情景のなかの人形たち 10
2026.02.20
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」のイベントレポートです。今回は見せ方の工夫を行って、今まで以上に評判も良かったと思います。
また7年ぶりⅡ制作した球体関節人形 nana もご披露しました。
<二ヶ月前>
さて、今日はある意味特別な日です。自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」開催まで、あとちょうど3ヶ月ということで、今月からは活動のモードも
少し変わってきます。まずは現在制作中の4作品の完成を急ぎつつ、個展開催の準備もすすめてゆくという感じかな。

スコットランドの古城
1/64スケールで制作した景色です。お城そのものは完全な手作りです。

また今回は個展開催10回目という節目なので、次のステップにすすむためにも、少し見せ方の工夫をしようかとたいと考えています。試しにジオラマを
外に持ち出して撮影してみました。

大きなジオラマのように見えるかもしれませんが、実はこの通りです。人間は身長28mm、ご飯をおねだりにきたコーギーは10mmしかない。
この1/64スケールというのは、細かな表情まで再現できる最小スケールで、しかも比較的広い範囲を再現できるので、自分としては発展性があると思って
います。
ただ、肉眼では小さすぎて細部が見えないし、リアル感にも欠けてしまう。
ということで外に持ち出して撮影し、拡大してみたという訳です。ちょっと不自由ではあるけれど、写真を補助として使えば、ちゃんとした作品に見えます。
これまではジオラマ、人形、写真の3つのコーナーをつくって展示をしていたのですが、今回はそういう区別なしに、できるだけ一体化して展示できたら良い
かなと思っています。

こちらは9月初めに群馬県立館林美術館を訪れたときに撮影した画像です。
まだまだ秋はずっと先という時期ではありましたが、すでに落葉が進んでいて、桜の枝に葉はほとんどなくなっていました。この館林あたりは、関東でも
最も気温の高いところで、夏は38℃を超えるのが当たり前になってしまった。
これから先は紅葉シーズンになって、美しい紅葉の画像がTVやネット上にあふれるようになるのかもしれませんが、間違いなく「紅葉の質」は年々落ちて
きている。こういう形で、紅葉する前に暑さで落葉してしまう木々が増えているのがその原因です。
館林で見た桜は少しショックだった。この桜は4月から7月ぐらいまでのたった4ヶ月しか葉をつけていない。枯れてしまわないのが不思議なぐらいです。
そして今やってきている台風22号に代表される風速70mに及ぶ強烈な台風、牧之原での竜巻の被害、九州などでの記録的な豪雨なんてのも温暖化とは
無関係ではないと自分は考えている。
でも少なくとも日本においては、この問題は政治的な争点にもなっていない。永田町や霞ヶ関あたりにいるとあんまり関心はないのかな。
もっとひどいのはどこかの大統領で、温暖化そのものが「嘘っぱち」だと言い切っている。こういう人の顔色をうかがって、パレスチナの国家承認を先送り
した日本は、やっぱりちょっと情けない。
内容的なことですが、今回の個展でも環境、とりわけ温暖化の問題は取り上げたいと思っています。
人がたくさん来てくれるような個展をするなら、夢のあるもの、ノスタルジックなもの、見ていて愉快なもの、話題になっているものなどをテーマに選べば良い
のだけど、自分はどうも馬鹿で頑固なところがあって、こういうことを伝えたくなってしまいます。
あと自分が気に入らないのは、第二次世界大戦が終わって80年が過ぎ、明らかに世の中が「戦前の様相」を示していることです。
対立の激化、大国の横暴、そして国連が機能しない。「自分さえ良ければ」というかつてのモンロー主義に近い考えが、軸になって世界が動く。これではまるで
1920年代と変わらない。
ということで、今回もベタですが平和の問題を扱おうと思ってます。
なんか、いつもながらテーマが堅くって、ついて行けないって人も多いとは思いますが、それでもよろしければ個展の方にお越し下さい。
<2ヶ月前>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」開催まで、あとちょうど2ヶ月になりました。先日レポートしたように、現在手がけている6作品の完成に全力を
あげているところです。
あとは並行して過去作品の点検に入りました。いざ展示しようと思ったら壊れてましたでは遅すぎる。すでに展示可能な作品は100近くあるので、点検と修正
には手間がかかります。
そして今年は作品そのもののほかに、適切な環境で撮影した写真も展示しようと考えています。
ここで活躍してもらうのが、先日中古で手に入れた Panasonic の DMC-TZ85(2016年発売) というカメラです。画素数1800万、センサーサイズ1/2.3型の
高倍率ズーム(30倍)というのは、今生き残っているコンデジの代表的なパターンです。
さて高倍率ズームというのは、月や野鳥などの撮影には良いのですが、ジオラマ撮影には必ずしも必要はない。
大切なのは1/2.3型という小型のセンサーであることと、絞り優先モードで撮影できること、マクロ撮影が可能なこと、そして RAW で画像を保存できるということ
あたりがポイントです。 「小型センサーはぼけにくい」と言われるけど、逆に言うと広範囲にピントが合うということで、ジオラマ撮影には逆に向いている。基本的
には、AFマクロ、絞り優先(絞り値最大)、RAWで撮影してPCで修正というのが自分のやり方です。

雪の遠藤原
雪の降った翌日に嫁入り先に向かう花嫁とその家族をジオラマにしてみました。遠藤原は平塚に実在する場所で、花嫁に関する悲しい言い伝えのあるところです。
花嫁は集落の外れの六地蔵の前で立ち止まり、挨拶をして再び歩き出す。
こちらは天気があまり良くない日を選んで撮影を河原でしてきました。
ジオラマに登場するフィギュアすべてにピントが合って、背景は少しぼけているというのが具合が良い。こういう画像を大きなカメラで撮影するのって実は難しいです。
フィギュアは PREISER の 1/87 ホワイトフィギュアなどをベースにして手を加えて完成させてます。フィギュアの大きさは2cmぐらいで、最近よく利用している1/64に
比べると、やはり小さい分、表情などのディテールは望めない。だからこのサイズになると、アップにしなくちゃいけないような画づくりは、やはり難しくなる。
<1ヶ月前>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」開催まであと1ヶ月、現在制作中のジオラマについては、展示予定のものはすべて最終仕上げに入りました。
あとは球体関節人形なのですが、展示用の背景が10セットあって、このうち5セットを持ってゆくことができそうです。ついてはこちらも登場させる人形選びを始めました。
展示可能な作品は20体ほどあるので、そのうち5体を選ばなくてはいけない。
室内展示で課題になるのは、いつも照明のことなんだけど、今回は10000mAh以上の大容量モバイルバッテリー6個とLED照明、急速充電器2台を準備して対応すること
にしました。
人形の瞳がキャッチライトしてるかどうかで、かなり見栄えが変わるので、ここはポイントだと考えています。
あとは写真展示も行います。
写真というと、軽量コンパクトなカメラはスマホに取って代わられてしまって、一時の市場の勢いは完全に失われてしまいました。
しかしながらスマホは思い通りの写真を撮るという意味では、足りないところが多く、一方で大きなカメラは扱いにくいところがあって、今でも自分は3つのコンパクトな
カメラを使い分けています。

