ドールワールドフェスティバル2018





2018.06.17
 今週の初め、ドールワールドフェスティバルとAKガーデンを見に浅草に行ってきました。なんかディーラーでなく、一般の入場者として
イベントに行くのは本当に久しぶり。当日は同じ会場でAKガーデンも開催されていたので、こちらの方にもちょこっとおじゃましてきました。


6.17(日)
9:40
 浅草駅に到着です。例によって雷門のまわりは観光客でいっぱい。交わされている言葉は半分ぐらいが中国語、2位が日本語、3位が英語
といった感じでしょうか。

 

 会場は都立産業貿易センター浅草館です。会場前にはすでに長蛇の列が・・・。但しこれはドールワールドフェスティバルの入場待ち
ではなく、AKガーデンの方です。
 ドールワールドフェスティバルは土日2日間の開催で、今日は2日目。お目当てのある方はすでに土曜日に来られているはずなので、
この日はもうのんびりとした雰囲気です。



 ドールワールドリミテッドとドールワールドフェスティバルは今では数少ない創作系のお人形が出品されるドールイベントで、その規模は一般的な
ドールイベントに及びませんが、個性的でここでしか見られない手づくり作品が多く出品されます。
 では早速そのほんの一部ですが、ご紹介してゆきたいと思います。



 
蔓薔薇人形館様



 
 Silver Star 様



 
ほびっと工房様

 ものすごく小さなビスクドールをつくられる方は少しずつ増えてきているように思います。5cmほどの小さなお人形をつくるのはさぞかし
大変だと思いますが、お洋服や小物類を含めたトータルでの完成度の高さはなかなかのものです。






ちゃおDOLL様

 人気の高いちゃおDOLL様、販売の中心はややこぶりのビスクドールだけど、自分は昔からつうくっておられるサーニット粘土の
こちらの娘の方が好みだな。かわいいです。






田崎準子様

 洗練された美しいビスクドールをいつもお持ちになります。ナチュラルな表情、自然な肌の表現がとても参考になります。
最近は眠り顔のビスクを多くつくられているようです。




零時ねね様

 もしかしたらこちらの作家様の作品を直接拝見するのは初めてかもしれません。(自分はあまりお人形屋さんには行かないので)
 衣装や箱まで含めて、すべてがきちんと整っていて完成度が高いです。表情も自分の好みです。



  
REMI DOLL様

 言わずと知れた著名な作家様です。今回はこちらの小さなビスクドールが1つだけテーブルにありました。大きなお人形はもう売れちゃったのかな?
見たかったな。本当に見たかったな・・・。



 
大谷良枝様

 自分を含め、意識してニュートラルな表情でお人形を仕上げる作家は多いのですが、こちらの方は積極的に感情表現を加えています。どちらが
優れているいないの問題ではないのですが、少なくともこういうお人形は個性的で会場内では目立っていました。口元の表現が秀逸です。



 
緋緒DOLL様

 民族的な違いがきちんと表現されている。きっと精度の高い観察眼をお持ちなんでしょうね。
 左の娘はきっと7歳ぐらいのフィンランド人がモデルです。



 
石田様

 レジンキットの球体関節人形です。珍しいので買っちゃいました。
 「なんでAKじゃなくてこちらを選んだのですか?」とお聞きしたら、「あえて」とお答えになりました。頑張ってください、応援します。



  

 
人形横丁様

 こちらは一人の娘さんが一人前の舞妓さんになってゆく過程を連作で表現されています。自分の造るお人形とはぜんぜん違うけれど、
生き生きとした表現には脱帽です。最終的には筆で顔の表情を描き入れるのだと思いますが、それが視線を含めてびしっと決まっている
のがすごいです。
 今回拝見したなかでは、こちらの作品にいちばん感動しました。





