大子
2025.11.02
以前に茨城県の北部で行われた芸術祭があって、そのときに大子町を訪れました。アート見学はそれなりにおもしろかったけど、それ以降
どうなっているのか、ひさしぶりに訪れてみたくなりました。観光シーズンなので、有名な「袋田の滝」には行かなかったのが、自分たちらしいかな。
11.02 SUN 天気:晴れ
6:00
さて先日の3連休、比較的に天気にも恵まれそうということで、一ヶ月ぶりに那須に行ってきました。
基本的に神奈川からだと、東北道を使って那須高原に向かうのだけど、せっかくの紅葉シーズンということで、茨城県の奥久慈経由で向かうことにしました。

久々に首都高速を通る。やっぱり途中で渋滞してました。
奥久慈の紅葉というと、やはり袋田の滝なんだけど、さすがに3連休ではものすごく混んでいるに違いないし、以前にも訪れたことがあるので、今回はその先の常陸大子へと向かいました。

8:45
常陸大子は久慈川の上流にあって、峠一つ超えると栃木県という県境の町です。ご覧のように山は良い感じに色づき始めていました。

9:15
こちらは永源寺という1446年に創建された曹洞宗のお寺です。
常陸大子の町を見下ろす高台にあって、なかなかに眺望が良い。

でも今の時期だとやはり紅葉でしょう、別名「もみじ寺」とも呼ばれるほどの紅葉の名所で、シーズンにはたくさんの人で賑わう。
我々が行ったときにはまだ紅葉のピーク前で、開門とほぼ同時の時間帯にやってきたのだけど、それでもたくさんの人が訪れていました。

うーん、青空でなく、薄曇りだったのも少し残念。それでもこれだけきれい。
あとはものすごくたくさんの石仏が奉納されていて、その景色に圧倒される感じです。

こちらの紅葉が見頃を迎えるまであと少し、山間にあるので「夏焼」の影響も少なかった。きっとピーク時には美しい景色を見ることができるに違いない。
ここは臨時駐車場や仮設トイレまで設置されるぐらいの人気スポットなんだけど。それでも駐車料金や入場料などは徴収されないみたいです。きっと
たくさんの人に見てもらいたいということなんだろうね。きっと町の誇りなんだ。

9:45
永源寺で紅葉を見たあとは、大子のまちなかを歩いてみることにしました。
駅前には水郡線をはしっていたC12蒸気機関車が置かれています。ぴかぴかに磨かれていて、保存状態も良い。
以前に訪れたときには、こういうものは置かれていなかったと思う、いつ置かれたのだろう? ちなみに常陸大子駅には車両基地があってJR東日本の拠点駅で、
ここから北はSuicaが使えないという、首都圏エリアの最北端の駅でもある。

駅前にはえらくレトロなお店があって、そこそこ繁盛しているようにお見受けした。 以前に訪れたときには失礼ながら、見るからに寂れていた感じがあったのだけれど、
今回は訪れてみて少し明るくなった印象がありました。

こちらは十二所神社 、社伝によれば創建は727年というから、かなり古い。但し現在の社殿は明治の大火焼失したのちに再建されたもの。画像のように、こちらも紅葉が
良い感じでした。

なお毎年この百段階段を利用したひな祭りがおこなわれて、地元では有名なんだそうです。


基本、とてもレトロな街並みで、お世辞にも賑わっているとは言い難いのですが、ところどころにこういったアートが展示されている。
大子町は40年ほど前に1町8村が合併してできた町だそうですが、その後もずっと人口は減り続けているそうです。
そんななかで町おこしの一環として企画されたのが、2016年9月に開催された「茨城県北芸術祭」です。そしてここ大子町もメイン会場の一つでした。
前回ここを訪れたのもこの芸術祭のときで、寂れた街のなかに様々なアートがひしめく様は、なかなかにインパクトがありました。
この芸術祭は、森美術館館長である南條史生が総合ディレクターを務めて内外のアーティストが参加、100を超えるプロジェクトが展開され、約77万6000人の来場者を
記録したという。
自分たちもあちこち巡り歩いて、結構楽しい思いをしました。
通常はこういった芸術祭は何回が繰り返して開催されるのが常なのですが、第1回が開催された後に県知事が交代し、その新知事の判断でわずか1回のみの開催で
その幕を閉じることになってしまいました。
芸術祭では根本的に町おこしにはならない、そういう判断なんだろうと思う。

