eye4工房番外編

ジオラマ収納箱



<作品を飾っておけない>

 今日は作品の保存についてです。大きなジオラマに限らず、プラモやフィギュア、その他の鑑賞物をすべてガラスの入った
飾り棚に展示できる人って多くはないと思う。
 自分の場合にも4.5畳の自室に置いておけるのは、いいとこ2、3作品で、あとは押し入れにということになります。
 だから作品の保存箱は絶対に必要になる。しかも作品サイズにぴったりの大きさの箱って売っていないから、流れとしては
自作ということになります。
 いろいろなタイプの保存箱が考えられるのだけど、主なものは3種類です。



A こちらは上から作品を入れる普通の箱(いちばん簡単)、




B これは横から出し入れできる箱で、積み重ねたときでも横から出せるので便利。
 情景師アラーキーも使ってる。(但しサイドの補強が必要)



C  基本はAto同じなのだけど、見栄えの良い大型の木製の箱。 箱そのものが展示台の
 役割も果たす。

 それぞれの利点はあるのだけど、自分の場合には最も簡便なタイプの箱を段ボールでつくります。
 とは言っても個展などで移動することもあるので、それなりに工夫はしています。


   1 底板を切り出します。
   

 まず用意するのは作品の底面よりも一回り大きなダンボールです。DIYでそのための新しい段ボールを買うというのは、やはり
もったいないので、使えそうだなと思った段ボールはそれなりの量をストックしています。


2 作品の底面に対して2cm大きなサイズの線を引き
 ます。多少の隙間がないと出し入れができなくなる。
3 その外側にのりしろを残しつつカットします。黒線
 から外側は側板の一部になる。
4 側板になるところを、千匹などを使って、真っすぐ
 に折り曲げます。

   5 木工ボンドを使って、ご覧のようなトレイのような底を
   つくります。
  


6 次にダンボール板から側板を切り出します。この
 とき幅4cm以上の幅の耳を必ずつけます。
7 底板ののりしろ部分と側板を接着します。必要に
 応じてマスキングテープなどで固定します。

 作品の高さに合わせて側板をまいてゆく。このときダンボールの波の方向は必ず縦にすることがポイント、横にすると強度が落ちます。
 あとは相対する2辺には耳をつけるとこともポイントです。耳がないと天板が下に落ちてしまう。




 慣れてくればここまで2時間ぐらい。その時間の大半はボンドの乾燥待ちなのだけど、焦って乾かない段階で次の手順にすすむのは
避けた方が良い。


   8 補強と作品の固定もかねて、5mm厚のスチレンボード(幅1.5cm)を縦にして
    側板に貼り付けます。
   

   

 こうすれば指を差し入れるk空間ができて、作品の取り出しも簡単です。また上からの荷重がかかった時の
補強にもなる。これだけでも結構頑丈です。

9 つなぎ合わせなので、弱いところなどを見つけたら
 ダンボールの切れ端で補強する。
10 天板にジオラマタイトルを書き込む。これで全て
 の作業が完了です。

 この「オームとナウシカ」という作品も十分に鑑賞したのでこの箱にしまって保存します。
 次に見るのは来年の個展のときかもしれない。







 箱に収納しようと思った時、部屋に西日が差し込んで良い感じなので撮影してみました。



2021.10
camera: CASIO EXLIM EX-ZR4100 & Panasonic LUMIX GX8 + M.ZUIKO DIGITAL 12mm-50mm  / graphic tool: GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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