 全体としての感想です。一時期、フエルトなんかのもふもふ系に押されていた感じがあったけど、スタンダードなビスクや粘土でできた
創作系ドールを出品するディーラーさんが、またちょっと増えた感じがします。とは言っても、お人形がたくさん売れて、出店にかかった費
用の元のとれている方は本当に少ないのが事実なんだろうけど・・・。
 やっぱり素敵なお人形をつくるだけでなく、どういうふうにPRしてゆくかが全体としての課題なんだろうな。
 あと気づいたのは大きなお人形の出品が少なくなっていること、現在は40cm以下がほとんどで、以前スタンダードだった50cmを超える
サイズは数えるほどです。
 あと下世話なお話ではありますが、お値段はサイズに反比例してちょっとだけお高くなりつつあるような気がします。おおざっぱな言い方
をすると40cm、1点ものの創作人形で7〜10万円の間ってところでしょうか。こういうものの相場って、誰が決めるものでもないと思いますが、
手間を考えればこれでも安いとも言えるし、買う方からするとMSDよりちょっと高いのは妥当なところって言えるかもしれません。

 今回はディーラーでなく一般参加だったので、ほんとうにゆっくりと見て回ることができました。おかげでいつもお目にかかる方だけでなく、
新しく拝見する方ともいろいろとお話をさせていただき、とてもお勉強になりました。



 ついでといっては何ですが、上の階で開催されているAKガーデンもちょっとだけ見学です。 (入場料1000円)

 
アゾン様

 昨今の小スケールDOLLの人気はすさまじく、そのイベントの代表的なものがこちらのAKガーデンです。以前は半フロアぐらいの
つつましい開催だったと思いますが、今は2フロアにものすごい数の入場者です。
 1:12スケールというと、従来からあった figma やピコニーモシリーズに加え、コトブキヤのフレーム・アームス・ガールで火がついて、
さらにこれに類するたくさんの可動フィギュアが今も発売されています。間違いなく今いちばん熱いカテゴリーでしょう。



 アサルトリリー買いました。半額近い値引きなので、これで元が取れた感じです。
 こちらのイベントでは素体そのもののほかに、お洋服や交換パーツ、それに加えて家具、ジオラマセットなどもうさまざまなものが出品
されていました。でまたそれがものすごく売れているみたい。オープンから2時間経過しても列ができているブースがいくつもあります。
 ワンダーフェスティバルの小スケール部門がそのままやってきたような感じだね。ドールワールドフェスティバルの穏やかな雰囲気に
比べるとえらく違う。




じゃこ天様


ちびちび問屋様

 以前は単純に 1:6 のお洋服を縮小しただけみたいな感じでしたが、1:12 に向いた生地を選び、仕立てや縫製を工夫して1:12 に相応しい
OFになってきているような気がします。(生地の厚みによる違和感がない)





 なかにはデスクトップアーミーとか60mmサイズの可動フィギュアなんかもあって、この先1:24ぐらいまで小スケール化はすすむかもしれません。
ここまで行くと同じスケールのプラモは以前からあるので、またまた世界が広がると思います。
 1:24の戦車に可動フィギュアのガルパンガールが乗っかるっていうと、買う人は多いだろうなあ。きっともう誰かが始めていると思いますが・・・。





 一日に2つのイベントを回ったけど、なかなか対比的な2つではありました。
 一つはつくりたいものをつくって発表する。もう一つは売れるものをつくって利益を上げる。つくりたいものをつくって利益を上げるのがいちばん良いのは
分かっているけど、そういうディラーさんてどれだけいるんだろ。
 自分は好きなものをつくるのが楽しいというだけになりつつあるので、販売メインのイベントにはあまり興味がなくなってきているのが正直なところです。








 ちなみにここのところ個展に持ってゆくDOLLの再調整と撮影テストを順次すすめています。
 売ることを目的とすると、完成したお人形はイベント以外では持ち出さなくなります。もし汚れがついたりすると商品価値が下がっちゃうので。だから
気軽に遊べるのはいつもの娘だけになっちゃったりする。
 ちなみにこの娘はこの1年間売れなかった娘なのですが、自分としてはけっこうなお気に入り。次は販売イベントじゃないので、持ち出して遊べます。
それがけっこう楽しかったりする。



2018.06
camera:Canon PowerShot G7X / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10

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