大磯



2018.04.08
 先週末は久しぶりに大磯をお散歩しました。大磯というともともとは東海道の宿場町として発展した街ですが、それよりも明治以降に多くの
政治家や財界人、文化人が居を構えた場所として有名かもしれません。



04.08(日)
8:30
 神奈川県立大磯城山公園にやってきました。城山というのは中世に小磯城というお城があったことに由来しています。我々は自家用車
でここまでやってきましたが、駅から2kmほどの距離なので、お天気さえよければ歩いてくるのも悪くないと思います。

 

 城跡ということですが、その痕跡はほとんど残っていません。この一帯は明治期には三井財閥本家の別荘地として利用され、戦後は県立
公園として再整備されることになります。
 園内には大磯町の郷土資料館があって、三井財閥の別荘地だった頃のものが多く展示されています。(入館無料)





 さすがに大財閥の別荘だね、山一つがそのまま庭になっています。



 資料館の裏庭にはいちめんのシャガの花。





9:50
 国道1号線を挟んだ向かいに旧吉田茂邸があります。総理大臣を務めていた時代から晩年までをこの邸宅で暮らしていたと
いうことです。(入館500円)

 

 近代数寄屋建築で有名な吉田五十八が設計した邸宅ですが、近年いったん火災で失われ、現在の建物は最近復元されたものです。

 

 あたりまえですが6帖とか4.5帖みたいなちまちました部屋はありません。応接間棟2Fにある浴室は8畳ぐらいの広さがあって、
(自分の部屋より広い) 船の形をした浴槽、そこからつながる縁からは相模湾が一望できる・・・、という感じです。

 

 こちらは銀の間、吉田茂の寝室兼書斎だったところです。広い池泉回遊式の日本庭園と相模湾が一望できます。
 庭ではシダレザクラが満開でした。







10:30
 今度はバスでJR大磯駅までやってきました。

 

 大磯って、規模こそ小さいけれど東京からいちばん近い保養地の一つで、それなりの歴史もあります。周辺には大磯ロングビーチとか
プリンスホテル、そしてところどころにちょっとおしゃれな建物なんかがあったりします。

 

 ちょっと歩いたところにある鴨立亭というケーキ屋さんです。こちらで本格的な洋菓子をいただくことができます。(とってもおいしい)
古風な店内もとても良い感じです。





11:00
 こちらは鴫立庵。何でも日本三大俳諧道場の一つだそうで、敷地内には著名な方々の句碑がたくさんあります。(入館300円)

 

 自分の場合にはあまりその世界に馴染みはないのですが、ここは江戸時代に建てられ、今も俳諧道場として現役で使われている
というのがすごいですね。
 このスポットだけ、周囲と時間の進み方が違う感じです。

 



 ここは大淀三千風を初代庵主として入庵して以来300年以上、現在の庵主は22代目だそうです。







11:20
 ここから国道1号線にそって歩きます。

 

 箱根に続く、旧東海道の宿場町という意味では、その雰囲気を残す建物は少ないです。でもちょっと裏通りに入ったりすると趣のある
家や景色が残っていて、落ち着ける感じです。

 途中、島崎藤村が晩年に過ごしたという家「静の草家」があるというので行ってみることにしました。(入館無料) 平屋建てで3部屋
ぐらいしかないとても質素なつくりです。

 

 明治以降、いろんな人がここに移り住んだり別荘を構えたわけだけど、宿場町とはいえ、周辺はのどかな漁村の風景がひろがっていたはず。
鎌倉や江の島よりずっと地味で静かだった大磯を選んだ理由もなんとなく分かるなあ・・・。



 大磯中学校前の歩道橋からは、保存された東海道の松並木が一望できます。



11:40
 途中でちょっと良さそうなお蕎麦やさんを見つけたので、こちらで早めのお昼となりました。けっこうメニューが豊富なお蕎麦やさん
ですが、肝心のお蕎麦自体もコシが強くてなめらかで美味しいです。

 



 最後は湘南の海を見て家に帰ります。波はまだちょっと荒いけど、その色合いは少し青みを増して夏らしくなりつつあるように思えました。







2018.04
camera: Canon Powershot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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