江の島




2017.10.09
  今回もまたお散歩旅です。湘南モノレールの西鎌倉駅をスタートして、山を越えて江の島まで歩いてきました。
距離としては7kmぐらい、半日のお散歩としてはちょうど良い感じですね。



10.09(月)
6:30
 早朝の小田急線「片瀬江ノ島駅」です。竜宮城の御殿のような独特の外観です。築90年の歴史ある建造物ですが、老朽化がすすんで
いるそうで、近く建て替えられる予定だそうです。この駅自体が観光スポットの一つ。





 上の画像は駅前の橋の上にある照明ですが、こちらは何とも印象的で現代的なデザイン。

 「片瀬江ノ島駅」から歩いて5分、江ノ電「江ノ島駅」の向こうに見えるのが湘南モノレールの「江ノ島駅」です。これで西鎌倉まで
移動します。



 湘南モノレールは江ノ島から鎌倉西武、そして大船を結ぶ路線なのですが、通っているのは丘陵地帯の新興住宅地。観光地を
結ぶ路線というより、完全に生活のための路線ですね。眺望を楽しみにして乗ったのですが、正直そちらは今ひとつ。一帯が山や
丘陵なので、たくさんのトンネルを掘るよりもモノレールの方が現実的な選択だったんでしょう。

 

 「西鎌倉駅」で下車しました。ここも鎌倉山から続く丘陵地帯につくられた新興住宅地です。歴史ある町並みのようなものは
全くないのですが、それでも丘陵地帯を登っていったら、ちょっと歴史のありそうな神社にたどり着きました。



 こちらは滝口明神社(りゅうこうみょうじんじゃ)。調べてみたら創建はなんと538年で、鎌倉でいちばん古い神社のようです。ただ
昔の建物は関東大震災で全壊し、現在の建物はその後に移転・再建されたものだそうです。
 この日は例祭にあたっていたようで、境内にいろんな飾りがしてありました。


nano (オリジナルヘッド+オビツSBHボディ 27cm 2014 )

 なんでこの西鎌倉をお散歩のスタートにしたかというと、鎌倉広町緑地という、ちょっとおもしろそうな公園を見つけたからです。
ただその入口がよく分からない・・・。うろうろしていてようやく見つけたのが、幅30cmぐらいの小さな案内板。さりげなくフェンスに
貼り付けられていました。
(観光のためじゃなく、あくまでも地元の方々のためにつくれらた公園てことかな?)





7:30
 こちらがその鎌倉広町緑地です。開発の進む丘陵地帯の一角を公園としてそのまま残したんだろうと思います。谷間には田んぼや
畑がつくられ、日本の原風景が再現されているます。こういうのやっぱり好きです。



 コンビニで買ってきた朝ご飯をここで広げました。



 

 公園内には散策路が設けられていて、そのまま七里ヶ浜に抜けることもできます。



 大きなケヤキの樹の下で休憩です。
 こちらの公園は鎌倉山から続く広い丘陵地帯をそのままのかたちで残しています。変に手を加えていないのが良いです。
いろんな植物が生い茂り、ドジョウとかホタルとか、いろんな生き物がここに住んでいるという、ある意味、理想的な公園です。

 





 七里ヶ浜に向かう散策路の途中に相模湾とその向こうに富士山を一望できる場所があります。



8:45
 七里ヶ浜に下りてきました。相模湾を望む絶景、ゴールの江の島も見えます。



 

 このあたりにはものすごい豪邸が立ち並んでいます。
 ちょっと空気が違っていて日本らしくない風景。いったいどんな人が住んでいるのかな?





