eye4工房番外編

小さな丘 春 現在



 前回、雪景色で仕上げた小さな丘の風景ですが、今度は可憐な花の咲く早春の景色で仕上げようと思っています。
イメージとしてはスコットランドやアイルランドあたりかな。
 今回もスケールは1/150、サイズは20cm×25cm、ごくごく小さな自然を表現します。



 ベースは前回の雪景色のジオラマから型どりしているので簡単です。ラドールプレミックスという粘土を棒で薄く延ばし、
この型に押し付けて成形するところからスタートです。

1 型に粘土を押し付けてベースを成形し、その上から
 角材を木工ボンドで貼り付けます。
2 粘土が乾いたところでTAMIYAの情景テクスチャー
 ペイント土ブラウンを全体に塗ります。
5 同じくテクスチャーペイントの草カーキで枯草表現
 を加えます。
 

 枯草表現を加えたのは、春先なので新しい植物がまだ育ち切っておらず、前の年に枯れた草がまだ見えている方が自然だと
考えたからです。


   4 水で薄めた木工ボンドをたっぷりと塗り、その上からTOMIXの
    若草色のパウダーを全体にまきます。
   

 真ん中のS字状のものはマスキングテープで、ここは道を通すつもりなのでカバーしています。
 次に丘の上に立つ、一本の樹木をつくります。ベースになるのはオランダドライフラワーです。

5 オランダドライフラワーの枝の先端部分に木工ボンド
 を塗り、ここに若草色のコースターフを貼り付けます。
6 次にこのコ-スターフに水で薄めたボンドを染み込
 ませ、グリーンのパウダーをまいて葉を表現します。



   7 ベースに穴を開け、樹を立たせてみました。
   

 これもまた、なんか画になってるな・・・。
 当初はいちめんのお花畑のようなものを考えていたのですが、予定変更でこのままシンプルに仕上げることにします。この状態で
しばらく眺めていたら、この丘の上で繰り広げられてきたドラマのようなものを思いついたからです。


8 リアリスティックウオーターを何回か筆で塗り、
 小川を表現します。
9 小川に橋を渡し、周辺に石を何個か転がします。
 これがドラマの伏線になる部分です。
10 ミニ・ネイチャーシリーズの野草(小川に沿って
 並ぶけばけばしたもの)を貼り付ます。


 ということで雪景色のジオラマが完成です。


11 複数のパウダー類をブレンドしたものをつくり、春
 の草原を表現します。

 ブレンドの割合はTOMIXのパウダー2にNOCHの繊維素材1、少量の白い砂(商品名不祥)です。これをあえて均一にせず、
全体に濃淡を出しながらまいてゆきます。白い砂は草原に白い小さな花が咲いている感じを出すためです。固定には水で
薄めた木工ボンドを使いました。





   12 フィギュアを配置します。
   

 このフィギュアはかなり以前に発売されていたKATOのもの。(すでに廃番、もともとはおそらくプライザー社が製造したもの)
 石碑は適当に木材からつくりました。


   13 小川には、アクセントとして同じくKATOのアヒルを配置しました。
   

 こういったシーンにぴったりのものってなかなかないし、すぐに手に入らなくなるので、自分はけっこうな数をストックしています。




 ということで小さな丘の風景・春が完成しました。春の草原に樹が一本というシンプルなものなので、時間的には乾燥を待つ時間を
除けば3日ぐらいで仕上がった感じです。
 雪が融けていっせいに植物が芽吹き、一面に小さな白い花が咲いている。そして遠くからやってきた一人の女性が、ずっと昔からある
石碑の前に立つ、そんな情景です。




 自分の部屋に光が差し込む午後3時を待って撮影。ちょっと印象的なシーンを演出しました。
 この後ですが、実はすでに初夏の風景の制作に取り掛かっています。またまた近日中にその制作過程をご覧いただけると思います。
今度はちょっと手間がかかっているよ。



2019.10
camera: CASIO EXLIM EX-ZR4100 / graphic tool: GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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