いろいろ考えて、カメラ自体の持ち歩く方法も、ここ最近で変えてみました。
カメラストラップというと、代表的なのはハンドストラップでしょう。でも右手にカメラをぶらぶらさせているのは邪魔だし、いざというときケースやカメラから取り出すのも
面倒です。ネックストラップというのもあるけど、煩わしいし、前抱えのバッグとも干渉する。
そこでこのようなショルダーストラップに変えてみた。これなら左手に人形やジオラマを持ち、右手でさっとカメラを引き上げてシャッターを押すだけ。カメラのモードさえ
設定しておけば、撮影は簡単な2アクションで済んでしまいます。
右下の黒い袋はネオプレーンのレンズケースで、移動中にはカメラをこの中に入れておけば、傷つくのも防げます。
実はこのストラップ、カメラ用で売られているのですが、コンパクトなカメラを取り付けるには台座が大きくて重いので、848円のアルミニウム製のステイに置き換えて、
反対側にLEDライトを取り付けています。
近距離からのストロボ撮影は変な影ができてしまうので使いづらい。そこで自分は照明としてLEDを使うことにしています。
光量は少し足りないけど、レフ板程度には使うことができます。ちなみにこのLEDは516円、左右が通常のLEDで中央がスポットタイプのLED、1つだけ光らせることもで
きるし、3つ同時も可能です。
これまで使っていたLEDと比較すると、体積的には1/3以下で、畳めば1辺が5cm程度、携帯にはとても都合が良い。電池容量は少ないけれど、1日で数分間光らせる
だけなら何の問題もない。
これを見つけて10秒後、オーダーのボタンをポチしてました。

カメラは目的によって取り替えています。
一番上は Canon の G9X mk.2 、コンパクトながら1型センサー搭載で F2.0 の明るさがある。背景をぼかして主役のみにピントを合わせるのにちょうど良い。だから
人形撮影に向いています。
真ん中は Panasonic の DMC-TZ85、で先日手に入れたばかり。1/2.3型の小型センサーなので、背景をぼかすような撮影は苦手です。でもその分、全体にピントが
あった写真を撮るのは得意です。だから最近はこれを使ってジオラマ撮影をしています。
あとは30倍ズームで、望遠端720mmは野鳥撮影にはもってこいで、良いお散歩カメラになってます。
一番下は Panasonic の DMC-GM1、こちらはレンズ交換式カメラだけど、実はコンデジよりも小さかったりする。こちらはレンズ交換やフィルターワークで、ちょっと
違った画を撮るときに使用します。

山入口バス停
こちらは先日もご紹介した作品です。1/72スケールの情景ですが、現地に行って道路のセンターラインが一致するように撮影してみました。やっていることは
難しくなく、左手でジオラマを持ち、それを実際の景色に合わせて撮影するだけです。
よく見ると道路の色が変わっているところが中央付近にありますが、その手前がジオラマでその奥は実際の風景です。つまり電柱や家、背後の山々は実物と
いうことです。
選んだカメラはTZ-85、センサーサイズの小さなカメラを絞り優先で撮影し、専用のアプリで整えてやると、いとも簡単に「え!」という画像が完成する。

これは先日も掲載した画像なんだけど、普通に撮影していたらこういう画は撮れません。
種明かしすると、こちらは GM-1に取り付けるレンズを OLYMPUS 45mm F1.8 に交換して、更に+1のクローズアップレンズをつけたものです。中望遠の明るいレンズを
絞り開放でつかってやると、こういう背景がボケボケの画が撮れる。
人形やジオラマはそれ自体が一つの作品ではあるけれど、それを撮影することでまた違った作品ができるって自分は思うわけです。
<3週間前>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」開催まで3週間となりました。
「展示する作品選び」の方ですが、こちらは本日全38作品に確定しました。現在展示可能な作品はジオラマ作品が90、人形が30ほどなので2/3は家においてゆくことに
なります。
展示作品が決まったら、「どういうレイアウトにするのか」を考えます。テーマに沿って作品をグループ分けして、展示スペースを計算します。幅30cmの作品が3つあれば、
間隔を開けて配置するので、長さ180cmのテーブル一つ分というのが目安かな。詰めすぎはよくありません。
そしてここまで終わったら、最後に平面図をつくります。ここまでやれば一安心というところです。
人形やフィギュアを主役にして情景仕立てで展示するというのは、それほど奇抜なものではないと思うけど、実際にはこういうことをする人って、あんまりいない。
「パイオニアですね」と言われることがたまにあるけど、少し誇らしい反面、友達がいなくて少し寂しい。
絵画や工芸、彫刻、陶芸、写真などアートにはいろんな分野があるけど、そこで頑張る人は例外なくプロでもアマチュアでもギャラリーで個展をやっている。
なんでジオラマ関連では、そういう展示のチャンスを利用しないのか、自分にはそれが時々不思議に思えたりします。
みんながやらないと、この世界はひろがらない。やる気になれば簡単、ハードルはものすごく低いです。
<17日前>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」開催まであと2週間ちょっと、年末年始は作業ができないことを考えると、あと実質は10日ぐらいしかない感じです。
人形やジオラマについては展示の目処もついたし、レイアウトもほぼ確定しましたが、あともう一つの展示物である写真については、完全に後回しになっていました。
これまでは写真については、毎回少しだけ追加するみたいなやり方だったけど、今回はやり方を大幅に変えるつもりです。

こちらはツクダオリジナルの「風の谷のナウシカ」です。もともとはテイクオフの姿勢だったけど、自分はこのような飛行姿勢に改めています。
これから何をするかというと画像合成で遊ぶということ、試しにやってみようと3日ほど前に思いついた。

これを「金曜ロードショウとジブリ展」の風の谷のナウシカのパートで撮影させていただいたヘビケラの画像と合成すると、こういう感じにまとまります。
作業はGIMPというフリーの画像処理アプリを使いました。
作業をやっていて少し思ったのは、リアルな空間と空想の世界の境目がなくなっちゃうような変な感覚です。もし高性能なPCとそれに特化されたAIがあれば、これらの
画像をもとにしてナウシカが腐海を飛行する動画だってできちゃう。
人形がAIと3Dプリンターでつくられ、映像も3Dデータあるいは模型を3Dデータ化したものをAIて動画化するのが当たり前になってきている今、人間に残された創作活動
って、一帯何が残るののかな?
<2週間前>
来年の1月の個展に向けて、展示するジオラマ類はほぼ完成し、残る展示物でまだできあがっていないのは創作球体関節人形と写真ということになりました。
人形の方は単独展示の予定なので、最悪前日完成でもかまわない。写真の方はレイアウトの関係でそうもゆかず、できれば年内に仕上げたいところです。
これまで何度となく出てきた話の繰り返しですが、センサーサイズの小さなカメラを絞り優先で撮影し、専用のアプリで整えてやると、いとも簡単に「え!」という画像が
完成する。最初はちょっとした遊びでしたが、意外なほどに効果があるので、つい先日決意して、すべてのジオラマの撮影をすることにしました。(理由は後で述べます)

さて「すべての」とは言いましたが、外国の景色を表現した作品もあるので、「現地に行く」というのは無理がある。そこである意味、汎用性の高い場所を探すことにしました。
見つけたのがこちらの運動公園内の小さな丘です。