 江ノ電の「鎌倉高校前駅」です。例によって今日もその隣の踏切は観光客でいっぱいです。

 

 海岸に下りてみました。









 ここからは海岸線に沿って江の島を目指します。
 途中、江ノ島大橋の手前で休憩。
 



 こちらはディエゴ・バイ・ザ・リバーというカフェ。片瀬川の川風に吹かれながら二階席で食事も楽しめます。なかなかに
良い感じのお店です。

 江ノ島大橋を渡ればゴールの江ノ島です。大橋からは相模湾とその向こうに富士山を望むことができます。

 



9:55
 江の島に到着です。説明する必要もないほど有名な観光地です。だからといっては何ですが、ここに来たのは何十年ぶりかなあ。
やっぱり今日もたくさんの観光客が訪れています。



 江ノ島は江島神社を中心とする西側と観光エリアと、江ノ島マリーナのある東側のエリアからなるのですが、その昔、島の東半分は
存在しませんでした。東京オリンピックで相模湾がヨット競技会場になったのを機に、島の東側は埋め立てられてヨットハーバーにな
りました。

 

 観光の中心になるのが日本三大弁天の一つに数えられる江島弁財天と江島神社です。ちなみに江島神社はこちらの辺津宮の
ほかに中津宮、奥津宮の3つがあって、それらを総称して「江島大神」というそうです。





 江ノ島の海岸線は基本的に断崖絶壁です。だから島内を観光していると、ときおりこんな絶景にお目にかかれます。





 島内には江島神社をはじめとしたいくつもの観光スポットがあるのですが、それらを結ぶ細い道沿いにはたくさんの
お土産屋さん、雑貨店、飲食店が立ち並んでいます。

 



 いちばん奥にある奥津宮(おくつみや)。

 







 島の周囲は切り立った崖に囲まれているのですが、この崖は波の浸食を受けてつくられたものです。だからこの岩棚の上にも
もともとは岩でできた斜面がありました。
 それからこの岩棚自体も昔は海面下にあったのですが、関東大震災の時に隆起して、このような隆起海蝕台と呼ばれる地形に
なったんだそうです。
 この海岸で磯遊びをすることもできます。江の島は釣りのスポットとしても有名です。



 この江ノ島には松尾芭蕉や与謝野晶子をはじめとする様々な人たちが訪れているようで、その石碑がいくつも残ってます。



10:35
 こちらは岩屋と呼ばれる海食洞、崖の下部が波の浸食を受けて洞くつになった所です。(入場500円)



 岩屋は、古来より宗教的な修行の場として存在していて、江島神社発祥の地とされています。



  この洞くつはけっこう長く奥まで続いていて、富士山まで続いているという穴(実際に確かめた人はいないと思う)や
龍や仏像などの彫り物が安置されています。
 入口でろうそくをお借りすることができるのですが、昔の人もこんな感じで歩いていたのかな? お化け屋敷ではない
ですが、けっこうどきどきしながら探検したんだろうと想像できます。

  



 最後に島の中心にあるサムエル・コッキング苑を訪れます。(入場500円、シーキャンドル込み)
 ここは明治時代に横浜在住のアイルランド人、サムエル・コッキングが島内のお寺から敷地を買収して植物園にしたのが
その始まりとされています。(日本で3番目に古い植物園)

 

 関東地震により一時荒廃してしまいますが、その後に藤沢市が整備して現在に至ります。
 その際、昔の温室棟とともに、縄文時代の土器などが1万点も発見されたということです。もしかしたら昔、ここで縄文人が
何かしらのイベントをやっていたのかもね。







 江の島シーキャンドルに登って360°の眺望を楽しみます。 (2003年に建てられた観光用民間灯台、高さは60m、海抜120m。)







 江戸時代には大山から江の島、鎌倉を経由して帰るという旅行が江戸庶民のなかではやっていたそうです。
 表向きは寺社の参拝だっとということですが、きっとこの変化のある風景や観光スポット、あるいは名産物なんかを楽しみにして
やってきたに違いありません。
 ここにはいろんな面白いものが一か所に集められていて、今も昔も変わらぬテーマパークだったんだろうと思います。



2017.10
camera:Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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