相模線の旅


下溝駅から相武台下駅



2022.03.27
 今回は相模線の「下溝駅」をスタートして、自分の知る限りの春を感じる場所を巡ってみることにしました。
 相模線はその名前の通り、神奈川県の中央部にある相模川に沿って南北をつなぐ路線です。電化はされているものの単線、押しボタン式の
ドア開閉と、都心への通勤圏でありながら何かローカル線みたい。
 自動開閉しか知らない都会人は、ボタンを押し忘れて駅を通り越してしまうこともあるようです。



2022..03.27 SUN 天気:晴れ
09:20
 天気は最高、今日あたり関東ではソメイヨシノが満開になると予想されている。これはもうお花見に行ってきなさいと言われているようなものです。



 出発地点の下溝駅に到着です。
 まず最初に目指すのは新磯地区の桜並木なのだけど、途中いくつか立ち寄ることにします。







0840
 こちらは史跡勝坂遺跡公園です。ここには縄文時代中期に大集落跡があったとされる場所で、竪穴式住居なども復元されています。(国指定史跡)



 でもここのすごいところは芝生を植えたり、遊具を置いたりしないで、ごくごく自然な草原の風景をそのままに残しているところです。端から端まで歩いて
5分ぐらいかかるような広い公園なのですが、足元には春の草がずーっと続いている。






 そして天に届きそうな巨大な広葉樹が何本もところどころにそびえている、そんな清々しい公園です。
 この日は広大な公園に自分たち以外は二人だけでした。





 続いてやってきたのは磯部八幡宮です。もともと村の鎮守様ということなのですが、室町時代の創建という古い歴史を持っている。

 

 おもしろいのは神社の前に県道を通してしまったため、正面に見える歩道橋がそのまま参道になっている。
 こちらの枝垂桜が立派、ちょうど満開でした。





10:20
 ここから「相武台下駅」を目指すのですが、この先の区間は県道と相模線が並行して通っている。






 撮り鉄にとっては撮影ポイントなんだろうけど、この日は撮影に来た人は見かけませんでした。相模線て人気ないのかな?
 この日はちょうど満開になったばかりで、こういう写真が簡単に撮影できます。

 これから数日すると、相模線の車両が通過するたびに桜吹雪が舞うようになる、これもまたきれい。
 逆に相模線に乗ってこの桜並木を通過すると桜吹雪の中を電車が走っているように見えたりする、これもまた良しです。


 

 このあたりって、遠くに丹沢大山国定公園の山々が見える風光明媚なところです。
 新型コロナの関係で今はやっていないけど、近くでは河川敷に芝桜が植えられていたり、ひまわり畑があったりで、すごく歩いていて楽しい。
 近隣はフォトジェニックな景色満載でカメラは必需品です。





10:30
 下溝駅から相武台下駅の区間、約1kmにわたって続く桜並木はもちろん素敵な風景なのですが、それ以外にも見ておきたいスポットがあります。

 

 新磯小学校の少し先(南側)に常福寺というお寺があります。ここにも何本かの立派な桜の樹があるのですが、見どころという意味では、境内の庭の造りが
すごい。すべてが完璧に整えられていて、一切スキがないという感じです。こちらは必見。
 参道の途中にある「しばの木」は神奈川の銘木100選に選ばれています。







 その向かいにあるのが「相模大凧センター」です。
 これまでゴールデンウイークには相模川の河川敷で巨大な凧が毎年あげられてきましたが(この2年は新型コロナの関係で中止)、その大凧が天上からつるされ、
また日本や世界各国の凧なども展示されていて、ちょっとした凧博物館みたいになっている。(入場無料)



 凧あげ祭り自体は江戸時代から続いているそうで、今年は何とか再開してほしいと思います。




11:10
 続いてやってきたのは座間神社です。一説には539年ごろに創建されたとも伝えられる古社です。相模川のつくる河岸段丘の上段にある。



 こちらで有名なのは3月初めの時期に、この参道の階段に上から下までずらりと雛人形が並べられるひな祭りが行われること。(今年は開催された)

 

 あとは裏手には伊奴寝子社と言うペットのための神社があったりします。(ペットの長寿や安産を祈願)
 個人的にはこちらのお守りがちょっと楽しい。ペット守り、ヒマワリ(近くにヒマワリ畑がある)、サッカー(この地区は女子サッカーが有名)、ハローキティ
(これは個人的趣味ですが)等々、個性的なものがけっこうある。


 

 座間神社のお隣に小さな公園があります。桜並木の向こうに見える相模川の風景がなかなか良い。
 ちなみに桜の半数は柵の向こう側(米軍座間キャンプ)にあります。



 おなかもすいてきたので、そろそろお昼ご飯かな。





12:00
 桜の季節によく訪れる「かや野」という庶民的なお店です。今回もお昼ご飯はこちらを目指してやってきた。

 

 この時期にぜひいただきたいのは「さくら蕎麦」 ビーフシチュー、お味噌汁、サラダの3品がセットになって680円! 蕎麦だって、ちゃんとしたそば粉に
桜の花が練り込んであるという手打ちそばです。桜の香りがしてとっても美味しい。
 ちなみに普通のお蕎麦で注文するとセットで500円という、本当に信じられないほど良心的なお店です。










 駅の少し東側にはお隣の海老名市に続く農業用水路があります。多分2~3kmほど続いていたと思うのですが、ここにもこんな見事な桜並木がある。
 知名度が低いせいなのか、わざわざここを訪れる人は少ないのですが、見事に咲き誇った様は見応え十分です。



 テレビなんかで桜の名所紹介などしてますが、桜並木の下をたくさんの人がぞろぞろ歩いているみたいな感じのところに自分は行きません。
 100本の桜の下に歩いている人は2~3人みたいな、知られざる自分だけの名所って少なからず存在します。そういうところを探して歩くのって、ちょっとした
驚きがあって楽しい。


ikumi (オリジナルヘッド+TBLeague s24Aボディ 27cm 2018)





2022.03
camera: Canon Powershot G9X Mk.2 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10



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