上ってみると遮るものがない。周りは住宅地で、遠方に山々が連なり、所々に林が見える。丘を下れば河原に出るし、その先には田んぼもある。

梅雨明け「人々の集う街角」
このジオラマの景色は架空のもの、ベースサイズは25cm×20cm。1/150スケールとなるとフィギュアの身長は1cm、子供に至っては5mmから7mmぐらいしかありません。
2ヶ月半つくり込んだおかげて見どころ満載、通りを歩く人はもちろん、屋上で洗濯ものを干していたり、洋品店のウインドウには水着を着たマネキンがいたりと無茶苦茶
密度が高いです。
このジオラマの最大の欠点はずばり「小さすぎて見えない」ということ、「よく見てね」とはいうものの、ご年配の方には、ルーペがなければ無理なレベルです。だから拡大した
画像をこのジオラマに添えるのは「意味がある」と考えた。
このジオラマを持って先ほどの公園に行きました。そして光線の具合を見ながら、背後の住宅地を背景に選びます。「拡大する」という目的に加え、都会の一角という雰囲気
が伝わってくるような画像になりました。部屋の中で撮影したらこういう画にはなりません。
小さいものを見るとき、高性能であるはずの人間の目も、極めて狭い範囲にしかピントは合わない。だから子供を見て地蔵販売機やポストを見て、看板を見て・・・と順に全体を
把握することになります。つまり時間や手間がかかる。
小さな作品だと、何も気づかずに作品の前を素通りしてゆく人は多いです。
もしも全体にピントが合っている画像がそばに用意されていれば、それがアイキャッチャーになり、結果はおのずと違ってくるに違いないと思いました。

由利高原鉄道「曲沢駅」
実在する駅の風景を再現しています。但しそのままだと幅2mに及ぶ作品になってしまうので、全体を縮小しています。こちらもスケール1/150、ベースサイズは50cm×20cm、
車両は市販のNゲージです。
この作品を展示したとき、たまたま高校生の時にこの曲沢駅から通学していた人が訪れて、「本当にこの通りです」と驚いていたのを思い出します。
この画像なら数年前に見た由利高原鉄道「曲沢駅」のイメージそのものと言い切ることができます。
ジオラマを適切な条件で撮影したら、その画像は別の作品に化ける可能性が十分にあると思う。
<1週間前>
個展を開催するにあたっては、お土産としてポストカードを会場で無料配布しています。もちろんPR目的ではありますが。

今回はこちらの人形の写真を使って、ちょっと洒落たポストカードをつくります。
人形を撮影したら、まずはGIMPというグラフィックのアプリで背景を消去してから、モノトーンにしたレトロな町並みの画像に重ねます。

人形画像がやや暗いのと、背景の町並みがくっきりして目立つので、この点を修正します。 そのうえで右下方にドール名とサイト名のロゴを入れたら画像の方は
完成です。
やっぱりたとえ見に来られても、しばらくすれば記憶から薄れる。だからポストカードという形で記録に残すわけです。
受付簿を置くというのは、展示会や個展では一つの常識のようなものだったけど、これだけ個人情報の保護が言われているなかで、「住所氏名を書くこと」に抵抗を
感じる人は多い。でも無料配布のポストカードをDMとしておくだけなら、あとで検索を入れたらよいだけのことです。
間違いなく「情報を集める」より「情報を配る」方が良いです。
もちろんDMの裏面には、自分のHPなりブログのQRコードは必ず入れます。これやらないとDM配る意味の半分はなくなるというもの。
DMの印刷が終わる頃にはプリンターの微調整も終わっているので、ここからいよいよ展示する画像作品のプリントアウトを開始しします。
ここも少し工夫が必要なところがある。そもそも普段見ているモニターの色合いとプリントされたものでは、鑑賞している光の条件が根本的に違っています。モニター
はLEDの輝きだし、プリントは反射光で鑑賞する。どうしてもプリントの方がコントラストが低く、鮮やかさに劣る。
そこでGIMPを使って、プリントアウト用に彩度とコントラストを少々上げ目にした画像をつくります。その加減は作品によって変えます。

浮島稲荷神社
1/72スケールの実在する神社のジオラマをつくり、霊峰として知られる大山を背景にして撮影しました。
こちらは撮影用に調整した画像なので、少し派手めに見えますが、このぐらいがプリントするとちょうど良いです。
<5日前>
さて個展まであと5日となりました。
初期の頃の自分の個展は、制作した球体関節人形をメインにして、それを補うように人形やフィギュアを撮影した写真を、会場内にちりばめて展示するという感じでした。
その後は、そこから人形やフィギュアのための背景が追加され、更にはジオラマそのものの展示が増えていった。
これまでは人形やフィギュア、ジオラマ、写真とそれぞれの展示コーナーを設けていたのだけど、今回はできるだけそれらを分けることなく、一つの展示としてまとめて
ゆきたいと考えています。
流れが変わったこともあって、今回あらたにA4の写真を40枚ほど印刷しました。
少し変化をつけようと、何年か前から始めたのがA1サイズのパネルです。
もちろんA1プリントなんて、プリンターは高価だし、インク代もものすごく高い。そこで自分は市川ソフトラボラトリーの「ズームプリント」という有料のアプリを使っています。
(3980円)

上の画像はその作業中のPC画面です。こちらはたとえばA1だったらA4で9枚ほどに分割印刷してくれるというもので、自分のような人間のためのお助けアプリです。
但しこちらは、そこそこ大きな画像を展示して注目されたいというときに使うもので、精密なプリントには向きません。だから印刷には「写真用紙」でなく、EPSONで言えば
「スーパーファイン紙」あたりがベストです。

9分割されたプリントは、余白がついたまま印刷されます。
印刷が終わったら余白をカットする。これがなかなか難しくて、いつも苦労します。自分が思うに中心部分からパネル練るにに貼り付けてゆくのが良い。端っこから固定して
ゆくと歪みが拡大されやすいです。

まずは真ん中の1枚をA1パネルに置き、スティック糊で仮止めして位置を決めたら、あとは液状糊でしっかり貼り付ける。プリントのインクは水で滲むので、水溶性の糊は
使えません。

こんな感じで仕上がる。84cm×59cmは遠くから見てもよく目立ち、かなりの迫力があります。
問題はやはり隙間、黒い画像だと特に目立つので、自分はMr.カラーなどで補修しています。

おすすめなのは、やはりこういう継ぎ目の目立たない白っぽい画像かな。少し離れたら、つなぎ目は目立ちません。
あと気になるのはカメラの解像度なんだけど、少し粗めのプリントになるので、だいたい2000万画素あれば、それほど解像度不足という感じにはなりません。
ついでに言うと、一般的なA4プリントの場合には800万画素あれば十分という話なので、このあたりについて言えば現行のカメラやスマホはもちろん、10年以上
も前のデジカメでも十分に現役で使えます。
<2日前>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち」開催まであと2日となりました。
積み込む作品の点検と梱包が終わると、それをリビングの一角に積み重ねてゆきます。積み重ねる理由は、マイカーの荷室の大きさに合わせるためで、山の
サイズが114cm×122cm×90cmの範囲ならOK、それ以上だと積みきれないと言うことになります。いかに隙間なくきっちりと収めるか、まるで立体的なパズル
なのですが、今回は作品38きっちりと収まることを確認しました。

