小野
2019.04.20
福島県の小野といえばDOLLの世界ではリカちゃんキャッスルで有名ですが、世間一般では「夏井千本桜」がこの季節は
注目されるところです。今回はその開花にあわせてこの地を訪れてみました。
4.20(土)
9:40
早朝5時前に神奈川を出発。4時間かかってやっと着きました、ここが夏井千本桜です。

夏井千本桜は、夏井川の堤防約5kmにわたって昭和50年植樹されたもので、毎年この時期にはたくさんの人々が訪れます。
とはいっても早起きした甲斐があって、まだまだ人も少なく余裕で散策できます。

こののどかな農道が落ち着くな。
ナズナ、タンポポ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ツクシ・・・、桜もきれいだけどここは山野草の宝庫です。

まるまると太って上を歩けるほどの土筆、すごいすごい。

あぜ道が青く染まるぐらいのオオイヌノフグリ。ネモフィラじゃないよ!
桜の名所というと、桜を引き立たせる菜の花とかスイセンといったものが植えられる一方で、もともとあった雑草は、
小さな可憐な花なども含めて、完全に草刈り機で切り払われたりすることが多いのですが、ここは違います。

どうしているのかな? と思って歩いていたら農家のおばあさんが背の高い草を1本、1本抜いていました。これはすごい! 感動してしまいました。
こういう手間をかけて、自然な景観が維持されているんだね。

nano & sayaka (オリジナルヘッド+オビツSBHボディ 26cm 1018)

こちらは小野町の公式イメージキャラクター「小桜ちゃん」です。小野小町伝説の残る町は数多いのですが、
この小野町もその一つです。
10:25
せっかくなので桜祭り会場を離れ、夏井地区の散策もしてみることにしました。

磐越東線の夏井駅。
実にシンプルな駅で誰もいません。9時台の車両が通過すると次にやってくるのは4時間後。

車両が写っていなくても、この風景は良いね。

すぐそばで夫婦杉最中という地元の名産品を売っていました。柔らかく練られた餡が懐かしい感じです。
後ろにあるのは諏訪神社に奉納された大釜、繭を茹でるために使われたものだそうです。

そしてこちらがその諏訪神社です。

こちらは諏訪神社の夫婦杉(国指定天然記念物、樹齢1200年)。天に向かってそびえています。すごい。


神社自体の創建は780年ごろ、当時の右大臣 菅原継縄が勧請したという歴史ある神社です。


神社の奥には天の岩戸伝説にまつわる大岩がありました。
このあたりは歴史の重みがあって、何か空気感が違います。

神社のわき道から展望台に向かいます。

このあたりから夏井の集落が一望できます。


展望台を下ったところにある小さな神社です。
樹々はもちろん、足元の草がたくさんの花を咲かせていて、とってもきれい。まるで間違って天国に降りてしまったような景観でした。

再び散策を再開します。
こちらは無量山光明寺、開山は1108年。

良く分かんないけど、日本一小さな橋梁? こんなに小さいのは見たことないです。

太子堂、創建などについては不詳。ここからも千本桜が見えます。

地区の町並みです。
福島の山の中の小さな集落で、華やかさのようなものは全くないです。それでも以前はもう少し活気はあったんだろうなあ・・・。
12:05
車を利用して周辺を巡ります。

こちらは5世紀につくられた大塚古墳。ここからも夏井川の桜を眺めることができます。また正面に見える山には
戦国時代末期に田原井城が築かれていました。

電光山雲林寺、1584年の開山。

ただこの境内には鎌倉時代末期のものと思われる三重層塔や五輪塔があって、ここには記録には残っていない
更に古い歴史があるだろうなって思いました。

おそらくはこの地区も住んでいる人がどんどん減って、こういった桜祭りを続けてゆくことも大変なんだろうと思います。
でもとっても頑張っているのが良く分かる。今いる人たちで、この地区の昔ながらの美しい景観を維持しているということに
本当に頭が下がります。

ちなみに桜はまだまだ満開になっていないところもあったので、ゴールデンウイーク前半ぐらいまで楽しめるかもしれません。
ぜひ訪れて、歩いてみて下さい。
2019.04
camera: Panasonic GX8 + + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm / graphic tool: SILKYPIX
Developer Studio Pro.7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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