南足柄
狩川から足柄丘陵
2022.02.21
神奈川県西部の南足柄市、一般には大雄山最乗寺だけが有名なのですが、ほかにもいっぱい見るべきところがあるような気がして、お散歩旅を
してみることにしました。今回も例によってガイドブックに載っているような有名なところはパスです。
2022..02.21 MON 天気:晴れ
10:15
小田原に流れ込む川として酒匂川は名の知れる川ですが、今回はその支流の一つ狩川周辺をお散歩旅します。なぜここを選んだのかというと、
マップを眺めていたら、細くて曲がりくねった道が入り組んでいるところだったから、だいたいこういうところって面白い。
正面にきれいに富士山が見えてます。
地域はこの狩川と酒匂川のつくった扇状地の扇頂に近いところにあり、古くから交易の重要拠点とも言えるところでした。
(足柄往還、江戸時代に東海道が整備される以前は東海と関東を結ぶメインストリートだったところ)
空が蒼い、少し上るとそれだけで蒼さが増します。
出発地点は大雄山線の「塚原駅」あたりで、そこから少しだけ扇頂に向かって歩いてきた。
googleマップをもとに最初にやってきたのは大塚古墳、多分、円墳だったんだろうなあ・・・。
まあ、こんなものかな。古墳見て興奮することはまずない、そんなもんです。以前はこの辺りにもっとたくさんの古墳があったということでしたが、
開発によって取り壊され、自分たちが確認できたのは二基だけでした。
その傍らの畑には紅梅と白梅が咲いている姿を見ることができました。
少し下ったところには1011年建立の薬師堂がありました。ここ歴史がすごく古いのだけど、ほとんど一般には知られていないところです。何しろ存在感が
すごい。ご本尊の薬師如来は欅の1本造りで、12年ごとの寅年4月に御開帳されるという話です。(今年は御開帳あり)
あと火の見やぐらとか、まわりの風景が昭和30年代ぐらいにタイムスリップした感じがあります。
一帯は狩川の氾濫を妨げるためにつくられた堤防の裏側につくられた集落で、聞くところによると、数限りない水害に見舞われたのだという。
今この堤防にはたくさんの桜が植えられていて、もう少しするときれいな花を咲かせるはずです。
もう一度足柄の山々に向かって歩き出したのだけれど、ここもまた昔ながらの風景が続くところ。
もう何十年も街並みは変わっていないんじゃないかと思う。緩やかにカーブした細い道も、舗装はされているものの、もう何百年も前からあるん
じゃないのかな。
真っすぐで整備された最近の道より、曲がっている昔ながらの道を歩く方が圧倒的に楽しい、それは事実です。
11:40
googleマップを見ていたら、近くの住宅街の中に「清左衛門地獄池」なるものがあるらしい。赤い水でも溜まっているのかなと考え、
行ってみることにしました。
行って見たら、50㎡四方ぐらいの池の真ん中に神社があって、実に静かなところでした。
この池は湧水で透明度が高く、緑の水草が湖床いちめんにひろがってとてもきれい。平成の名水100選にも選ばれているそうです。
その昔、清左衛門という人が水源をさがしにやってきて、馬もろとも穴に落ちたのですが、そこから勢いよく水が湧き出したところからその名がついた
と言われているのですが、何でこれが地獄池なんだろう?
このあたりは箱根外輪山の麓なのであちこちに、水量豊富な湧水や自噴井戸を見ることができるようです。なるほど、それでアサヒビールとか富士フィルム
とかいった企業の主要な工場がつくられたわけだ。うん、話がつながった。
こちらはすぐ近くにある上関山極楽寺、鎌倉円覚寺を本山とする禅寺で、1344年開創と伝えられているからこちらもかなり古い。ものすごくきれいな境内で
隙が全くない感じです。
こちらのお寺には梵鐘があるのですが、その屋根を支える4本の柱に彫られた木彫がすごい。一見の価値ありです。
再び足柄の丘陵を歩く。 こちら丘陵の上段にぽつんとある塚原神明神社です。こちらも桜の名所。
こちらには駐車場やトイレなどもあるので、今度はこちらを起点にしてお散歩旅するのも良いかなと思いました。
少し先にすすむと(南下)、遠くに丹沢の山々南足柄から小田原に至る街並みが一望できる場所に出た。
Old Arbat ( J-Doll グルーヴ 26cm 2010ごろ )
梅林の花がほころび始め、もうちょっとで春が訪れることを知らせてくれていました。
2022.02
camera: Canon Powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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