あとは写真の方です。人形とジオラマに並ぶ展示の主役です。
新規のプリントは完了したのですが、過去のプリントと合わせると、すでに400枚近くのストックがあります。A4枚につき、幅50cmのスペースは欲しいところなので、
残された壁面幅から計算すると、展示できるプリントは、おおよそ全体の1/3であることが分かります。
ということで昨日から何を展示するか、どういう流れで作品をまとめるかなどを考えていました。
とっても細かい作業ですが、最後はジオラマや人形とともに、これらの写真の展示位置を見取り図に書き込んでゆきます。これをやっとかないと、初日の午前中に
設営が終わらないなんてことにもなりかねません。
今回の画像作品はA4プリント135枚、A1パネル14枚になる。

そのなかから選んだ冬らしい作品です。
雪が手のひらに
そしてとけて また手のひらに
とけてほんの少し重くなったように思う
モデルドールは20年ぐらい前に韓国のメーカー dollmore が販売していた ha-yan cho という 60cmを少し超えるレジン製ドールです。(1/2.5スケール)
自分がつくる球体関節人形は、基本的にはSDやDDの市販のOFが着せられるように作っているけど、造形自体はこちらのドールにものすごく影響を受けています。
今も時々眺めていますが、時代を超えて美しさを保ち続けています。これを超えるドールはなかなかないと思う。
<前日>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち」はいよいよ明日から開催です。
準備の方も今日の早朝に完了しました。つまんない忘れ物をしたりとかがあるので、いくらギリギリが好きでも、少なくとも1日ぐらいの余裕はあった方が良いでしょう。

人形とフィギュア、そしてジオラマ、あとは写真とパネルなどの作品はすべて点検が完了して、マイカーの荷室の大きさに積み上げました。
前にも触れましたが、絵画や彫刻、書、写真などの分野では、アマチュアの方がギャラリーや公民館をお借りして作品を展示するのは決して珍しいことではない。
でも人形やフィギュア、そしてジオラマといった分野では、作品を展示する機会は多くないし、ましてや数をそろえて個展を開催するという人は、自分の知る限りは
皆無と言っても良いぐらいです。
ここはこの分野で個展を開催してやろうという意気込みのある方に向けて、最後の詰めの部分についてお話をしたいと思います。決してハードルは高くありません。
ともかく作品をつくるのが第一なのだけど、「自分らしさ」を出すためには、やはり作品数としては10から20ぐらいは欲しいところです。そしてできるなら、開催にあたって
のテーマ設定を行い、手持ちの作品の中から、そのテーマに沿った作品をチョイスできる程度の作品数があると良いでしょう。

エントランスの掲示物には、今回の作品展示あたって、自分の思うところを述べる文言を付け加えました。これでより目的が明確になります。
あとは「撮影可」とか「作品に触れない」など必要最小限の案内も必要です。

この半年ぐらいは、いつになく多くの展覧会等を見て勉強してきました。そして「見せ方」の工夫によって、作品は全く違うものに見えることもあることが分かって
きました。
通常のギャラリーでは、やれることは多くないですが、多少の工夫はできます。
今回新たに制作した作品のキャプションをつくり、古いものもいくつか作り直します。もちろん「分かりやすくするため」です。創作人形やジオラマというものは、
普段見かけることなどほとんどないから、特に説明文というのは必要だと思う。
何にもないと、おもちゃをただ並べただけに見えてしまう人もいる。
なんたって普通のプラモでなく、組み立てが完了し着色されている模型の方が選ばれるような世の中なんだから仕方ない。自分などはオリジナルドールをどこで
売っているのか聞かれたこともある。でも現状では「人形は買うもの」という常識があるのだから、腹を立てることなどできるはずもない。
あとはジオラマ作品を補足するものとして、拡大した画像プリントを添えるのも今回の工夫です。
そして最後に案内文やキャプションを整理しながら、来場者の動きを予想する。そして作品案内のタイミングとか、その内容を考えてシミュレーションします。
美術館の職員ではないので、黙って見守っている必要はない。積極的なコミュニケーションをとるほうが良いと自分は思います。この機会は一期一会です。
そしてこれがいちばんのポイントなんだけど、単に会場内に自分の作品を並べるという意識でなく、少なくとも5日間だけは、その会場自体が一つの自分の作品
として完成しているということが大切なことだと思う。

あと影響の大きいものとしては照明の問題がある。
多くの展示室は一様に室内を照らすような照明が選ばれています。絵画鑑賞にはよいかも知れませんが、立体物を鑑賞するには陰影がなさ過ぎる。
実は照明の問題があって、今回は新作なんだけど持ち込めないと判断した作品もありました。それぐらい難しい問題です。
この点を改善するため、近年はLED照明を取り入れる工夫をしています。今回はライトとバッテリーを8組持ち込みますが、これで十分かどうかは分かりません。
明日現場で調整するのみです。

あと準備としては、左上から人形を触るときの手袋、修理のための接着剤4種とはさみ、爪楊枝、カッター、そして簡単な筆記用具。下段に行って紐、これは写真を
水平に並べてゆくには必ず必要になります。両面テープとメンディングテープ、ウイッグオイルと櫛といった具合です。
これらも、いざなければ大騒ぎになる品々です。経験上、このぐらいは必要かな。

最後まで制作を続けていた7年ぶりのオリジナル球体関節人形ですが、明日持ち込めそうです。2日目前にウイッグにお湯パーマして顔の輪郭を整えたところで、
持ち込めると確信した。
ここから眉毛や唇に色を入れるなどの必要最小限のメイクを行います。完成度は今94%ぐらいかな。まだアイとウイッグに弱点を感じますが、そこは展示上の工夫で
なんとかなる。
ここから2週間ぐらい時間をかけたら、きっともっと良くなるだろうけど、7年ぶりの新作ということで。「お見せしたい」という気持ちが勝りました。
いろいろと考えて、今回は第10回の記念すべき個展ということで、ちょっとしたプレゼント企画を行うことにしました。その内容は「箱の中にあるドール服やドールアイを、
お一人様3点までお持ち帰りいただける」というものです。もちろん会期は5日間なので品切れや、思いがけない補充などもあるかもしれません。
自分の場合、volksの初期のSDに影響を受けて球体関節人形を作り始めたという経緯があります。ですがだんだんと自分流のボディラインやヘッドの大きさが決まって
くると、初期のSD用のドール服やアイが使えなくなってきました。ほぼ新品とも言えるこれらのものを有効活用したいと思われる方は。ぜひご利用ください。
<1日目>
さて自分自身の個展「情景のなかの人形たち」がスタートしました。
今日はその搬入・設営の様子から、お伝えしたいと思います。

出発の1時間前に作品をマイカーに積み込みます。意図せず隙間ができてしまったので、空箱を2つほど積み込みました。そうしないと荷崩れするので
でも現地で確認したら、忘れ物が2つあることに気づきました。

9:30より設営開始、12:00ごろに人形とジオラマの陳列が完了、ここまでは順調です。

軽くお昼ご飯を食べてから、写真を貼り付け始めます。13:00になったところで開場、すべて貼り付け終わったのが14:00、このあたりも例年と同じです。
写真の枚数も100を超えるとなかなかに壮観です。

