ikumi ヘッドのリメイク

TBLeague 2018-s24Aにオリジナルヘッドを組み合わせる




  TBLeague 2018-s24Aはそれまでの同社のボディをやや小ぶりにしたもので、オビツの植毛ヘッドなどとの組み合わせを前提につくられたものと思われます。
バランスから考えてリアル系のヘッドとの相性が良く、momoko や ジェニーちゃんあたりには似合いません。
 ということで手持ちのなかではいちばんリアル系と思われる ikumi というオリジナルヘッドと組み合わせてみました。

1 小顔ヘッドのデメリット
  ikumi ヘッドは小顔でアイも小さく、リアル系ボディとの相性を考えて作ったオリジナルヘッドです。
(その辺の相性についてはフィールドラインについての考察というページがあるのでご参考まで)



 ただこの ikumi というヘッドは少々癖があって扱いの難しいヘッドです。最初の頃は外で撮影するとこんな感じでした。
 どうしてもレジンアイの奥まで光が届かず、瞳が暗く落ち込んでしまうような感じになってしまいます。
(もちろんソフトウエアで明るさのコントロールをすれば使える画像にはなるのですが)
 この際、少々リメイクしてどこで撮影しても大丈夫なヘッドにしてみようかと思います。



 入れ目ヘッドの構造はこんな感じになっています。アイとヘッド本体はグレーで示されたパテで固定されています。黒は睫毛です。
 問題なのはピンクで示した瞼にあたる部分で、薄くつくってはいるのですが塗装膜を含めると、その厚みは0.7mmぐらいになってしまいます。これは実物大で
4mmほどに相当しますが、そんなに瞼の厚い人っていません。だからどうしても瞳が奥まって見えてしまいます。
 照明機材をきちんとセッティングしていれば問題ないですが、屋外で上から光が当たっている状況では、最初の画像のように瞳の奥まで光は届きません。
 そういう理由があって、1/6スケールのリアル系のドールでは入れ目と睫毛の表現が避けられていのだと思います。



2 瞼部分の修正
 まずはアイホールを少し拡大し、瞼の部分を更に薄く磨きなおしてみることにします。

1 アイや睫毛を取り外し、デザインナイフでアイホール
 を拡大します。
2 瞼の裏側を削っているところ。このあとリューターで
 限界まで瞼を薄く磨きます。
 





 結果がこれ、もうこれ以上アイホールを大きくするとリアル系のヘッドじゃなくなるのでこれ以上大きくできない。
(相性が悪くなる)



 外に持って行って撮影するとこんな感じです。まだもうちょっと瞳に光を入れたいところです。

3 そこで更に上瞼(黄色の部分)を睫毛に合わせて
 削ります。
 切除した部分に睫毛を移動させれば、結果としてアイ
 の位置を前に持ってくることができます。
 

4 その分、睫毛は取れやすくなるので、瞬間接着剤
 でしっかりと固定します。
5 パテを使ってアイを取り付けます。キャッチライト
 させて光軸を調整します。
 



 これで全体としてアイが0.3mmぐらい前に出てきた感じになりました。
 内側にカールしたウイッグに取り換え、再び外で撮影です。



 睫毛が長いので、最小限の長さまで切ることにします。ウイッグも濃い色だと影が落ちやすいかな。




 再度の修正後です。薄い色のウイッグだと多少瞳に髪がかかっても光が奥まで届くね。




 とりあえず自分ではまあまあの出来かと。
 本当の意味でのリアル系ヘッドというのであれば、アイはもっと小さくつくるべきなのかもしれませんが、そうすると今度は睫毛やウイッグの
1本1本が太すぎてバランスが悪くなります。
 そのあたりの兼ね合いもあって、入れ目タイプのドールはこのあたりが落ち着きどころではないかと思っています。



2019.03
camera: Panasonic GX8 + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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