eye4工房番外編

雪景色



2018.01.18
 さて1:150スケールのNゲージレイアウト、ジオラマはいくつかつくってきたけど、そういえば真冬の雪景色はまだつくったことがないな・・・。
ということで今回は雪景色のレイアウトに取り組みます。





 イメージとしては磐越西線や只見線あたり、いちめんの雪景色のなかにぽつんと小さな駅がある、そんな広がりのある作品をつくって
みたいと思います。



1 基本工作
 今回は特別なものは使いません、ベースボードと直線線路、段差をつくるためのスチレンボード、TOMYTECの駅F、針葉樹少々、
それだけです。ですからおサイフにも優しいです。

     1 スチレンボードと18mm×6mmの角材を組み合わせたものをベースにします。大きさは496mm×200mmです。
    

2 吊して保管するので、真鍮線でフックをつくり、裏側
 に取り付けます。
3 円形のコルク片を適宜切断して裏側に取り付けて
 台座とします。
 



 こちらが今回の主役になるジオコレの駅Fです。当初は標準的に2両編成が停められるように、連結して使用するつもりでした。

 

 ところがいざつないでみると、レイアウトの幅半分の長さになって、空間に広がりがなくなってしまう感じがしました。ということで、
作業を中断し、駅Fはそのまま使用することにしました。



    4 ジオコレ駅Fを説明書どおりに組み立てます。
    

    5 プランを練っているところです。グレーの板は道を表現しています。
     

 田んぼの真ん中の駅って、吹雪いているととっても寒い、だから周辺に林があれば、風よけのため切らずにそのまま残す場合が
ほとんどだと思います。

    6 2mmと3mmのスチレンボードを組み合わせて線路部分や道の高低差を表現します。
     この段階で線路も固定します。
    

    7 道路の傾斜部分と踏切部分の加工を行います。
    

8 段差が残っているので、0.5mm厚のプラ板を切り、
 スムースにつながるよう道路部分に接着します。
9 駅Fの形にあわせてスチレンボードを切り抜き、
 貼り付けます。
  10 駅Fを接着します。但し待合室は加工の必要が
 あるので取り付けはしません。

11 ヒートガンを使って、雪の積もる田んぼ部分を
 荒らします。
 





 スチレンボードにヒートガンをあててやると、溶けて収縮します。うまくコントロールしてあげると真っ平らだった雪面上に微妙な
凹凸をつくりあげることができます。





 ということで基本工作が終わりました。このあとストラクチュアや草木を加えて完成させます。
 見ているだけで震えてしまいそうな、風景が再現できるといいな。



2 塗装と仕上げ
 とりあえずモデリングペーストを使って全体の段差をなくし、タミヤのテクスチュアペイントで雪を表現、樹木を植え込んで最後にフギュア
を取り付ける、という手順で作業をすすめてゆきます。

12 モデリングペーストを使ってスチレンボードの
 つなぎ目の段差を埋めてゆきます。
13 轍を表現するために2mm幅のマスキングテープ
 を道路に貼ってゆきます。
14 その上からモデリングペーストを全体的に塗布、
 乾いたところで剥がします。

 モデリングペーストだけでも十分に雪の雰囲気は出るのですが、ここから更に一工夫です。

15 タミヤの情景テクスチュアペイントをたたくように
 全体に塗って粉雪の感じを出します。

 これで光をあててやると、きらきらした感じが出てきます。
 実はこのほかにもいくつかのパウダー類を用意していたのですが、もうほとんどこれで十分だと思い、今回は使用しませんでした。





16 完全乾燥させたあとでレール部分についてしま
 った塗料を落とします。
17 この段階でパワーユニットを取り付けてNゲージ
 が走行可能かどうか確認します。

18 待合室に駅名表示を追加しました。キット付属の
 シールとプラ板の組み合わせです。
19 モデリングペーストをホームや待合室の屋根に
 塗って雪を表現しています。
20 透明なランナーを加熱して延ばし、屋根に貼り付
 けてつららを表現します。

21 リアリスティックウオーターで、ところどころに溶
 けた雪が再凍結した感じを表現します。
22 最後にテクスチュアペイントで粉雪の表現を、
 ホームや手すりに加えます。

23 LED照明を追加しました。点灯テストもこの段階
 で行います。
24 LEDがちゃんと点いたら、ハンダ付けして配線を
 固定します。





 とりあえず雪の大地はできました。ここから各種のストラクチュアを追加してゆきます。



25 針葉樹がどれもこれも同じ形というのも変なの
 で、部分的にハサミを入れて形を変えます。
26 台座を外して針金を埋め込み、ベースに立てられ
 るように加工します。
27 幹をこげ茶色に塗り、枝葉にはテクスチュアペ
 イントで雪の表現を加えます。

28 風向きによって雪の付き方に違いをつけていま
 す。この場合には左側が風上です。
29 乾燥したら万能ボンドで固定。地面との境目には
 テクスチュアペイントを塗ります。

30 踏切を追加。ジオコレのいちばんシンプルなタイ
 プです。
31 道路標識を追加。こちらはさんけいの製品。雪を
 のっけて雰囲気を出します。

32 線路脇には植え込みを追加。フォーリッジを適宜
 切り出し、上に雪を載せています。
33 一段高い畑の部分には、収穫済みの野菜が雪
 に埋もれている感じを再現しました。

34 軽トラックを分解して、フィギュアが乗せられる
 ように加工します。
35 農家のおかあさんみたいなフィギュアを見つけた
 ので、再塗装して乗せてみました。
36 組み立て直したあと、荷台にクーラーボックスを
 追加、雪の表現も加えます。

37 アクセントに犬。久々に雪がやんだので、じっと
 いてられずに出てきたという設定です。
38 登校する女子高生。再ペイントしてます。ただ
 このままだとちょっと寒いかな・・・。



 完成した作品の全景です。







 あまりに寒そうだったのでピンクの糸でマフラーをつくり、巻き付けてあげました。
 真冬のローカル線、凍えてしまいそうな空気感とか、雪景色が延々と続く空間のひろがりとか、それなりに表現できたのではないかと思います。
これを実際の雪景色と合成してみました。



2018.01.19 (FRI)
6:50
 こちらはとあるローカル線の小さな駅。しばらく降り続いていた雪も今日は一段落、午後からは晴れる予定です。
 冬の間は自転車が使えないので、今日も母親の運転する軽トラックでこの駅まで送ってもらいました。









 朝の乗降客は3年前から彼女一人。そしてあと少しで彼女も卒業し、朝ここで人影を見ることはなくなってしまいます。



 標識や照明が傾いているみたいなことは、後になって気づくんですよね・・・。これから直します。
 あと50cmの奥行きのある情景のすべてにピントを合わせるのは困難ですね・・・。専用のカメラを買うことにしました。
いろいろ思うところはあるのですが、四季すべての作品もそろったことだし、しばらくNゲージはお休みして、いよいよ個展に
向けた情景造りを開始しようかと思っています。こちらも随時進行状況をレポートしますのでお楽しみに!



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