あとは案内表示、エントランスの整理、照明の追加などを行いながら、来場者の応対をします。
このエントランスというのは、ともかく興味を持ってもらうためには重要で、いつも最大限の配慮をしています。

由利高原鉄道「曲沢駅」
今回は立体作品と写真を関連づけて展示するのが、見せ方の最大の工夫です。
こちらの作品で言えば、下にジオラマ本体があり、その上には曲沢駅で撮影した実物(上左)、ジオラマと鳥海山の合成画像(上右)、ジオラマ単独で撮影したもの(下)
とならびます。

C 茅ヶ崎サザンビーチ
早朝の茅ヶ崎海岸の景色を1/64スケールでジオラマにしたものです。画像の効果という意味ではこれがいちばん大きい作品だと思う。
一見したところでは、とてもあっさりとしていて、入場者が何事もなかったのように通り過ぎてしまいそうな作品です。

でも作品にふさわしい光をあてて、画像にすると、「え!」という作品になります。そうなんです、フィギュアの身長は28mmしかないけれど、ここまで細かく作り込んで
いるんです。

沖合の状況をしばし眺める。
まだ海はいたって穏やかで、パワフルなブレイクはもう少し待たなくてはいけないようです。
キャプションとしてはこんなところでしょうか。Cのモニュメントのずっと先に三角形の岩場が見えますが、これが有名な烏帽子岩です。
こちらは更に実際の景色と合成したものです。

ふらっといらっしゃった方が足を止めてじっと見入る。
他にもA1パネル等々、こういう見せ方の工夫は確実に効果があると思いました。展示の構成としてはこれまでで、いちばん完成度が高いと良いと思います。

帰り道、暗雲が空を覆っていました。相当強い寒気が入っているらしい。
さすがにこの日は疲れました。でもなんかとても美しかった。
<2日目>
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」の2日目です。忘れ物を追加し、微細な修正を加えてから開場です。
時期的にとても乾燥していて、強い暖房も効いている。おかげで何もしないと、人形たちの髪がぶわっと膨らむ。ウイッグオイルを使ってのお手入れは欠かせません。
今回開場に持ち込んだ大きな人形は全部で6体ですが、今回はそのうちの3体をピックアップしてご紹介したいと思います。

nana
1月3日に誕生した粘土でできた球体関節人形です。実に7年ぶりの新作ドールです。最初のレポートからまた少し印象が変わったかと思う。しばらくの間は、毎日
ながめて少しずつ修正して完成度を高めてゆきます。
アイの入った人形にライティングは欠かせません。瞳がキャッチライトすることで、生命感が生まれ、より魅力的になる。
こういう場所ではモバイルバッテリーとUSBライトの組み合わせがベスト、今回は8組持ち込みましたが、そのうち半分を使用して残りは充電してるって感じです。
今回、こちらの人形は完成したまま、特に工夫はせずエントランスに置いています。
人形を作り始めた頃、イベントなどではすべての人形をこんな感じで置いてましたが、そのうちもっと魅力的な展示方法はないかと考え始めました。
そこで生まれたのが「背景の工夫」です。

akane
8年前に制作した人形で、現時点では自分の最高傑作と思える作品です。
避暑地の夏、
窓を開け放していたら蝶が舞い込んで指先にとまった。
こうやって背景と演出を加えると、人形そのものとは、また別な意味合いを持つ作品になると思う。自分はこの組み合わせに「小さな訪問者」という作品タイトルを
つけました。

aimi
昨年アイを交換してプチリメイクした人形、自分としては優しい表情が気に入ってます。
天気の良い秋の空の下、本を読んでいたら、上からイロハモミジが降りてきて、そのままほんの栞になった。
こちらの作品名は「秋の空」です。

この日は平日なのに結構たくさんの入場者がありました。やはりジオラマと写真をリンクさせた展示は効果てきめんで、ほとんどの方がジオラマの前で足を
止めてゆく。
実際、ジオラマは展示の中心になりつつある。でも、そもそも個展の名称がなぜ「情景のなかの人形たち」なのかというと、昔は人形がメインだったからです。
イベントやヤフオクなどで創作人形の販売もしていたのだけど、西暦2000年ごろの人形ブームが去ってからは、世間の人形に対する興味関心はものすごい
勢いで薄れていって、はっきり言って全く売れなくなった。
最後にヤフオクでついたお値段が38,000円では、売ることを目的に作っていたら悲しすぎる。
そこでせっかくのお人形なので、個展という形で見てもらおうということになったわけです。
そして、ただ見せるだけではつまらないので背景をつけた。それが「情景のなかの人形たち」の始まりです。

予告通り、1/3スケールのドール服とドールアイを持ち込んで「3点までお持ち帰りいただけます」と書いたけど、興味を持たれたのは一人だけで、しかも家には
このサイズの人形はないという。
小スケールのものは別として、全体としてのドールの世界の縮小があって、しかも海外製のよくできた50cm級のお人形が1万円台で入手可能な現在、再び創作
人形のブームがやってくることは考えづらい。
だから8年前に人形を主人公にした情景やスナップ的な表現に方向を変えたのは、やはり正解だったんだろうと思っています。
それにやってみたら結構楽しい。でもこういうことやっている人は少ないので、お友達はできないのだけど
<3日目>
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」の3日目です。3日目ともなると、展示は計画通りに整い、来場者への説明や誘導も手際よく進むようになります。
自分自身、けっこうジブリの世界は好きで、ジオラマ作品も10ほど制作しています。なかでも全世界を巻き込んだ戦争の後の世界を描いた「風の谷のナウシカ」は、
今でも自分が最もインスパイアされる作品でもあります。
今回はナウシカが自由に空を飛んでいる Möwe と、ナウシカがオームの子供から花をもらっている 王蟲 という作品、そして最新作の 巨神兵 の3作品を展示して
います。

巨神兵
激しい戦いの中、ひとときの静けさを取り戻したときに交わされる巨神兵との語らい。(1/20スケール) ナウシカはツクダオリジナルのプラモを作り替え、巨神兵は
スチレンボードによる手作りです。
ナウシカというと激しい戦闘シーンも多いのですが、どちらかというと自分はこういった少し落ち着いた場面を描くことが多いです。静けさ故に、予測できない次の
激しい戦いの恐ろしさがある。
現実の世の中では大国が覇権主義に走り出し、国連の存在感が失われてゆく現在、これを戦前と呼ばずになんと呼ぶのだろうと自分は思います。
風の谷のナウシカは、繰り返される悲惨な戦争と、それでも戦いをやめない人類の愚かさを描いているとみることもできます。ただそれで全編が貫かれているわけ
ではなく、そこに少しばかりの救いや希望と行ったものがちりばめられている。
自分はそういったものをピックアップしているつもりです。

