん
だけど、ごまかしのない味でした。澄んだスープに小麦の香りのする細麺、繊細で洗練され
た味です。

この通りの雑多な感じや生活感が実にいいですね。戦後間もない頃から変わっていない
というお店も多くって本当に歴史を感じます。そしてそれらのお店がただ古いってことだけ
じゃなく、どこもが個性的で魅力的です。お買いものしていてほんとうに楽しいです。
もう存在そのものがテーマパークです。

2017.02
camera:Canon PowerShot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro
7 + Ichikawa Daisy Collage 10
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