でも、結構がんばっているお店は多いです。
こちらは古民家を改装して営んでいる daigo cafe 。

この建物は明治29年に建築された呉服商の見世蔵で国登録有形文化財、現在は漆工芸作家のギャラリーとして活用されています。

漆器は間違いなく一流、名産の奥久慈のお茶も楽しめます。

新しいお店もできたみたいだし、小さな町なのにギャラリーや美術館もある。この日も町の文化福祉会館ではイベントが行われていたようで、たくさんの人が
集まっていました。もちろん先日ご紹介した永源寺の紅葉を見に来た人も多かった。
芸術祭は残念ながら一回だけになってしまったけど、こうやってみると効果はあったんじゃないのかな。
以前来たときには、寂しさのようなものまで感じたけど、今回は歩いていてパワーのようなものを感じた。芸術祭は県境の田舎町でもがんばれば人は来るということを
証明したし、地元の人にはそれが自信につながったのではないかと、自分ば感じました。
ちなみにまだまだ人口減少は進んでいますが、常陸大子駅の利用者数は近年になって増加傾向にあるようです。
10:35
奥久慈というのは茨城県の北西部の山間、栃木県、福島県との県境あたりのことで、袋田の滝は観光地として有名なんだけど、それ以外の場所はすべて懐かしい
空間がひろがるところと言っても良いでしょう。
大子町は40年ほど前に1町8村が合併してできた町ではあるけれど、それ以降は人口は半分ほどに減ってしまっていて、町内には廃校となってしまった学校が多いです。
中学校に至っては町内に1つだけが残るのみです。
自分にとって、この大子の町の密かな楽しみの一つが、この廃校巡りだったりします。那須に向かう途中にも上岡、浅川、初原地区に廃校になってしまった小学校があって、
そのいずれもが国登録有形文化財に指定されています。
9年前の芸術祭では3つの小学校それぞれがアート展示の会場になっていました。

そのなかで日常的に内部公開されているのは旧上岡小学校のみなので、那須に向かう途中に立ち寄ってみました。(あとの2つはイベントのときだけで、普段は外からの見学のみ)

木造平屋建ての西洋的な作りの校舎が3棟残っていて、グランドの横には二宮金次郎の銅像があるという、その昔の典型的な田舎の小学校です。

校舎自体は茨城県内に現存する校舎としては2番目に古いそうです。公開されている教室は2つ、あとは講堂と音楽室を見学することができます。

この学校では様々な映画やドラマが撮影され、最近ではNHKの朝の連ドラ「あんぱん」でもこの部屋が使われたという。
右側の画像は音楽室です。

時間割などの掲示物、掃除用具、先生の机周辺の教材などを見るのも良いのだけど、やっぱり外にひろがる風景が素晴らしい。
自分もそうだったけど、絶対に窓際の席に座りたい。
授業に飽きたら外を眺める、それだけで癒やされる。

学校は明治12年に開校され、玄関には大正13年以降の卒業写真が展示されています。古い写真はかすかにセピア色に染まり、昭和に入って途中からカラーに変わる。

廃校になる年、美術担当の先生が在校生一人一人の似顔絵を描いた。(多分そう、自分の記憶によればですが)

そして平成13年春、こちらの小学校は廃校となる。
しかしながら今もこの校舎は、地元の方々が大切に維持管理を続けています。きっと皆さんの宝物なんだろうな。

ここに通う児童はいなくなっても、まだこの学校は静かに時を刻み続けていました。
2025.11
camera:Canon Powershot G9X mk.2 ほか / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio
pro 7 + GIMP 2.8 + Ichikawa Daisy Collage 10
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