BC1025
今からちょうど3000年前を描いた作品です。縄文時代後期のジオラマなんてつくる人間など多分いないと思うけど、あえて自分はつくってみました。
ふと思ったのは、争いによる人類の終焉でなく、対極にある悲しい人類の歴史の始まりを描いても良いかなと。
縄文時代の後期というと、稲作が日本に伝わってきた時代です。それによって安定した食料の確保ができるようになった一方で、「土地を所有する」ということが
必要不可欠になった。
自らの土地を守るために人々は武装し、国を作って組織的に防御し、あるいは逆に生きるために侵略行為を行うようになっていった。その後、青銅器や鉄器のほか、
様々な武器が伝来することで、さらに戦いは激しくなって行った。
少なくとも日本においてはこの縄文時代後期が、歴史の流れの転機であったと言えると思う。
さてこちらの作品を冷静に見ると作品としては重厚感がない。
ギャラリーというのは、やや暗くとてもフラットな照明であることが多いです。薄暗く、影ができにくいというのは絵画の鑑賞には向くかも知れませんが、ジオラマや
人形などの立体造形には、お世辞にも最良のものとは言いがたい。
しかもシーンとしては満月が東の空から登りつつある場面で、これをギャラリーでイメージ通りに再現するのは不可能であると言って良いでしょう。
そしてそのことは制作当初から十分に予想していたことで、最終的には画像作品としてまとめようと考えていました。

球体の月を円形のLED照明に置き換えて撮影しました。

こちらはA1サイズのパネルにしました。
月が昇り行く今、神官が人々の感謝を神に伝えるため、フクロウを使いとして送り出そうとしている。
豊かな実りに感謝し、これからもこの村に不幸が訪れませんように・・・。収穫物を添えて神に祈る。
その昔「神に対する恐れ」という歯止めがあった。でも今はそれも失われた。
アインシュタインは次のような言葉を残しています。 「第三次世界大戦でどのような兵器が使われるかは分かりませんが、第四次世界大戦はこん棒と石で戦われるでしょう」

ここから先は従来からある作品になります。
小さな丘
この4つ並んだ作品は組作品として完成させたものです。(1/150スケール)
言ってみればジオラマで作った「紙芝居」のような作品です。設定としては1940年代のスコットランドあるいはイングランドの北部あたり、ヨーロッパ戦線に向けて飛び立つ
航空機のために数多くの空軍の飛行場がつくられていた時代の話です。

初夏
ここにはかつて市場で働きながら花売りを生業にする一家が住んでいた。夫婦に娘一人、生活は決して楽なものではなかったけど、日々は充実していました。
1940年、近くの草原に空軍の飛行場がつくられたとき、父と娘は屋根上に登って飛来する飛行機を眺めていた。

晩秋
それはある日突然訪れ、何もかも奪ってゆきました。 空を覆いつくす巨大な金属の鳥から黒い塊がいくつも落ちてきて、あたりは炎に覆われた。彼女と彼女の
家族には何の罪もないのに。
そして彼女はこの地を離れ、遠い国の親戚の家で暮らすことになりました。

冬
それから何度となく季節が入れ替わり、あの家のあった小さな丘には樹が1本、そして小さな墓標が残るのみとなりました。厳冬期、雪はすべてを覆いつくす。

早春
雪が融け、小さな丘は緑に覆われた。そしてあちこちで小さな白い花が咲き始める。
そして一人の女性がそこに佇む。
あれから20数年の年月を経て、彼女はやっと丘の上に戻ってくることができました。

いま彼女はやさしい両親とともにここにいます。 fin.
この作品は撮影することで生まれ変わったかもしれない。身長1cmしかないフィギュアにこれだけのことを語らせることができます。

この日はとっても静かな滑り出しでしたが、2:00を回る頃になると、急に混雑してきました。何でもこの美術館内で国連協会の募集したポスター・作文コンテストの
表彰式があるのだという。 応対に精一杯で、まるで夏休み中に個展を開催しているみたい。
そんななかきちんとした服装をしている一団がお見えになったので、 「ジオラマはとても小さいので、撮影して拡大してご覧いただくのが良いと思います。」
「こちらは既製品でなく、粘土から作った球体関節人形です。」 ・・・ という感じでいつも通りの解説を始めました。
すると一人の男性がおもむろに、 「今度 sea terrace という施設もできたので、ぜひそちらでも展示してみてくざさい。」 「はい、機会があればぜひ」
と回答すると、こちらの名刺をいただくことになりました。

一瞬、焦った。
自分は平塚市外在住なので、お顔は全く存じ上げませんでした。
<4日目>
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」の4日目です。さて昨日も触れたことですが、展示会場の照明というのは難しい。メインの展示会場なら会場その
ものの照明の明暗や色合い、スポット光などを自由に設定できるのだけど、市民ギャラリーの照明は薄暗くてフラット、基本的には調整はできません。
そこで部分的にLED照明を持ち込んで調整をするのだけど限界があります。

いろいろやったけど、多くの作品は外光の下でこそ最もリアルに見える。この平塚市美術館でありがたいのは、外光を取り入れることができて、ブラインドでその
光量を調整できることです。
がしかし冬の外光は高度が低く、光が伸びがちなので、30分に1回ぐらいはその光量を調整しなくちゃいけない。

今日の話は、今回メインの展示物とも言える「自分がお散歩した中で見つけたご近所の名所」です。でもあくまでも個人の名所なので、観光地などは1つもあり
ません。

第2水源地
開成町にはたくさんの馬頭観音が立ち並ぶところがあり、春にはきれいな桜が咲きます。(1/72スケール)
上の作品は開成町の小さな桜の名所なのだけど、このような景色ができあがるまでには長い月日がかかっています。
神奈川県西部を流れる酒匂川は何度となく氾濫を繰り返して人々を苦しめてきた。あの二宮金次郎もその氾濫で一家離散の憂き目に遭っている。江戸期より
何度となく大規模な治水工事が繰り返され、ようやく人々は豊かな水源と耕地を得ることができました。
作品にある馬頭観音は人々とともに治水工事に駆り出された馬たちの墓標、そして土手道に咲く桜は、人々が楽しむためだけのものでなく、本来は土手を補強
するためのものでした。
25cm×20cmの小さな作品ですが、ここには江戸時代から現代に至る歴史があります。

山入口バス停
夏休みの登校日、バス停あたりで久しぶりにクラスメイトに出会った。実在するバス停を背景にして、そういうありがちなシーンを再現してみた。
右側がが実際の風景なのだけど、別にどうということのない田舎の景色です。
山に向かう道が枝分かれして伸び、今では珍しい屋根付きの停留所になっている。そしてその脇には小さな祠がある。そして特徴的なのはバス停そのものの名称で、
ここは「山入口」、そして1つ先は「山の神」です。
明治維新まではこの枝分かれした道の先には、宗海寺という修験道のお寺がありました。しかし明治政府の神仏分離令により神仏習合の修験道が認められずに
廃寺となったそうです。
その後100年以上の時を経て地元の人たちが散在していた石仏などを集めてこの入会地に宗海寺址を造成、秋の彼岸には念仏講が行われており、廃寺となっても
地区の信仰を集めているそうです。
ここから大磯丘陵に向かって、いくつもの古い神社や古墳などの遺跡が点在しています。「山入口」とは山の神の住む場所の入り口ということで、ここから奥は古くから
祭事・儀式の場、修行の場だったということでしょう。
古の時代より儀式が行われていたと考えられる「ゆるぎの丘」という見晴らしの良いところがありますが、最新作の BC1025 という縄文時代後期のジオラマは、この場所
をイメージしてつくったものです。

こちらはゆるぎの丘から見た日出です。遠く見えるのは横浜みなとみらいの高層ビル群ですね。
真夏だったけど、出少しずつ空が明るくなるのを見ながら、微かに吹く風のなかを歩くのはとても気持ちが良かったです。

こちらは同じ場所を時代を変えて再現した2つのジオラマです。

竹松農民組合精米所
こちらは左側、スケールは1/72、大きさ25cm×20cmです。
この風景は神奈川県の南足柄市に実在する場所です。昔からの住宅街のなかの、水路の合流するところにあります。水路に沿って建つ精米所なので、その昔、
この建物のあるところには水車小屋が建っていたと推測しました。
そして制作したのが次のジオラマです。

8月10日
前のジオラマのおおよそ60年程前の昭和の時代を想像してつくりました。母親とその娘が帰省したシーンを描いています。

昭和の時代のレトロなホーロー看板や妖怪映画のポスターなども貼り付けています。川で遊ぶ子供たちのすぐ上流に水車小屋がある。自転車に乗っているのは
「アイス売り」で夏の風物詩、そして水路にはスイカも冷やされています。
高度成長の過程ではまだまだプールのない小学校もあって、川は夏の遊び場として最も人気のある場所でした。
そして地元の名所のジオラマが並ぶ最後に付け加えたのが、次の架空の世界を描いた作品です。

交差点
この作品は、気候変動によって水没した街の、更に上層に住む人間の家を再現しています。
一部の人間を除けば、地球温暖化は確実にすすみつつあり、激しい気象現象と災害をもたらすというのは常識になりつつあると思う。そしていずれは水没する都市も
出てくる。
彼女はそこで生きてゆくために必要な電気や水、食料の一部を確保し、足りないものがあればボートでたまに買い出しに行く。

一日の仕事が終わり、缶ビールを傾ける
この黄昏時が至福の時
縄文時代は今より海水面が数十m高く、現在の平野のほとんどは海面下だった。そして縄文時代の後半から徐々に寒冷化して河口部分に広大な平野ができあがる。
人々はこの地を耕して現在に至るというわけ。
未だに温暖化など嘘っぱち、巨大な台風や竜巻も、たまたまだなんてことを言ってる人もいるみたいだけど、長い歴史を見れば地球環境は、何かしらのきっかけで変動を
続けている。
巨大隕石の衝突で恐竜が滅んだのは有名なところだけど、人間活動も変動要因の一つ十分にになり得る。
言えることは、今ある景色は永遠ではないということです。
<5日目(最終日)>
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」もいよいよ最終日です。最終日というのはなかなかに慌ただしい。
会場をお借りしているのがこの日までなので、閉館の10分前までには会場を復元して、完全に撤収しなくてはいけない。閉館が17:00、撤収作業に2時間以上かかるので、
14:00ぐらいから少しずつ目立たぬ所から整理を始めて15:00にはクローズする。
結果として時間内に作業は完了したのだけど、ともかく今回の個展は肉体的に疲れた。 帰省した慌ただしい年末年始の直後から直前の準備を始めたので、我が家で
のんびりと過ごした印象がない。疲労のピークは個展3日目で夕食の最中に居眠りをしていました。

疲れる原因のその一つが、入場者の呼び込みです。
別に通り過ぎてゆく人に「こちらも無料で開催しているので、お時間があればご覧下さい。」などと声をかける。もちろんそれをやらなくてはいけない、ということでもないの
ですが、自分自身の知名度が低いが故に、これをやるやらないでは、入場者の数がかなり変わる。だから通りかかった人に声をかけては誘導して会場へ案内する、これを
1日に何十回と繰り替えずという訳です。
さて本日の本題です。自分の個展の中心と言えるのは創作球体関節人形とジオラマ、そして写真の3ジャンルで、これを効果的に結びつけて展示しているつもりです。
最終日のレポートとしては最後の写真にスポットを当てたいと思います。

大山詣り
今は著名な観光地というわけではないけれど、その昔は伊勢原にある大山は霊峰として知られ、年間に江戸からだけでも10万人の人が訪れていたという。これは江戸に
住む人の10人に1人の割合というから、かなりの観光地だった。
この写真はその大山詣り道の途中にある古い神社で撮影したものです。
こういうスナップは左手に人形、右手にカメラという感じです。だからカメラも大げさなものでなく、一昔前のセンサーサイズの小さなコンパクトなカメラを使います。今も
これで十分にいける。
画像のモデルはTBleague s45(26cm)、シームレスドールでリアル感は十分、でも弱点があるとすればヘッドの造形で、自分はいつも少々手直しをしてから撮影やジオラマに
登場させています。
うまくやれば、1/6スケールでもここまでアップに耐えられるようになります。

お仕事してます
個展「情景のなかの人形たち」の初期の頃は看板娘として活躍していた chico ちゃんです。展示の時にはルノワールのイレーヌ・カーン・ダンウェール譲に扮して
もらっていた。
本当にリアルに見えると思いますが、もともとこの娘は amazon で売られていた100cmサイズのいわゆるラブドールです。(中国製、3.4万円ぐらいだった)
買ったばかりの時は見栄えが良くなかったけど、いろいろと手を加えてあげたら、見違えるように可愛くなりました。あとは3歳児用の服を着せてパソコンの前に座ら
せると、ちゃんとお仕事しているように見えるというわけです。
欠点は重いこと、これで12kgあります。着換えさせるのは一苦労です。

咲き始め
近所の古墳公園で撮影しました。こちらは高台の一角にあって、そのなかでも更に一段高くなっているのが、神奈川県内では最大級と言われている前方後方墳です。
その真ん中には咲き始めたソメイヨシノの古木が3本あって、近づいてみると根元に近いところから太い枝が何度も折れたような痕跡が残っています。その様は痛々しい
ほでですが、それでも毎年花を咲かせ続けていて、いわば歴戦の勇士といった風貌があります。
何か毎年ここにやってくるのだけど、ちょっとだけ勇気づけられる感じで、自分にとってのパワースポットになっていました。
モデルドールはこちらもヘッドに手を加えたTBleague s35(28cm )。
この撮影の後、親友の訃報を聞いた。人形の顔が少し悲しげに見えたのはそのせいかもしれません。
ドール撮影するところは特に決まっていませんが、確実に見栄えの良い背景が得られるという意味ではホームグラウンドのようなものがあると良いと思います。自分に
とってのそれは平塚にある県営のフラワーパーク「花菜ガーデン」で、年間パスポートを持っているので、好きなときに何度でも撮影にやってくることができます。

食べちゃうぞ
10月というとやはりハロウイーンで、あちこちにお化けやカボチャの飾り付けがしてありました。こういうのってやっぱり楽しい。
この日、連れて行ったのは Pearl という人形です。(1/4スケール) ボリューム感のあるボディにあどけない感じのヘッドが、下品にならずに微妙なバランスを保っている。
しかも洋服付きのフルセットで17000円ほど、こちらのドールは一目で「買い」でした。
例によってアイを交換して、メイクをしなおしています。しかしこんなものがフルセットで2万円しない世の中では、創作人形のブームなど二度と来ないような気がします。
今回の個展では写真を趣味にしている方も何人か訪れたのですが、うれしいことにかなりのお褒めの言葉をいただきました。撮影の視点のようなもの、あるいは題材の
選び方、画像加工やエフェクトなど、普段はあまり目にしないものが多数あって、面白いということでした。
ついては皆に見せたいので「平塚市展の写真部門」にエントリーしてはいかがかとのお誘いもありました。
申込用紙もいただいたのですが、そこには「プリントサイズA3以上、作品は枠に入れるかパネル貼り」という条件があった。 「だめだ、A3プリンターを持っていない。」
会場には人形以外の旅やお散歩の時に撮影した画像も多数あります。人形やフィギュアが写っていないとダメ、みたいなこだわりはありません。面白ければ普通に何でも
撮ります。

兵隊寺
本堂に入ってびっくりしたのは、たくさんの兵隊さんの木像がずらりと並んでいたことです。
こちら静岡県藤枝市の常昌院には、近隣から日露戦争に出征して戦死した方を供養するために造られた木像223体が祀られていて、別名「兵隊寺」とも呼ばれています。
そしてよく見ると原型というか、基本形のようなものはあるのだけど、明らかに一体一体の表情や衣装が異なっている。多くは生前の写真などをもとに造られたもだそうです。
224体の木像は名古屋市の彫刻家が制作。完成した木像が駅に到着した時には遺族や関係者が国旗を掲げて出迎え、行列を組んで常昌院まで送ったという。お寺の
落慶式には静岡県知事が出席して追悼文を読み、そのとき大山元帥が寄せた書は今も本堂内にあります。
そもそもこちらの本堂は日露戦争で命を落とした英霊を供養するという趣旨で建てられたものだという。
このお寺を訪れて「君たちもお国のために立派な最後を遂げなければならない」そう教えられた時代もあれば、「もう二度と戦争は起こしてはなるまい」と諭された時代も
あったに違いない。
このお寺がどのように人々の目に映ってきたのかは、おそらくその時代によって違うでしょう。時代は変わる。
でも唯一言えることは、こちらの本堂の景色は100年以上も前から変わっていないということです。

パステルカラーの朝
台風がようやく通り過ぎた後、微かな日差しがあったので5時からお散歩に出かけます。
水蒸気がとても多い朝だったので、すべてが霞み、空も田んぼもパステルカラーの朝でした。ふと、こういう朝も良いなと思いました。

6年間も土の中で生きて、そして地上に出てからの1週間は彼にとってどのようなものだったのだろう?
少なくともお天気には恵まれなかったのだけど、次の世代を残すことができたのであれば、生きて地上に出てきた甲斐があったと言えるのかもしれません。

今日もまた 道を歩き、そして時を歩く。
多くの場合、よくできた人形の表情は無表情というよりは、ニュートラルな表情といった方が適切のような気がします。感情がないというよりは、感情を表にすることを
控えていて、一見しては表情に表れていないという感じです。
だからこそ見る者や撮影する者が、その環境や本人のおかれた状況によって、様々な表情を見て取ることがある。だから人形の表情は見る者を映す鏡とも言えます。
<ふりかえり>
自分自身の個展「情景のなかの人形たち 10」が終了して一ヶ月がたちました。
今日はその「ふりかえり」をします。
だいたい1年近くかけて準備していれば、一生懸命が故に開催期間中やその直後は興奮状態になっていることが多いです。だからその直後に反省したり、次の目標を
立てても、けっこう的外れなことがあるなって思っていました。
むしろ少し落ち着いた今頃が「ふりかえり」にはちょうど良い。

個展最終日の後、いつものように近所の居酒屋で反省会です。
「反省会」と言いながら、もちろん上のような理由で反省するつもりもない。とりあえず、やりきったことに乾杯したいだけです。今回は年末年始の忙しい時期の直後に
開催したから、本当に疲れた。

このお店はお刺身がおいしくて、お酒の品揃えも豊富です。
今回の個展の感想としては「これまでになく反応が良かったし、充実していた。」
それから一ヶ月の間、何が良くなって、何がまだ改善できるのか、それを整理してました。
そもそも第1回の個展は自分のつくった球体関節人形を中心に、人形写真、Nゲージのレイアウト等、少々のジオラマを展示するものでした。今から見るとただ置いただけで
つまらなかったかもしれません。
そこで生まれたのが「背景の工夫」です。人形の後ろに少しおしゃれな背景をつくっておく、するとストーリーが生まれる。
また最初は1/3や1/6といった大スケールの人形やフィギュアが中心だったのですが、その後は少しずつスケールの幅が広がってゆき、1/64や1/150といった小スケールの
ものが増えてきました。
ここで大きな問題は、細かいところまで作り込んでも、それに気づかないで素通りしてゆく方が多いということです。だいたいミニチュアやジオラマなんて、それほど身近なもの
じゃあないので、なおのことです。

今回展示した小スケールのジオラマ作品の上には、それを撮影した拡大プリントを、すべての作品の上に展示しました。
「見せ方の工夫」という意味では、こちらがいちばん効果のあった変更点かもしれません。これまで小スケールの作品の前に立ち止まる人は2人に1人といった
感じでしたが、今回はおそらく9割以上の人が立ち止まったと思う。
あとは1/64のフィギュアを導入したというのも大きい。緻密で、拡大すれば表情も分かるし、撮影すれば拡大プリントにも耐えられる。1/64は今自分が一番力を
入れているスケールでもあります。

calling you
往年の映画の名作「バグダッドカフェ」をモチーフにして制作した作品です。タイトルはこの映画の主題曲からとりました。

あとは画像合成というのも、まだまだ可能性はある。腐海をゆくでは 「金曜ロードショウとジブリ展」で撮影させていただいた腐海の景色に、自分の持っているメーヴェとナウシカの
画像を合成していましたが、久々によってみて、これもまた「見せ方の工夫」としてありだとは思いました。
世の中ではVFXやらAIを活用した画像合成など当たり前になりつつあるので、自分がどこまで真剣に取り組むかは未定です。
今はAIを活用した動画が溢れてはいるし、それなりにリアルで完成度も高いとは思うのだkぇど、自分には今ひとつ魅力的な世界ではない。正直言って多くのものが、同じように
見えてしまって、オリジナリティーに欠けます。
あとBC102という作品ですが、ジオラマ作品としては重厚感がなくて見栄えがしない。制作途中から、そうなってしまうことには気づいていたので、途中からは撮影して拡大プリント
として完成させるべきだと、途中で切り替えました。
画像作品のためのジオラマ制作というのも、自分としてはありだと思う。

今回「人形やフィギュアを主役にして一つのシーンを作りあげる」という意味では、また一つ先にすすむことができたとは思います。
人間が想像することや作りあげる機会を失ってしまったら、それは生きる意味の何%かを失うに等しいと、自分は思っています。
だから個展もまたやります。

メイン会場の平塚市美術館が来年から大規模改修のために、2年近く休館になってしまいます。今後の予定は未定なのですが、最低でも1年に1度のペースでは開催
したいと考えています。
とりあえずの目処は今年の秋です。期待してお待ちください。
「情景のなかの人形たち 11 」
Dolls in the Sciene 2026 autumn
2026.x.xx(x) ~ x.xx(x)
2026.02
camera: Panasonic DMC-TZ60 / graphic tool: SILKYPIX Developer Studio Pro.7 + GIMP 3.0
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